「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年8月31日(土)

緊迫シリア情勢

英、介入断念にイラク戦の教訓

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 英政府が議会の意思に従い対シリア軍事攻撃を断念しました。ロイター通信によると、英国の首相が戦争に関する投票で敗北したのは1782年以来のこと。同通信は「2003年のイラク参戦の遺産が10年後もいかにつらいものかを首相の敗北は強調している」と分析しました。

 最近の世論調査でもイラク戦争を成功したと考える人は2%にすぎません。シリア攻撃支持派はこれに苦慮しました。

 与党第2党、自民党を率いるクレッグ副首相は▽化学兵器使用は戦争犯罪だ▽その事態を受けての限定攻撃は人道法上合法だ▽地上軍の派遣ではない―などとイラクとの違いを強調。最大与党、保守党のキャメロン首相も「紛争のどちらか一方の側につくのでも、体制変革でもない」などと説明しました。

 それでも下院採決では自民党から9人、保守党から30人の造反議員が生まれました。ガーディアン紙はこう伝えています。「2003年戦争の妖怪が下院を覆った。数十人の議員が攻撃を正当化する情報に満足していないことを明確にした」

 イラク参戦当時、政権党だった労働党は今回、化学兵器使用の詳細な証拠を求め、政府の早急なシリア攻撃に反対しました。

 英下院は10年前、イラク侵攻を支持しています。ガーディアン紙はこう指摘しました。「イラクについて議員の投票は大きな間違いだった。今回の議論はいくつかの教訓が学ばれたことを示した」 (小玉純一)


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって