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2013年11月15日(金)

きょうの潮流

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 生活保護を受けている世帯数が過去最多となりました。厚労省が発表した最新の8月分の調査結果をみると、159万249世帯、受給者は約216万人です。同省は「全体の伸びは落ち着いてきている」といいます▼しかし実際には、生活保護を必要とする人は現在の5倍にものぼるといわれています。貧困と格差がひろがるなかで、利用したくてもできず、苦しい生活をがまんしている実態があるのです▼先月末、生活保護を却下した行政を断罪する判決が大阪地裁でありました。何度も派遣切りにあい、職を探し続けても見つからず、パンの耳を食べる極貧生活を送っていた男性。5度も申請しましたが、仕事を探せと冷たく門前払いされました▼裁判は「申請者の状況を個別に考慮すべきだ」と、実情に寄り添うことを強調。働く意思はあったが働く場がなく、保護が必要だったと却下を取り消しました▼欧州などに比べ、日本は生活保護がとても利用しにくい。そのうえ安倍政権は受給額を削り、いまの国会で申請すらさせない制度に変えようとしています。自己責任や自助をせまり、国民のなかに「たたきあい」をひろめる。これでは生きようとする人たちを追いつめるだけです▼「生きてていいよって、人が肯定される制度」「自立を支えてくれた」―。さまざまな事情を抱えて制度を利用した人たちは、口々に必要性を説きます(『生活保護で生きちゃおう』)。命と人間の尊厳を守る制度を、これ以上後退させるわけにはいきません。


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