2013年6月11日(火)
年金で生活できない 8割
新婦人 65歳以上女性の実態
子と孫が心配
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新日本婦人の会は10日、衆院第2議員会館で「65歳以上の女性のくらし実態アンケート」の結果を発表しました。低い年金額で一人では生活できず貯金の取り崩しなどでやっとの生活、かつ、子どもや孫の将来を心配している高齢女性像が明らかになりました。
―「夫が複数の持病があるため、毎月の医療費の支出が負担。息子(36歳)が失業し同居中で支出が増えている。一日も早く仕事に就いてほしい」
―「母(91歳)の介護が心配。息子の国民年金や国民健康保険税を納めているが、親がいなくなった場合、暮らしていけるのか心配」
アンケートには、子どもや孫の働き方と将来に不安を抱く生々しい声がいっぱいです。
「年金だけで生活できるか」の問いには「できない」41・6%、「家族あわせて何とか」37・1%でした。自分の年金で生活できない人が8割に上ります。
「できない」と答えた人は、「どうやってくらしているか」(複数回答)。「貯金の取り崩し」56・7%、「子どもからの援助」15・9%、「パートなど」12・2%でした。「その他」と答えた人のなかには、借金やサラ金からという答えがありました。
「がまん、削っているもの」が「ある」は60%もありました。旅行や文化・趣味・教養、食費を削って節約しています。
笠井貴美代会長は、低賃金など現役時代の女性差別がそのまま高齢期の生活に影響していると指摘。「高齢女性が自立して豊かな老後を暮らせるよう、社会保障の拡充、雇用の改善、ジェンダー平等などの施策を抜本的につよめ、消費税増税と年金削減など社会保障改悪を中止することが必要です」とのべました。
調査は2月から5月まで実施し、47都道府県の9233人が回答しました。