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2014年1月26日(日)

北朝鮮 離散家族再会を提案

韓国は歓迎を表明

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 北朝鮮は24日、赤十字を通じて南北離散家族の再会を韓国側に提案しました。同日付の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、韓国への敵対行為を中止したと表明。さらに米国に向けて6カ国協議の再開を呼び掛けるなど、米韓との関係改善を狙う姿勢を見せています。(面川誠)


米国との対話も

 離散家族の再会場所は北朝鮮の金剛山、時期は「今月末の旧正月後に気候が穏やかになった後、南(韓国)側が都合の良い時」としています。韓国側は27日に回答する予定。実現すれば2010年の11月以来です。

 南北は昨年9月末の再会実施で合意していましたが、直前に北朝鮮が一方的に延期した経緯があります。韓国側は1月6日に改めて実施を呼び掛けましたが、北朝鮮は拒否。今回、一転して実施を逆提案してきたことについて、韓国統一省は「われわれの提案を受け入れたことを歓迎する」と表明しました。

 北朝鮮は離散家族再会の提案に先立ち、労働新聞で「韓国当局、政党、社会団体、各階層人民」に宛てた「公開書簡」を発表。書簡は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の「特命」によるものだとして、「相手側に対する刺激、誹謗(ひぼう)中傷や軍事的な敵対行為」を「一方的に中止する措置を取った」と表明しました。

 公開書簡の内容は、北朝鮮の最高権力機関で金第1書記が委員長を勤める国防委員会が発表した韓国への「重大提案」に沿ったもの。この提案は米韓合同軍事演習の中止や、米国の「核の傘」からの脱却を求める措置を含んでおり、米国も巻き込んだ対話につなげるものとなっています。

 米ニューヨークでは24日、北朝鮮の申善虎(シン・ソンホ)国連大使が記者会見を開き、米国と韓国に6カ国協議の再開を呼び掛けました。

 北朝鮮は昨年12月に張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長を処刑して以降、国際的な非難を浴び、いっそうの孤立を招きました。韓国メディアは、米国のデービース北朝鮮担当特別代表が27〜31日に中国、韓国、日本を訪問する直前の「平和攻勢」だとして、孤立脱却の狙いがあると指摘します。

 ただ、北朝鮮はこれまで6カ国協議の非核化合意を無視し、何度も核実験を強行してきました。重大提案など一連の文書でも自らの核武装を「最も正当な自衛的な選択」と固執する姿勢を変えていません。


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