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2012年7月6日(金)

いやな所にふた もう無理

脱原発掲げる「NO NUKES 2012」出演するロックバンド

アナログフィッシュの思い

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 音楽家の坂本龍一さんが呼びかけて開催される脱原発を掲げた音楽フェス「NO NUKES 2012」が7日から2日間、千葉県の幕張メッセで始まります。原発に反対するNGOのブースも設けられ、ユーストリームでの配信も決定(詳細はhttp://nonukes2012.jp/)。初日のステージに立つロックバンド、アナログフィッシュのみなさんに意気込みなどを話を聞きました。


写真

(写真)1999年、長野県喬木村出身の佐々木健太郎さん(ボーカル、ベース)、下岡晃さん(ボーカル、ギター)がこっそり結成。その後、斉藤州一郎さん(ドラム)が合流。2011年、こん身のアルバム「荒野」をリリース。現在、「抱きしめて」をホームページで配信中。公式ホームページ http://analogfish.com/wp/

 ―出演依頼を受けたときの気持ちは。

 下岡 びっくりしました。ほかに出るバンドが、すごい人たちですから。すごくうれしいです。

 ―昨年9月に出したアルバム「荒野」には、東日本大震災や原発事故を想起させる曲がありますね。

 下岡 収録曲は震災前からできていて、震災をうけて表現しようと思った曲ではないんです。作った当時は危機感のなさを感じていたので、印象的に響く言葉として、「PHASE」という曲には「テロリスト」って言葉を使いました。でも震災以降はみんな、そんな言葉は聞きたくもなかっただろうし、自分も言いたくなかった。この曲で誰かを傷つけるのではないかと不安に思っていました。

 ―ファンの反応はどうでしたか?

 佐々木 昨年の4月に福島県の郡山でライブをやったとき、避難所から来てくれた人もいたよね。

 下岡 その子は「荒野」を出したあとも別の会場に見に来てくれて、「いいね」と言ってくれた。正直ちょっと、ホッとしました。

 佐々木 「PHASE」って曲は、いままた強度を増している気がします。「失う用意はある?それともほうっておく勇気はある?」という歌詞があるんですが、あれはいま聞くと原発のことにも関連してきます。原発をなくすことで失うものがあるなら、それを自分が許容する覚悟があるのか。以前作った歌がいまも響くってことは、ずっと本質的なことを歌ってきたんだという思いになりました。

 下岡 生きているとアンフェアなことって、ついてまわると思うんです。そういうものを、昔から自然と歌ってきました。本当のことを知りたいっていう気持ちも、ずっと持ってきた。本当のことを知ると大変だし、つらいってこともある。実際、今そうだと思うんです。でも、いやなところにふたをして、幸せですって、ちょっともう無理っていう。

 俺たちのスタンスは目に見えたり、思ったりしたときに音楽にする。それやっていると、起きていることが曲に盛り込まれていきます。当たり前ですけどね。だからつらいことも歌いますよ。俺たちの生活は、恋愛や楽しいことだけでできていないですから。

 ―NO NUKES 2012で伝えたいことは。

 斉藤 大きな場所で久々できるので、緊張するかな。先輩や他の人の演奏を見るのも楽しみにしています。

 佐々木 まだ終わってない問題たくさんありますから、何を伝えるかは難しい面がありますね。自分にとっては歌を歌って、音を鳴らすことが楽しみであり喜びです。楽しんで演奏することで、みなさんに伝わるものがあったらうれしいです。

 下岡 作った歌を自分の喜びとして演奏することで、前向きなものがうまれると思います。

 聞き手 栗原千鶴

 写 真 林 行博


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