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2014年4月30日(水)

きょうの潮流

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 大型連休を海外で過ごす人たちも多い。今年は近場が人気で東南アジアのインドネシアもその一つ。大小無数の島々からなる一帯は以前、オランダ領東インドと呼ばれた植民地でした▼コーヒーや砂糖、ゴムなどの商売が盛んで天然資源にも富んだ地には数多くのオランダ人家族が住みついていました。しかし、第2次世界大戦中に日本軍が侵攻。数年間、日本の軍政下におかれ、彼らは抑留生活を余儀なくされました▼終戦後の1948年、インドネシアのバタビア(現ジャカルタ)で軍事裁判が開かれました。裁かれたのは、日本軍がオランダ人女性を強制的に集め、性暴力を行った犯罪。将校をはじめ、11人が死刑をふくむ有罪判決を受けました▼日本軍がアジア各地で20万もの女性を性奴隷とした「慰安婦」問題。それを正面から扱った裁判は、日本軍による組織的な強制連行、監禁、集団レイプの実態を暴きました▼裁判の正当性は、その後、被害者の告発でも裏づけられます。だまされ脅され、強引に連れて行かれたオランダ人女性たち。慰安所に押し込まれ、大勢に犯される日々…。昨年、出版された『折られた花』は彼女たちの生々しい証言をつづっています▼先日、安倍首相は「慰安婦」について「本当に胸が痛む思いだ」と述べました。しかし、口先だけで犯罪性を認めず、謝罪さえしない今の日本政府の対応は、彼女たちを幾重にも傷つけています。昨日から欧州6カ国に出かけた首相。訪問先に、オランダの名はありません。


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