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2013年9月5日(木)

シリア攻撃

懸念・疑問相次ぐ

米上院外交委が公聴会

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 【ニューヨーク=島田峰隆】ケリー米国務長官とヘーゲル米国防長官は3日、対シリア軍事攻撃の是非を議論する上院外交委員会の公聴会に出席し、軍事攻撃への支持を求めました。議員らは化学兵器の使用を非難するものの、一方的な軍事攻撃の根拠や効果、中東地域への影響などについて、懸念や疑問を相次いで表明しました。


米メディア「議員が高官を尋問」

 ケリー氏は、米国が軍事行動を起こさなければ、シリアだけでなく、核開発を続けるイランや北朝鮮に誤ったメッセージを送り、「米国や同盟国の安全保障を脅かす」などと強調しました。

 これに対しユダル議員(民主)は「米国は再び国際社会に向かって世界の警察官になると言っている。攻撃に関してわれわれの国際的な法的根拠はあいまいなものだ」と指摘。泥沼化していったイラク戦争の経験から「軍事行動が限定的なものになるとどうして保証できるのか」とただしました。

 ボクサー議員(同)もイラク戦争の根拠となった情報が不正確だったことに触れ、「アサド政権側が化学兵器を使ったという強い確信があるのか」と述べました。

 ルビオ議員(共和)は「目的と期間を限定した軍事攻撃でアサド政権が今後化学兵器を使う能力を効果的に弱められるのか」と質問。リッシュ議員(同)は「攻撃した後にアサド大統領が“地球上で最強の国に立ち向かって勝利した”と主張したら、米国の信頼を示せるのか」と語りました。

 シャヒーン議員(民主)は「どのように紛争を中東地域に拡大させないようにするのか」と発言。ジョンソン議員(共和)も攻撃の「波及効果」を懸念し、「化学兵器が国際テロ組織アルカイダなどの手に渡らないようにするために長期的にどう関与するのか」と問いただしました。

 ケリー氏は「シリアはイラクのようにはならない」などと釈明に追われました。米メディアは「議員らが米高官を厳しく尋問」「イラク戦争の亡霊が議員らの前に現れている」と報じています。


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