「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年10月28日(月)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 飲食店をはやらせるために、メニューづくりの重要性を説く経営者は多い。店のこだわりや、おすすめ料理、お値打ち感が伝わるメニューは売り上げに直結するといいます▼鮮魚、地鶏、和牛…。食材についての表記も、客側の注文意欲や期待感を引き出します。「産地直送」「新鮮」「旬」などの文字につられることも。もちろん、味が伴わなければ看板倒れですが、われわれはメニューを、ひいてはその店を信用して品定めします▼発覚した阪急阪神ホテルズのメニュー偽装表示は、客と店との信頼関係を根底から崩しました。運営するレストラン23店舗で47品目にもおよぶ食材偽装。鮮魚が冷凍魚だった、エビや魚卵を安い種類に変えていた、産地が異なっていた―▼これだけのうそがメニューに並べられては、いくら社長が「誤表示」だと言い張っても納得できる人はいないでしょう。店の顔であるメニューで何年にもわたって客をだましておきながら、知らぬ振りを決め込んできたのですから▼偽装問題は他のホテルにもひろがりをみせています。これは氷山の一角だという専門家の声もあり、外食産業の深刻な実態をうかがわせます。2000年代に相次いだ偽装事件は「食」に注ぐ目をきびしくしましたが、いまだに根は絶たれていません▼食は健康や命にかかわります。偽ることの罪は重く、代償も大きい。点検や対策を強めるとともに、そこに携わる企業や人には、いつも信頼と安心をやりとりしていることを肝に銘じてもらいたい。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって