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2012年3月8日(木)

骨抜き派遣法案可決

「派遣村忘れたのか」 高橋氏が反対

衆院委で民・自・公

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(写真)反対討論に立つ高橋ちづ子議員。奥は傍聴に訪れた人たち=7日、衆院厚生労働委

 民主、自民、公明3党は7日、衆院厚生労働委員会で、労働者派遣法改定の政府案を骨抜きにする改悪修正を行ったうえ、審議も行わずに賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。

 採決に先立つ討論で日本共産党の高橋ちづ子議員は「2008年の暮れ、派遣切りで仕事も住まいも失った労働者であふれかえった年越し派遣村を忘れたなどといわせません」と述べ、3党の暴挙に抗議。東日本大震災や円高を理由とした解雇・雇い止めが広がるなか、「派遣法の抜本改正こそ求められている」と強調しました。

 3党の改悪修正は、政府案から製造業と登録型派遣の原則禁止を削除し、違法派遣があった場合、派遣先が直接雇用を申し込んだとみなす規定を3年後に先送りするものです。

 高橋氏は、政府案は「製造業派遣、登録型派遣の原則禁止をいいながら、一方で多くの例外を認めるなど極めて不十分な内容だ」と指摘。3党の修正案は「不十分な政府案すら骨抜きにする」と批判しました。

 2年間で7時間半しか審議されず、派遣労働者の意見を聞く参考人質疑すら行われていないと述べ、「審議をいっさい行わないまま採決を強行するなど、委員会審議をないがしろにする暴挙だ」と強調しました。

 採決では、みんなの党も反対。社民党は3党改悪修正には反対しましたが、政府案には賛成しました。

労働組合が緊急抗議行動

 派遣法改定の骨抜き「修正」案の衆院委員会採決が強行された7日、全労連、全労協、日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)など幅広い労働組合が衆院議員面会所で緊急抗議行動をおこないました。

 大黒作治全労連議長は、「審議もせずに採決は不当だ。労働者保護の原点に立ち、『派遣切り』にあった当事者の声を聞いて抜本改正すべきだ」と訴え。東海林智MIC議長は、「何の説明もなしに許しがたい。幅広い組合が集まったのを力に今後も取り組んでいく」とのべました。

 衆院議員会館前での抗議行動では、JMIU(全日本金属情報機器労組)いすゞ自動車支部の五戸豊弘さんが、「この法案で世の中がよくなるのか。同じ仕事をしてなぜ差別されるのか」と強調。日産、キヤノン、日本赤十字社、大日本印刷で「非正規切り」とたたかっている労働者が次々に訴えました。


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