「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年5月15日(木)

アフガン派遣元英兵 精神疾患が急増

「眠れない」など告白

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【パリ=島崎桂】元軍人に無料で精神医療を提供する英国の慈善団体「コンバット・ストレス」(CS)は12日、アフガニスタン戦争(2001年〜)に参加した元軍人の間で、精神的なケアを求める声が著しく高まっていると警告しました。


 CSによると、13年に診療を求めたアフガン従軍経験者は358人。12年の228人に比べ57%増加しました。CSが抱える患者は現在5400人を超え、95年間の歴史で最大だといいます。

 CSのアンドリュー・キャメロン代表は「毎年、膨大な数の元軍人が戦地での恐怖を(フラッシュバックなどで)追体験している。彼らは日夜、隠れた心の傷とたたかっている」と強調しました。

 アフガン戦争は、北大西洋条約機構(NATO)が集団的自衛権を発動して開始した戦争です。NATOに加盟する英国は、米国に次ぐ規模の軍隊を派遣し、これまでに約450人の死者を出しています。英政府は14年中にアフガンでの戦闘任務を終える予定ですが、現地には今も約4000人の英軍部隊が駐留しています。

 3度の従軍経験を持つスティーブン・コイル氏(28)は、英BBC(12日付電子版)に対し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症した過去を告白。当時を振り返る中、「眠ることができず、絶えず気持ちの沈むことを考えていた」「愛する息子を見ても、幸せを感じることはできなかった」と語りました。

 英国防省は、アフガン撤退に伴う将来的な精神疾患の増大に備え、診療体制の改善などに740万ポンド(約13億円)を投入するとしています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって