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2011年12月6日(火)

八ツ場ダム意見公募

印刷した賛成 推進大会で配る

埼玉県が後援 自公県議主催

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 八ツ場(やんば)ダム(群馬県)推進の意見があらかじめ印刷された用紙がパブリックコメント(意見公募)に“賛成”意見として大量に国土交通省関東地方整備局に送られていた問題で、この用紙が埼玉県が後援するダム推進派の大会で参加者に配られていたことが5日、関係者の話でわかりました。(矢野昌弘)


写真

(写真)埼玉県が後援した推進派の大会で配られた、あらかじめ賛成意見が書き込まれた用紙

 この大会は、10月24日にさいたま市内で行われた「八ツ場ダム建設推進埼玉大会」。主催は自民、公明など74人の県議でつくる「八ツ場ダム建設事業の推進を求める県議会議員連盟」です。

 埼玉県のホームページなどによると、この大会には上田清司県知事や県内の市町村長、県議など約280人が参加していました。

 関係者の話によると、この大会会場で参加者に「『八ツ場ダム建設事業の検証に係る検討報告書(素案)』に対する意見」と題した用紙が配布されました。5人分の名前や住所などの書き込みができるこの用紙には、「計画通りに事業を完成すべき」などと八ツ場ダムの建設を求める意見が印刷されています。

 用紙には5739人分の名前などが書き込まれ、国交省関東地方整備局が公募したパブリックコメントに提出。この数は全体の96%になります。

 大会に参加したある保守系の埼玉県議は「大会で配っていた。有効なやり方とは思わないが、八ツ場ダムが県にとってそれだけ重要なことだということだと思う。『やらせ』の批判は当たらないと思うが、『赤旗』が『やり過ぎ』と批判するのはわからんでもない」といいます。

 “賛成”意見を大量動員する方式は、パブリックコメントの趣旨に背くものです。さらに埼玉県は、同整備局が行った八ツ場ダムの検討会の一員でもあります。パブリックコメントで本来、検証される側の県の関与がなかったのか、解明が求められます。


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