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2012年8月10日(金)

きょうの潮流

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 ハトたちが、長崎の夏空へ飛び立って行く。被爆から67年の日の平和記念式典。被爆者、中島正徳さんが「平和の誓い」を語るとき、テレビからもおごそかな空気が伝わってきました▼廃虚と化した街に転がる、黒こげの人、内臓が飛び出した人。息絶えた子どもを抱く母親。力つきた母親のかたわらに1人残された子ども…。目の当たりにしたとき、中島さんは多感な15歳でした。「核兵器のない社会をめざして命の限り訴え続けます」。万感こもる誓いと聞きました▼長崎を焼きつくした原爆は、プルトニウム型です。アメリカは、むずかしい技術がいったウラン原爆は後にも先にも一つしかつくっていません。広島へ落とした1発です。長崎は、のちに水爆の起爆用にも使われるプルトニウム原爆の人体実験の場でした▼しかし今、悲惨なめにあった日本も“プルトニウム大国”とよばれます。原発を動かせば、プルトニウムが出てきます。ウランとプルトニウムの酸化物を混ぜた燃料を使い、危ないからと他国は開発をやめた高速増殖炉の「もんじゅ」にもしがみつきます▼元より多くのプルトニウムをつくりだすという「もんじゅ」です。年62キロのプルトニウムを生産する、ともいわれます。混じり気少なく、原爆に向きます。長崎で爆発したプルトニウムは約1キロなので、長崎型原爆なら62発分です▼“プルトニウム大国”の名を返上し、日本の足元をきれいに。そうすれば、中島さんや私たちの悲願が、より力強く世界に響くでしょう。


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