2013年2月13日(水)
平城宮跡守りたい
“自然があってこそ”
奈良で観察会
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平城宮跡朝堂院広場を整備するとして市民の反対をよそに国交省が埋め立て工事を進めていることに対し、世界遺産・平城宮跡の自然観察会が11日、奈良市で行われました。
自然観察家の野原周一氏、環境科学博士の谷幸三氏が案内。平城宮跡を守る会の寮美千子代表や、日本共産党山村幸穂県議らが参加しました。
平城宮跡内では第1次朝堂院跡の埋め立てと同時に、二つの調整池を建設する工事が始まっています。観察は、調整池設置の予定地を中心に実施。ヨシ、オギ、ヤマワ、マコモなどの植物が自生している湿地帯です。
毎年夏から秋にかけて、約2万羽のツバメが羽を休める関西第2のツバメのねぐらです。この日、アオサギ、ヒヨドリ、アトリなど12種類の鳥、65種類の植物を確認しました。
湿地帯はフェンスで囲まれ、周りの樹木が切り倒され、ヨシやオギも刈り取られ、重機が入って用水路の工事が始まっていました。
参加者からは「豊かな自然環境があってこそ歴史遺産を守ることができる。人工の公園としてしまうことは、なんとしても止めたい」と怒りの声があがっていました。