「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年8月23日(金)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 イチローの記録は、いつも先人を呼び起こします。日米通算プロ22年で積み上げた4000安打。その偉業を過去に2人の打者が達成しています。ピート・ローズとタイ・カッブです▼歴代1位の4256安打を放ったローズは記憶にありますが、20世紀前半に活躍したカッブは伝説の選手。2004年に年間最多安打を更新したときも、84年のときをこえてジョージ・シスラーという名選手をよみがえらせました▼いまや伝説の選手たちと肩を並べるイチロー。しかし、プレースタイルや野球への情熱、試合にのぞむ姿勢は、デビュー当時から変わりません。一本でも多く安打を打ちたい、グラウンドでは全力プレー、そして向上心をもちつづける▼初めて彼を取材したのは約20年前。日本でプロ野球の年間最多安打をぬりかえようとしていたときでした。試合後、多くの記者に囲まれながら、ベンチ裏に座ってグラブやスパイクを静かに手入れしていた姿が思い浮かびます▼それ以来、数々の高みを築いてきた大打者も、10月には不惑をむかえます。周りは衰えを口にしますが、本人は5000安打の可能性を問われると、「年齢にたいする偏った見方がなければ、ゼロではない」と意欲を燃やしています▼いつもギリギリのところでプレーしてきたというイチロー。期待や重圧、打てない不安や悔しさから逃げず、つねに向き合ってきたといいます。「誇れるとしたら、そこだと思う」。野球史に名を刻む、おごらない鉄人のプライドでしょう。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって