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日本共産党

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赤旗

17、若者/青年・学生

〝自己責任〟の新自由主義を終わらせて、人を大切にする経済へ。若者がふつうに暮らし、将来に希望のもてる社会をつくるために、政治が力を発揮します。

2022年6月

賃金のあがる国へ! 若者がふつうに暮らせる賃金を
若者の手取り20万円以上+家賃や奨学金の返済負担を軽減

 「手取り16万。貯金もできない」「一人暮らしはあきらめた」「物価が上がっても、給料は上がらない」「頑張って働いても、税金、保険でお金がとんでいく」―――低賃金と重い負担に、異常な物価高が追い打ちをかけています。

 「将来設計を考えたいが、いまの給料では不安」など若者が将来に希望、見通しがもてる賃金アップは不可欠です。最低賃金を時給1500円に引き上げ、全国一律最低賃金制を確立します。どこで働いても正規・非正規雇用にかかわらず8時間働いて、残業なし・週休2日で、若者の月収手取り20万円以上を実現できるようにします。さらに、消費税減税、家賃補助、奨学金返済の負担軽減をすすめ、若者がふつうに暮らし、将来に希望がもてる社会をめざします。

ふつうに暮らせる収入 

(2、労働・雇用)をご覧ください。

だれでもどこでも最低賃金1500円

 どんな働き方でも人間らしく働くことのできる労働条件を実現するのが政治の責任です。労働者全体の賃金の底上げとなる最低賃金の大幅引き上げがますます重要な課題となっています。

 最低賃金1500円を実現すれば、8時間働いて、残業なし・週休2日で月収手取り20万円以上を実現することは、若者の最低限の要求として当然です。

 最低賃金の引き上げにあたって、中小企業へ支援を抜本的に強化します。

シフト制労働者の条件を改善

 使用者が勤務日数や労働時間を都合よく決めることができ、「ゼロ」にもできるような事態を改善するために、「EUにおける透明で予測可能な労働条件に関する指令」(2019年)を参考にして、新たな法的規制をおこないます。

 シフト変更の際には合理的な事前告知期間を設定するとともに、突然のシフト変更と、それを拒否したことによる不利益取り扱いを禁止します。「勤務日数ゼロ」や「労働時間ゼロ」といった横暴をなくすために、最低限の労働日数と賃金支払いを保障します。

生活にかかる負担の軽減

税金などの負担を減らす 

(4、医療)をご覧ください。

(26、税制)をご覧ください。

 低所得者ほど負担の重い消費税の10%増税は、若者のくらしを直撃しています。消費税を5%に緊急に減税します。また、高すぎる国民健康保険料(税)を引き下げます。

高い家賃負担を軽減する 

(45、住宅・マンション)をご覧ください。

 20代単身者の最大の支出は家賃です。住居確保給付金の支給対象を拡充とともに、家賃補助制度を創設します。民間賃貸住宅の借り上げを含めて若者向け公営住宅を増やします。

奨学金返済の負担を減らす

 「奨学金返済の負担で、将来設計もできない」―――貸与奨学金の平均利用額は約300万円で、卒業後の返済が長期に渡るため、結婚、出産をためらう声が少なくありません。返済が滞って、保証人である家族や親せきを巻き込むケースも多発しています。

―――返済中の貸与奨学金をすべて無利子にします。

―――減免制度、返済猶予、減額期間の所得制限を緩和するとともに、期間の上限を撤廃し、返済負担を大幅に軽減します。保証料・保証人制度、延滞金を廃止します。

―――すべての奨学金を、返済能力に応じて返済する所得連動型にします。

―――返済の負担を軽減しながら、20年間返済すれば残額をすべて免除します。

お金の心配なく、学べる社会に

学費半減、入学金ゼロ、本格的な給付奨学金

 「学費が高すぎる」―――学生、保護者の実感です。自民党政治のもとで、大学等の学費は過去最高を記録し続け、いまや国立大学でも年間54万円、私立大学は平均93万円にのぼります。多くの学生がアルバイトや奨学金〝頼み〟で、家族の負担も限界です。負担軽減のカギは、高すぎる学費の値下げにふみだし、本格的な給付奨学金を創設することです。

 教育を受ける権利は経済的事由で制約されてはなりません。政府は「受益者負担」と言いますが、将来、各分野の働き手となり、社会を支える若者を育てることは、社会全体の責任です。無償化こそめざすべき社会のあり方であり、国際人権規約にある高等教育無償化条項の留保を撤回した日本政府の責任です。

 ところが、日本の教育への公的支出は先進国最低水準にとどまっています(2021年9月OECD発表 37カ国中36位)。

 教育予算を経済力にふさわしく充実させ、〝自己責任〟で、学生、家計に押し付けてきた政府の「高学費路線」を抜本的に切り替えるときです。若者と社会の未来のために教育にお金をかける政治を、一緒につくりましょう。

―――大学・短大・専門学校の学費をすみやかに半額に引き下げ、高等教育の無償化をめざします。

―――入学金制度をなくします。入学金は他の先進国にない独特の制度で、私立大学で平均約25万円、国立大学は約28万円と高額です。高額の入学金を払わせ、入学しなくても返金しないというのは合理性がありません。

