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2013年8月15日(木)

きょうの潮流

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 以前、父から終戦記念日の思い出を聞いたことがあります。その年、親類を頼って東京から山梨に疎開。一家で世話になった家の庭先で、おとなに交じって玉音放送に耳を傾けました▼当時10歳。ラジオの音声は途切れ、何を言っているのかさっぱりわからない。まさか、神国日本が戦争に負けるなんて夢にも思っていなかったといいます。とても暑い日で、セミの鳴き声が記憶に残っていると話していました▼本紙で古典の楽しみ方を連載中の清川妙さんは当時24歳。「負けたんだなというより、終わったんだなあ」。15歳だった詩人の小森香子さんは机の中にある小刀を思い浮かべました。「私も自殺しなければいけないんだろう」と▼すごい解放感で、3日間ほとんど寝続けたというのは昨年亡くなった評論家の吉武輝子さん。「夜こうこうと電燈をつけて寝られるなんて、平和への喜びでいっぱいでした」(『わたしの終戦記念日』)▼あの日の受けとめ方は人それぞれ。しかし共通して口にするのは、終戦に至るまでの悲惨さと、一日一日を食いつなぐのに必死だった戦後のつらい道のりです。そんな体験を語ることができる人たちも年々、少なくなっています▼終戦から68年の夏。日本は、改憲を「私の歴史的な使命だ」といって、戦争への道をふたたび歩もうとする首相のもとで迎えています。アジアと日本をはじめ多くの犠牲者をだし、苦しみをあたえた戦争を語り継ぎ、平和を脅かす勢力を追いつめていこう―。猛暑の夏の誓いです。


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