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2013年5月12日(日)

主張

安倍首相「歴史」発言

侵略の定義否定は許されない

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 過去の侵略戦争を美化する靖国神社への安倍晋三首相の供え物や麻生太郎副総理ら閣僚の参拝をはじめ、安倍首相が日本の植民地支配と侵略を反省した村山富市元首相の「談話」の見直しを示唆するなど、侵略戦争を肯定する安倍政権の一連の言動に、韓国や中国、アメリカなどから批判の声がやみません。とりわけ安倍首相が国会答弁などで「侵略の定義は定まっていない」と繰り返していることに、疑念が深まっています。「侵略」の定義は国連決議でも明確にされているものであり、それを公然と否定する態度が、国際的にも国内的にも許されないのは当然です。

定義なければ責任ない?

 侵略戦争を美化する特殊な施設である靖国神社への供え物や閣僚の参拝、「村山談話」を「そのまま継承しているわけではない」などとする首相の発言は、日本が引き起こした侵略戦争の責任の否定につながるもので許されるものではありません。内外の批判の高まりを前に、安倍首相も「わが国はかつて多くの国々、とりわけアジア諸国に多大な損害と苦痛を与えた」と従来の政府の見解を引き継ぐことを口にしだし、菅義偉官房長官らも取り繕いに懸命です。しかしそのはなから安倍首相が「侵略の定義はさまざまな議論がある」「国連決議は安保理が侵略を認定する参考」と繰り返すなど、本心からの反省はみられません。

 1974年に日本も参加して国連総会で決定された「侵略の定義に関する国連決議」は、「侵略とは、国家による他の国家の主権、領土保全若(も)しくは政治的独立に対する、又は国連の憲章と両立しないその他の方法による武力の行使」と明確に定義しています。45年の敗戦まで長期にわたって日本が朝鮮半島や中国大陸を武力で攻撃し、2000万人を超えるアジアの人びとと310万人の日本国民を犠牲にした日本の戦争が、まさに「侵略」であるのは明白です。

 いったい安倍首相は、「侵略」の定義を否定してしまえば、侵略戦争の責任を追及されないとでも考えているのか。まったくとんでもなく無責任な暴言・妄言というしかありません。

 もともと国連は「われらの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い」「国際の平和及び安全を維持するためにわれらの力を合わせ」(国連憲章)るために、日本が戦争に敗れた年に創設されたものです。その後日本も参加を認められました。日本も加わった総会決議で定義され、「侵略戦争は、国際の平和に対する犯罪である」と明記した国連の決議を事実上否定すること自体、国際的に通用しないのは明らかです。

国民にとっても許せぬ

 過去の侵略戦争の責任をあいまいにし、逆に肯定しさえする安倍政権の態度が、日本の国際的孤立を招くだけでなく、日本国民にとっても許せない歴史に逆行する行為であることは明白です。

 戦後の憲法は、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」(前文)、恒久の平和を掲げています。侵略戦争の肯定はこうした国民の気高い決意にも背くものです。

 歴史を偽る行動に未来はありません。侵略戦争への反省を貫き、安倍政権による歴史逆行を許さないたたかいがいよいよ重要です。


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