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2012年3月24日(土)

きょうの潮流

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 “この世でもっとも強力な変革を起こす原動力は、…大衆に生気をふきこむ熱狂・狂信と、彼らをかり立てるヒステリーだ”▼ヒトラーが書き残した言葉です。総選挙に勝って政権を握ったあと、ヒトラー・ナチスの動きは素早い。1933年1月に彼が首相になると、3月に「民族および国家の危難を除き去るための法律」を成立させます▼いわゆる「全権委任法」。議会の立法権を、行政府のヒトラー政権に与える法律でした。7月、ヒトラーはその権限をつかって、政党を禁止する法律をつくります。政権をとってわずか半年後、ナチスの一党独裁のできあがりです▼「読売」グループの渡辺恒雄会長が、全権委任法をよりどころに橋下徹大阪市長を評しています。橋下氏は選挙を「ある種の白紙委任」というが、ヒトラーを思い起こさせる、と。同様に考える人は多いでしょう▼さあ、選挙で勝ったのだ。有権者に「やってくれ」と任されたのだから、反対の意見など聞かなくていい。それゆけ、どんどん。たしかに橋下氏の発想は、選挙に勝ったとたん“自分がすべて”と権力を独り占めした、ヒトラー流の一変種にみえてきます。行き着く先が、一党独裁でないにしても▼ところで、書き出しで紹介したヒトラーの言葉にも、従わない者をまくし立てる口調で攻撃する橋下氏の姿が重なります。物事の筋道より熱狂と興奮。かりに、本人にあおりたてるつもりがなくとも、です。ヒトラーは、“大衆を暗示にかける魔法”とよびました。


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