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2012年12月22日(土)

キヤノンと勝利和解

偽装請負告発の労働者

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2人が正社員に

写真

(写真)記者会見し、和解したと発表する阿久津さん(中央)と支援者ら=21日、厚生労働省

 キヤノンの偽装請負を告発し、正社員化を求めていたキヤノン非正規労働者組合は21日、厚生労働省で記者会見し、同社と和解したと発表しました。組合員5人のうち2人が関連会社に正社員として復職する勝利解決。違法に働かせた責任や再発防止も約束させ、阿久津真一委員長(45)は「違法行為をしたキヤノンの責任を追及した和解ができた。すべての働く人たちの大きな力になる」と喜びました。

 もともとは請負会社の契約社員が6年間のたたかいを積み上げ、直接の雇用関係になかった請負先の大企業に正社員雇用させるという画期的な成果です。労組などは和解にあたり、「非正規雇用労働者でも組合をつくり不屈にたたかえば大企業の横暴をはね返すことができる」との声明を発表しました。

 和解は東京都労働委員会で20日夜、成立しました。正社員雇用される2人を除き、阿久津氏、闘病中の大野秀之さん(38)ら3人は転居できないため、退職します。同社は解決金を支払います。

 5人は2000年以降、請負会社の契約社員としてキヤノン宇都宮光学機器事業所(宇都宮市)で就労。06年、キヤノンの社員に指揮命令される派遣労働を請負と偽る違法な働かされ方だと知り、契約社員で労組を結成して告発しました。

 同社は07年、栃木労働局が是正指導する直前に、組合員らを期間社員として直接雇用。しかし、団体交渉で正社員化を求める議題は拒否され、正社員登用試験も落とされました。東京地裁に提訴した直後の09年8月末、報復的に雇い止めされていました。

 阿久津氏は会見で、「法律を犯した企業が何の責任も問われないような判決が続くなか、組合をつくって立ち上がり、一部ですが正社員としてキヤノングループに戻れる。多くのご支援で本当に大きな和解になった」とのべました。


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