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2013年7月5日(金)

各党党首の第一声 立ち位置鮮明

自公 争点隠し、民主 対決の足場ない、維新・みんな 悪政けしかけ

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 参院選が公示された4日、各党党首の第一声からは、各党の政治的立ち位置が浮かび上がりました。

 自民党は、安倍晋三首相が福島市内で、石破茂幹事長が那覇市内で、それぞれ第一声をあげたものの、肝心な問題にふれない異常な態度でした。安倍首相は「安全神話に寄りかかり原発政策を推進してきたことを深刻に反省」と口にしながら、自らすすめる原発再稼働・原発輸出政策には一切触れませんでした。石破幹事長も「普天間の危険性を一日も早く除去する」とはいうものの、辺野古への米軍新基地建設や欠陥機オスプレイ配備については一言の言及もありませんでした。

 原発事故の被災地と基地被害に苦しむ現場を訪れながら、住民の願いに背を向ける自らの政策について語れない態度は、自民党政治の行き詰まりと政治的腐敗・堕落を示しています。

 同時に、自民党も公明党も一致していたのが、安倍政権の経済政策アベノミクスへの開き直りです。安倍首相も公明党の山口那津男代表も、判で押したように「1〜3月のGDPがプラス4・1%に転じた」と宣伝。「まだまだ実感がないという方がたくさんおられる」(首相)、「実感できないのは家庭、地域、中小企業のみなさん」(山口氏)と言いながら、「だんだんお金は回っていく」(首相)として「この道しかない」と開き直りました。これから進めようとする雇用の破壊や消費税増税計画には一言も触れませんでした。

 さらに安倍、山口両氏は、原発政策や環太平洋連携協定(TPP)、米軍基地問題、憲法改定といった重大争点に一切ふれないまま、「ねじれ解消」でごまかそうとしました。まさに、争点隠し、自民党対共産党の「対決構図」隠しです。

 一方、日本共産党以外の野党はどうか。

 民主党の海江田万里代表は盛岡市での第一声で「国民の生活を破壊する安倍政権に対峙(たいじ)する」といいながら、国民の所得を奪うアベノミクスの根本問題に切り込むこともありませんでした。

 それどころか、自らの政権で年金削減法を強行しておきながら、「年金は下がるんです」と非難するでたらめぶり。自らの政権時代に手がけた消費税増税、原発再稼働、TPP、米軍新基地などの重大争点にも触れることができず、対決の足場がないことを露呈しました。

 日本維新の会やみんなの党は、安倍・自民党の暴走をいっそうけしかける姿勢です。

 維新の橋下徹共同代表は、アベノミクスを前提に「第三の矢、徹底した日本改革が必要だが、それは自民党にはできない」として、農協改革、混合診療解禁、カジノ解禁を迫りました。一方で、日本軍「慰安婦」をめぐる暴言問題では反省はなし。石原慎太郎共同代表も橋下氏をかばいました。

 みんなの渡辺喜美代表も、電力自由化や農協改革など、維新と同様の「徹底した自由化」路線を強調。原子力規制委の新基準に適合すれば再稼働を容認する政策を示しているのに「原発はゼロにする」とし、憲法96条改定を主張しているのに「民主主義を破壊する憲法改正は絶対に認めない」などとウソで固めました。

 生活、社民、みどりの各党は、「脱原発」「反TPP」などと主張しましたが、これらと正反対の民主党と選挙協力しています。社民・福島瑞穂党首は「社民党の良さはいろんな党と力を合わせられること」と野合を合理化しました。 (中祖寅一)


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