「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年6月24日(日)

福島へ手渡せるもの

原爆症認定訴訟 原告団らシンポ

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)と原爆症認定集団訴訟をたたかった原告団と弁護団、支援ネットワークは23日、集団訴訟終結集会として「原爆症認定集団訴訟からフクシマへ手渡せるもの」と題したシンポジウムを東京都内で開き、250人が参加しました。

 大久保賢一弁護士が開会あいさつし、集団訴訟のたたかいは「裁判所、政府、国会を動かし、被爆者原告の救済を実現できた。非人道的な被害当事者が勇気をもって立ち上がり、支える専門家や市民社会が協働し『山が動いた』典型だ」とのべました。

 シンポは、弁護士の宮原哲朗氏がコーディネーターとなり、立命館大学名誉教授の安斎育郎氏、福島わたり病院医師の斎藤紀氏、弁護士の秋元理匡氏、日本被団協事務局長の田中熙巳氏がパネリストとして発言しました。

 安斎氏は、原爆と原発では違いがあるが、情報の公開性のなさ、ことの本質を矮小化(わいしょうか)することなどで国民や被災者を疎外している点で共通していると強調。「被災地を含めわれわれ主権者は主体的に行動し、声を上げ続けることで国策を変えることができる」と話しました。

 斎藤氏は、原発事故から1年余、地元福島では、やるべきことをやらない行政や東電の不作為が大きくなってきている、と告発しました。

 集団訴訟は、2003年に提起され、306人の原告が全国17の裁判所に提訴。30の判決、2度の認定基準の改定、麻生首相(当時)との確認書の締結と基金法の制定(09年)を実現させて、11年12月の大阪地裁判決で事実上の終結を迎えました。

終結記念集い 小池氏あいさつ

 10年にわたってたたかい、原告・被爆者が圧倒的に勝利した原爆症認定集団訴訟の終結を記念する集いが23日夕、東京都内で開かれました。来賓として日本共産党から小池晃政策委員長と笠井亮衆院議員が出席し、小池氏が連帯のあいさつをしました。

 小池氏は、「科学的知見」の確立していないものは支援しないという国にたいし、被爆の実相を一つひとつ科学的に具体的に突きつけながら勝利をかちとってきた原爆症認定集団訴訟のたたかいは、原発事故があった福島で生きていこうという人、避難しようという人すべての人の命を守り抜くたたかいに必要だと強調しました。最後に「このたたかいは『原発ゼロ』『核兵器ゼロ』にむかってこそ大きな力を発揮します。健康に気をつけて、私どもも全力でがんばります」と激励しました。

 つどいでは、訴訟原告団長の山本英典氏が主催者あいさつし支援に対し感謝の言葉をのべました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって