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2013年4月17日(水)

きょうの潮流

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 きょうロンドンのセントポール大聖堂でマーガレット・サッチャー元英首相の葬儀が行われます。英国で生前の業績をめぐる議論が盛んです。退陣から22年たって功罪が論争になる政治家もあまりいないでしょう▼支持者は英国を経済危機から救い、競争力のある国にした偉大な政治家だとたたえます。サッチャー政治に反対した人たちは社会保障を切り捨て、経済効率最優先の格差社会をつくったと批判します。新自由主義の路線です▼1980年代、ロンドン大学教授としてサッチャー政治を目の当たりにした経済学者の森嶋通夫氏は「サッチャーは、イギリスの悪い所も、善い所も、数多くすっかりぶち壊してしまいました」(『サッチャー時代のイギリス』)と書きました▼オックスフォード大学は大学予算削減に抗議して、首相に就いた卒業生に慣例となっている名誉法学博士号の授与を、サッチャー氏に関しては拒否しました。森嶋氏が紹介している話です▼巨額の公費をかけた盛大な葬儀も論議の的です。映画監督のケン・ローチ氏は「サッチャー氏の葬儀を民営化して競争入札にかけるべきだ」と発言しています。映画「ナビゲーター」で国鉄民営化を痛烈に批判した監督です▼サッチャー首相の在任当時、レーガン米大統領、中曽根康弘首相も共に新自由主義の政策を推し進めました。その流れは小泉純一郎政権の「構造改革」から安倍晋三政権へと受け継がれています。サッチャー氏が残したものは日本にも無縁ではありません。


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