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2012年8月19日(日)

“操縦難しく大事故に直結”浮き彫り

オスプレイ事故報告書

「安全性」担保せず

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 米海兵隊が17日、公表したモロッコでのMV22オスプレイ墜落事故報告書は、日本でオスプレイの機械的な欠陥に懸念が集中していることから、パイロットの「操縦ミス」「マニュアル違反」であり、機体には問題がなかったことを強調しています。

 今後、米側は6月に米フロリダ州で発生したオスプレイ墜落事故の報告書を公表した後、日本政府が両報告書を「検証」して「安全性」が担保された形をとり、普天間基地(沖縄県宜野湾市)への配備につなげるシナリオです。

 しかし、この報告書は何ら、「安全性」を担保するものではありません。まず、米軍には、2010年4月に発生したCV22の墜落事故に関して、調査委員長のハーベル准将(当時)がエンジン・トラブルを指摘したのに対し、「人為的ミス」に書きかえさせようと圧力を加えた“前科”があります。

 同時に、今回の報告書を通じて、オスプレイの操縦の難しさが浮き彫りになりました。報告書によれば、パイロットは墜落までわずか15秒の飛行の間に、少なくとも3回のマニュアル違反を行ったことになっています。逆に言えば、離着陸時には、風速や風向きを計算しながら、秒単位での判断をしなければ、即座に大事故になるのです。

 しかも、報告書は、離陸時の追い風に対応するためのマニュアルの不備も認めています。このことは、オスプレイが本格的に運用されてから日が浅いため米軍も十分な知見を持っておらず、日本で一定期間、運用すればいつかは“想定外”の事故が起こりうることを示しています。

 防衛省は来週にも、今回の事故報告書の検証結果を公表する考えですが、結論ありきの対応は許されません。(竹下岳)


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