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2013年9月4日(水)

シリア攻撃で米専門家警告

“意図せぬ結果”も

戦争長期化・中東で暴力継続…

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 【ワシントン=島田峰隆】オバマ米政権が対シリア軍事攻撃を強行する姿勢を示していることに対し、米軍幹部や中東専門家らは、一方的な攻撃が化学兵器の再度の使用やアサド政権の基盤強化と米国の信頼喪失など、米国が“意図しない結果”を招く危険があると警告しています。


 米研究所「新アメリカ安全保障センター」研究員のゴードン・ミラー中佐はこのほど、対シリア軍事攻撃の影響を分析した報告書を発表しました。

 同氏は、化学兵器の使用を阻止する目標を掲げて攻撃しても「もしアサド政権が再び化学兵器を使えば、米国の信頼への打撃となるし、米国は攻撃を激化せざるをえなくなる」と強調。「長期の作戦は行わない」とするオバマ大統領の方針にかかわらず、長期の戦争に巻き込まれる危険を指摘しました。

 米研究所「外交問題評議会」のスティーブン・クック氏は1日、米紙ワシントン・ポストへの寄稿で、シリア攻撃が同国と中東地域に与える影響を分析しています。

 同氏は▽イスラム世界で反米感情がさらに拡大▽イランやイスラム教シーア派武装組織ヒズボラがアサド政権支援を強化し、シリアの宗派・民族対立が激化▽米国の脅迫は通用しなかったとアサド大統領が宣伝―などの見通しを挙げ、「中東の中心部で今後何年も暴力と不安定が続くことになる」と警告しました。

 米紙ニューヨーク・タイムズ8月31日付によると、かつてシリアとレバノンで米大使を務めたライアン・クロッカー氏は、「(米国が攻撃しても)たぶんアサド政権は化学兵器をさらに使うだろう。軍事攻撃の道をいったん進めば、そこから抜け出して政治的な信頼を維持することは極めて困難だ」と述べました。


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