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2013年4月12日(金)

消費税増税ストップの声を広げに広げ、参院選で増税ノーの審判を

国民集会での志位委員長のあいさつ

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 11日に東京都内で開かれた「消費税大増税中止を求める国民集会」での日本共産党の志位和夫委員長のあいさつを紹介します。


「戦後最大の負担増」を許すな――たたかいはこれから

写真

(写真)あいさつする志位和夫委員長=11日、東京・日比谷野外音楽堂

 みなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫でございます。(拍手)

 安倍政権は、消費税を1年後から8%、そして2年半後に10%に上げようとしています。10%ということになりますと13・5兆円の増税です。そのほかの社会保障負担増などを含めると20兆円の負担増です。私たちは国会で「こんな負担増を戦後に一回でもやったことがありますか」と聞きました。安倍内閣の閣僚は「戦後最大の負担増でございます」と答えました。

 しかし、みなさん。実施が近づくにつれて、国民の怒りと不安が広がっているんじゃないでしょうか。今週の日曜日に放映された民放テレビの世論調査でも、「実施は中止せよ」というのが多数です。増税されたら生きていけない、営業がなりたたないからであります。

 みなさん、たたかいはこれからです(拍手)。国民の怒りを総結集して、消費税の増税を断固、中止に追い込もうじゃありませんか。(拍手)

 消費税増税にはひとかけらの道理もありません。私は、つぎの三つの点を今日は訴えたい。

消費税増税の口実は、ことごとく崩れ去った

 その第一は、安倍政権の経済政策のもとで、消費税増税の口実とされていたことが、ことごとく崩れ去った。口実がなくなったということであります。

 「社会保障のため」。耳にたこができるほど聞かされましたね。しかし、やろうとしていることは何ですか。まず、生活保護の大幅切り下げでしょう。年金の給付は連続的に下がっていく。介護保険の利用料を引き上げて軽度の方は締め出す。医療も70歳から74歳までの方の自己負担を1割から2割に上げる。削ることばっかりじゃないですか(「そうだ」の声)。一つだっていいことはないじゃないですか。「社会保障のため」というウソはいいかげんにやめろということを私は言いたいと思います。(大きな拍手)

 「財政再建のため」という口実はどうでしょう。安倍政権のもとで、「国土強靭(きょうじん)化」「防災・減災」。言葉は格好をつけていますが、無駄と浪費の大型公共事業――無用の大型ダム、巨大な道路、巨大な港湾など、「ゼネコン病」が大手を振って復活しているじゃありませんか(「その通り」の声)。そして、「成長戦略」といって大企業に対して研究開発減税をばらまく、投資減税をばらまく。こっちもバラマキ政治が復活しているじゃありませんか。大手ゼネコンと大企業にお金をばらまいておいて、庶民から吸い上げるなんていうのは言語道断といわなければなりません。(大きな拍手、「そうだ」の声)

 私は、衆院本会議でこういうことをあげまして、「いったい何のための消費税増税かはっきり答えてください」。こう聞きましたけれども、首相はまともな説明ができません。「何のためか」の説明もできないような増税はきっぱりやめるしかない。このことを訴えたいのです。(大きな拍手)

デフレ不況に苦しむ国民生活と日本経済に破局的な打撃

 第二に、消費税増税は、デフレ不況に苦しむ国民生活と日本経済に、破局的な打撃をもたらす、最もたちの悪い、最も愚かな政策だということです。

 消費税10%になりますと、政府の試算でも、年収500万円のサラリーマン世帯で11・5万円(年間)の負担増です。社会保障の負担増なども合わせますと31万円(同)の負担増です。ちょうどまるまる1カ月分の給料が増税と負担増に消えるということになります。ただでさえ、この4年間に21万円(同)も労働者の所得は減っています。減っているうえにそんな大増税を負わせたら、このデフレ不況はいよいよひどくなることは火を見るよりも明らかではないですか。(拍手)

 これは、かつて経験があるじゃないですか。1997年に消費税を5%に上げました。あの時には国民の所得は増えていたんです。4年間で21万円増えていた。しかし、それを上回る負担増で家計の底が抜けて、大不況の引き金を引きました。

 私は、あのとき当時の橋本首相と国会で論争しました。「家計の底が抜けてしまう」と私が追及しました。橋本首相は「いやいや大丈夫」という。しかし、結局、家計の底が抜けました。1年後に私が「やっぱり抜けたでしょう」と言いましたら、首相も「間違いでした」と認めました。

 みなさん、所得が上がっているもとでやった増税でも大不況の引き金を引いた。いま、所得が減っているんです。減っているもとで、物が売れない。小売店も中小企業も、商売で困っている。このときに増税の追いうちなんていうのはまともな政治のやることじゃありません。(大きな拍手、「そうだ」の声)

 みなさん。増税すると言うんだったら、まず、株が上がって大もうけしている富裕層に払ってもらおうじゃないですか(拍手)。260兆円の内部留保をため込んでいる大企業に応分の負担を求めるのが筋じゃないですか。(拍手)

 働く人の所得を増やし、中小企業の商売が成り立つようにして、内需主導で日本の経済をよくして、税金が入ってくるようにする。これが、経済危機、財政危機を打開する道じゃないですか。

 経済も、財政も、社会も、すべて破壊する消費税増税は断固たるノーを突きつけようではありませんか。(大きな拍手)

消費税増税に国民が信任状を与えたことは一度もない

 第三に、消費税増税は国民のみなさんが信任状を与えたことは、ただの一回もないということです。みなさんは覚えがないでしょ。選挙で「結構です」と言った覚えはありません。(「そうだ」の声、拍手)

 この前の総選挙だってそうです。消費税増税を推進した自民、民主、公明3党は選挙戦のなかで消費税のことを自分からは黙して語らずだったでしょう。この3党の党首は第一声で3人そろって消費税の「し」の字も言わなかった。討論会でも聞かれなければ言わない。

 どうしても答えなければならない場面もありました。私も出たテレビの党首討論の番組です。自民党の安倍総裁は、消費税増税について「○」か「×」かと問われて、「○」も「×」も札を上げなかったんです。「○」も「×」も上げないでおいて、選挙で多数の議席をかすめとったら、その議席の力で増税を強行するなんていうのは絶対に許されるものじゃありません。(拍手)

 国民のみなさんは信任状を与えていない。与えていないんだったら、今度は不信任を与えようじゃないですか。参院選挙が迫っております。消費税増税ストップの声を広げに広げ、増税勢力を包囲して、増税ノーの審判を下して、実施を中止に追い込むまでご一緒にがんばろうじゃないですか。(大きな拍手)


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