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2014年2月17日(月)

きょうの潮流

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 何十年も前に聴いた曲が鮮やかによみがえりました。美しくも悲しげな旋律にのって、いくつもの音色が重なり、壮大な叙情詩を奏でていく。キング・クリムゾンの名曲「エピタフ(墓碑銘)」です▼1960年代の後半にイギリスに現れた彼らは当時、プログレッシブ・ロックを象徴するバンドでした。ほかのジャンルの音楽を取り入れ、斬新で独創的な世界をつくったプログレ。ピンク・フロイドやイエスなども代表格です▼先日、そのプログレを東京フィルハーモニー交響楽団が演奏するコンサートを聴きに行きました。「エピタフ」もなかの1曲。バイオリンやチェロ、トランペットにフルート…。複数の管弦楽が織りなす音の泉に浸りました▼同楽団のソロ・コンサートマスターを務めるバイオリニストの荒井英治さんは、なぜクラシックの人間がロックをやるのか、という疑問にこう答えています。「創作でも演奏でもロックから学ぶものがありはしないか。ロックが内包する精神は人間が人間らしくありたいための叫びなのだから」▼本紙元日付で志位委員長と新春対談した荒井さん。そのなかで、音楽の一番深い意味を「人々に勇気をあたえる、困難に立ち向かうものを呼び覚ますようなパワーをあたえるところにある」と表しています▼人類の愚かな部分を、幻想的な詩や曲で歌い上げた「エピタフ」は後の音楽家にも大きな影響を残しました。たとえ時代やジャンルはちがっても、心の奥底にまで訴えかける音楽の力は同じです。


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