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2013年6月23日(日)

在日米軍基地

「思いやり予算」で資産価値世界一

米が手放したくない理由

5年連続 在ドイツ基地を引き離す

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写真

(写真)米空軍嘉手納基地(沖縄県)

 海外にある米軍基地の中で在日基地の資産価値の総額が、基地数で日本を上回る在独基地を引き離し最も高いことが、米国防総省の「基地構造報告2013会計年度版」で分かりました。在日基地の1位は5年連続となりました。

■総額4兆円に

 同報告は、米国内外のすべての米軍基地を対象に、基地施設と支援インフラの価値を算出(土地は除く)。それによると、在日基地の価値総額は452億8490万ドル(12年9月末現在、以下同じ)となり、当時の為替レート(日本円で換算)で約4兆円に上っています。第2位の在独基地は407億2780万ドル。続いて韓国の150億9780万ドルとなっています。

 基地ごとの資産価値では、上位4位までを嘉手納(沖縄県)、横須賀(神奈川県)、三沢(青森県)、横田(東京都)の在日基地が占めました。(表)

 在日基地の資産価値が世界一になっている最大の要因は、在独基地の大幅な削減が進む一方、在日基地は基本的に維持され、日本政府の莫大(ばくだい)な「思いやり予算」で強化が図られてきたからです。米軍が日本の基地を手放そうとしない大きな理由にもなっています。

■一層の負担も

 米国防予算の大幅削減が求められている中、米上院軍事委員会は4月発表の報告書で、日本政府の「思いやり予算」による施設建設費がピーク時に比べ大きく減少していることや、米軍の優先計画に資金が当てられていないことに強い不満を表明しています。今後、米側から一層の負担を迫られる危険があります。


在外米軍基地の資産価値上位10位
             (単位100万ドル)

(1)嘉手納空軍基地(日本・沖縄)5857.2

(2)横須賀海軍基地(日本・神奈川)4679.8

(3)三沢空軍基地(日本・青森)4044.4

(4)横田空軍基地(日本・東京)3701.3

(5)ラムステイン空軍基地(ドイツ)3646.6

(6)グアンタナモ湾海軍基地(キューバ)3310.8

(7)チューレ空軍基地(グリーンランド)2831.3

(8)海軍支援施設ディエゴガルシア(英領)2829.3

(9)烏山(オサン)空軍基地(韓国)2423.9

(10)海兵隊キャンプ瑞慶覧(日本・沖縄)2336.6

 (米国防総省「基地構造報告2013会計年度版」から)


沖縄に海兵隊基地集中

 米国防総省の報告によると、地球規模の“殴り込み”部隊である米海兵隊の基地は海外に20カ所あり、うち19カ所が沖縄を中心として日本に集中しています。世界で唯一、米海兵遠征軍の前方出撃拠点となっていることを裏付けています。(残り1カ所は韓国)

 日本の19カ所のうち、資産価値などが一定の基準を満たし、基地名が公表されているのは13カ所。うち本土の基地は岩国基地(山口県)とキャンプ富士(静岡県)の2カ所で、残り11カ所は沖縄の基地です。


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