「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年4月29日(日)

アルゼンチン 石油会社国有化を支持

青年10万人が集会

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 スペイン大手企業傘下の石油会社を国有化する計画が発表された南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで27日、同計画を支持する青年の集会が開かれ、約10万人(主催者発表)が参加しました。フェルナンデス大統領は、市場にすべてを任せる新自由主義ではなく、国家が経済に積極的に関わる2003年以降の改革をさらに前進させようと呼び掛けました。(菅原啓)


 政府は、国内での石油増産を図るため、増産に消極的な同国最大の石油会社YPFの経営を左右する親会社レプソルの持ち株を取得することで、YPFを事実上国有化する法案を国会に提出。レプソル社とその本国スペインの政府は強く反発していますが、法案は26日、上院で可決され、下院での審議が始まっています。

 現地からの報道によると、集会会場となったサッカー・スタジアムは「YPFは私たちのもの。アルゼンチンのもの」と書かれたポスターや国旗を掲げた青年たちで超満員。拍手と歓声で迎えられた大統領は上院での法案可決について、かつては国営企業だったYPFを「とりもどす合意が得られたことを誇りに思う」と表明。この石油会社は「政府のものではなく、すべてのアルゼンチン国民のものだ」と声を張り上げました。

 大統領は、自身の夫であるキルチネル前大統領が03年から始めた改革の道のりを振り返り、経済に「国家が民間部門とともに参加、介入する新たな方策を検討すべきだが、常に国家の指揮がともなうべきだ」「国家は経済・社会政策における責任を免れることはできないからだ」と指摘。この改革の方向に団結して「よりよい国を建設するためにともに活動しよう」と訴えました。

 民間機関CEOPが23日に発表した世論調査によると、YPF国有化計画について賛成は74%。青年層の支持率は80%にも達しています。大統領は参加者の大多数を占める青年たちに向け、「歴史を書き続けるのはあなたたちだ」とエールを送りました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって