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2014年2月15日(土)

震源域の浜岡再稼働申請

中部電に廃炉求め住民抗議

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 中部電力は14日、浜岡原発4号機(静岡県御前崎市)の再稼働に向けた新規制基準の適合性審査を、原子力規制委員会に申請しました。同原発は巨大地震の想定震源域の真上に立地し、「世界一危険な原発」といわれ、東京電力福島第1原発事故後の2011年5月に当時の政府の要請を受けて停止していたものです。「審査に合格すれば再稼働を判断する」と再稼働を進める安倍政権と中部電に対し、地元などから「再稼働どころか、ただちに廃炉にすべきだ」と抗議の声が広がっています。

 申請によると中部電は、想定される地震の揺れをこれまでの1・5倍に引き上げて1200ガルに設定(一部の機器や設備は2000ガルに)。津波対策では、当初高さ18メートルの防波壁を建設。その後、想定する津波高さを約21・1メートルとし、工事を追加して高さ22メートルの防波壁を建設(15年9月完成予定)するとしています。

 浜岡原発は、東海地震を含む南海トラフで起こる最大規模の地震の想定震源域に立地。この地震はマグニチュード8〜9クラスの地震で30年以内に70%程度の確率で起こるとされています。

 3年前に運転停止を要請した政府は、同原発で事故が起これば、日本全体に甚大な影響が及ぶ、としていました。政府が避難計画を義務づけている31キロ圏内の人口は約96万人にも上りますが、計画はまだ一つも策定されていません。

 申請後に会見した中部電の阪口正敏副社長は「安全性を審査してもらう段階に入った。(再稼働について)話す段階では全くない」と強調しながら、4月からの家庭向け電気料金の値上げ申請の前提に、4号機、3号機の再稼働を盛り込んでいるといいます。

 浜岡原発はまた、遠浅の遠州灘に立地するため、日本の原発で唯一、敷地内に専用港がなく約600メートルのトンネルを通じ取水。津波により取水が困難になり炉心損傷に至る可能性が大きいことも指摘されています。

 これまで審査を申請した原発は10原発17基になり、国内原発の3分の1を超えました。


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