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2013年10月21日(月)

きょうの潮流

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 70年前のきょう、明治神宮外苑(がいえん)競技場で文部省主催の「出陣学徒壮行会」が盛大におこなわれました。映像でよく流れる「学徒出陣」の式典です▼日本の敗戦が色濃くなるなか学生の徴兵猶予がなくなり、1943年12月、20歳に達した法文系の学生らが、ペンを銃にもちかえ入営。日本近代教育史上かつてない悲劇を生み出しました▼いったいどれだけの学生が、どの大学から戦地へ送られたのか。NHKが最近、170の大学などからアンケート調査をしました。出陣数を把握しているのはわずか49校、その数約4万人で、戦死者は34校、約4千人と報道。旧文部省が調査せず、全体像すらわからないずさんさです▼戦没学生の手記を集めた『きけ わだつみのこえ』には、特攻出撃を前にしての切迫した苦悩や、恋人、家族への思い、書物への渇望などが記され、胸をうちます。戦争批判も見られますが、皇国史観の影響も強く、強制された死を自らに納得させなくてはならない文章は、痛々しくさえあります▼『きけ…』は、1947年に出版された東大戦没学生の手記『はるかなる山河に』が土台になり、49年に初版本。さまざまな版本を経て、岩波文庫では第1集・第2集合わせ63万冊を記録し、世代を超えて読み継がれています▼編集した日本戦没学生記念会(わだつみ会)は、「学徒出陣」70周年にあたり声明を発表しています。集団的自衛権の行使、国防軍の創設の動きに危惧を表明し、話し合いによる平和の構築を呼びかけています。


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