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2011年11月11日(金)

きょうの潮流

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 小泉純一郎氏が首相のときでした。彼の髪形がライオンに似ているというので、自民党がライオン人形をつくり、人気取りにばらまきました▼たまたまもらった人形をみると、「中国製」の張り紙が。「日の丸だ、愛国心だ」と叫ぶ自民党も、国産品より安い中国製になびく。もうけがなによりの大企業が、海外にどんどん出るはずです。賃金が低く、安上がりにものをつくれる地域へ。結果、産業の空洞化です▼財界の人たちがいいます。“空洞化を防ぐために環太平洋連携協定(TPP)に参加を”。TPPに入る国の間で貿易の自由化がすすめば、日本からの輸出が増え、海外に出ていた企業も戻って国内産業が活気づく、というわけです▼どう考えてもおかしい。日本がTPPに入った場合、域内の大きな輸出先は、なんといってもアメリカです。日米の間で、工業製品の関税はすでに低い。自動車は、日本0、米2・4%ほど。それでも日本車の競争力が強い。電機も、日本0、米0・5%ほど。アメリカが0に下げても、輸出増はたいして望めません▼むしろ、TPPが空洞化を促しそうです。輸入増で打撃を受ける農業などだけではありません。日本企業が、TPP参加の東南アジアや南米の国へ出てゆく。そこで安上がりの製品をつくり、貿易自由化のうまみを最大限いかしてアメリカや日本に輸出する▼が、野田首相も“空洞化を防ぐTPP参加”といいつくろう考えです。首相の「国益を守る」とは、なんと空(むな)しい言葉でしょう。


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