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2012年2月3日(金)

天文衛星・すばる望遠鏡など宇宙技術

防衛省が軍事転用検討

吉井議員が資料を入手

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 科学研究などに使われている最先端の宇宙関連技術が、ミサイル防衛に不可欠な軍事衛星、偵察衛星、宇宙状況監視など軍事転用できないか詳細な検討がされていたことが、日本共産党の吉井英勝衆院議員が入手した資料で2日までに明らかになりました。

 資料は、防衛省が防衛技術協会に委託調査した報告書「宇宙関連技術に関する技術マップの作成」(2009年)。衛星開発・運用やロケット誘導など軍事応用の可能性を検討し、技術重要度などについて全666ページで詳細に評価しています。

 報告書は、日米が共同で進める弾道ミサイル防衛に不可欠な衛星技術について言及。敵のミサイル発射の際の熱を宇宙空間から赤外線センサーで探知する「早期警戒衛星」の高感度化に必要な技術として、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が06年に打ち上げた赤外線天文衛星「あかり」や次世代赤外線天文衛星「スピカ」の赤外線センサーなどの冷却装置をあげ、早期警戒衛星に応用する場合の課題を分析しています。

 さらに偵察や電波情報収集、軍事専用通信などの分野で「きく8号」「だいち」「きずな」「きらり」といったJAXAの衛星技術が、宇宙監視分野では国立天文台の「すばる望遠鏡」などの観測技術も軍事活用の評価対象に含まれています。

 政府は現在、JAXAの業務を「平和の目的に限り」行うと定めたJAXA法からこの規定をなくす改定案を今国会に提出する準備を進めており、もし法改定されれば関係の研究者・技術者が軍事研究に動員されることが懸念されます。 (関連記事)


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