―――「自宅4万円、自宅外8万円」の給付奨学金を75万人(現在の奨学金利用者の半数)が利用できる制度をつくり、拡充していきます。すべての奨学金を無利子にします。

―――授業料減免の対象を拡大し、拡充していきます。

―――新型コロナの影響で、休学や卒業延期した学生の学費補助など支援を強化します。

生活保護世帯の子どもが、世帯分離をせずに大学に進学できるよう制度を改善します

(6、福祉・生活保護)をご覧ください。

 生活保護を利用しながら大学などに進学することは現在、原則認められていません。保護世帯の子どもが大学などに進学すると、その子どもは保護の対象から外され(世帯分離)、保護費が減額されます。

 現在、大学や専門学校などへの進学率は8割を超えており、生活保護世帯の子どもが、世帯分離せずに大学等への進学することは原則として認められるべきです。

学校、職場や就職活動など、あらゆる場面での差別、ハラスメントや暴力をなくし、ジェンダー平等をめざします 

(7、女性とジェンダー)をご覧ください。

 就活セクハラ、キャンパス内やSNSでの性暴力、痴漢被害――若い女性を狙った性暴力が後を絶ちません。「フラッシュバックで日常生活に支障」など被害は深刻です。「だれにも相談できず、一人で出産」など予期せぬ妊娠に苦しむ若い女性が後を絶ちません。「同性カップルでも結婚したい」「結婚で苗字を変えたくない」という当たり前の願いさえ、実現できていません。日本共産党は、ジェンダー平等をめざすすべてのみなさんと連帯し、だれもが人間らしく、自分らしく、安心して生きられる社会の実現へ力を尽くします。

―――男女賃金格差の是正をはじめ、働く場でのジェンダー平等を進めます。

―――痴漢、デジタル性暴力など、性暴力をなくす施策と被害者支援、加害者更生をすすめます。

―――ハラスメントの禁止を明確にした法整備を行い、被害者の対象を就活生にも広げます。

―――同性婚を認める民法改正、選択的夫婦別姓制度の導入、LGBT平等法の制定を実現します。

―――科学的な包括的性教育を学校教育に導入します。

―――緊急避妊薬を入手しやすくするとともに、女性の意思で中絶できるよう母体保護法の「配偶者同意要件」をなくします。

―――「生理の貧困」の解決にむけ、生理用品を無料で学校などのトイレへ設置します。

人権侵害の理不尽な校則の見直しを、高校生の参加ですすめます 

(56、教育)をご覧ください。

 下着の色や頭髪黒染めなどを強要する理不尽な校則が、各地の高校にはびこっています。人権を侵害する理不尽な校則にたいして、高校生をはじめ保護者や教職員など多くの方々が声をあげ、実際に校則を見直す動きが生まれていることは重要です。

 日本政府も批准する「子どもの権利条約」には、「子どもの最善の利益」「意見表明権」などが定められています。高校生が学校運営に参加し、その意見を尊重して理不尽な校則が改められるようにします。

気候危機から若者の未来をまもる

(気候危機を打開する日本共産党の2030戦略)をご覧ください。

ヤングケアラーの相談にのり、サポートする仕組みをつくります

 若い世代が、家族・近親者の世話や介護に追われ、重い負担に苦しんだり、成長や進路の障害となったりする、"ヤングケアラー"の問題が深刻になっています。

―――自治体への相談窓口の設置やスクールソーシャルワーカーの配置など、家族をケアしている若者の相談に乗り、実情や悩みを聞いてサポートする仕組みをつくります。

―――ケアラーを支援する法律・制度の整備、ケアを受ける人もケアをする人も安心して利用できる介護・福祉制度に向けた改革をすすめます。

成人年齢引き下げに伴い、未成年者取消権がなくなったもとで、消費者、消費者団体への支援を一段とつよめます

(53、消費者)をご覧ください。

 スマートホンやインターネットを使った消費者被害が広がっています。未成年者契約の取消権がなくなり、若年層の多重債務や消費者被害の拡大が懸念されています。学校での体系的な消費者教育や公的機関による消費者教育の充実をすすめるとともに、社会教育活動として、地域の住民や団体を対象にした、自主的な消費者教育運動への支援を強化します。

少年法の適用年齢引き下げに反対します

(67、少年法)をご覧ください。

 少年法は、少年の健全育成を目的としています。適用年齢の引き下げが少年司法にもたらす弊害は、あまりに大きいと言わなければなりません。少年法が果たしている役割について、改めて国民的な議論と理解を深めることが求められます。

 日本共産党は、世論と運動に連帯して、適用年齢の引き下げに反対し、少年の健全育成を支える法改正をめざします。

高校生の政治活動禁止・制限に反対し、主権者としての自由を守ります

 18歳選挙権によって高校生にも選挙権が広がり、主権者として政治に向き合い、投票する高校生が生まれています。ところが政府は、高校生だけ政治活動を禁止・制限する通知(「高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について」2015年10月29日付)を出し、一部には集会参加や演説会を聞くなどの政治活動を届け出制にする高校まで出ています。

 政治活動の自由は、憲法ですべての国民に保障された基本的人権の一つです。高校生にも当然、政治について語り合い、声をあげる自由があります。政府は「教育目的」のためなら人権を制限できるとしていますが、民主主義社会の担い手として、自分の頭で考え、他者と意見をかわし、行動する主権者としての自覚と成長を支えることこそ、教育の目的にかなうものです。日本共産党は、政府の「通知」を撤回させ、高校生にも政治活動の自由があることを明確にし、主権者としての自覚と成長を支えます。

被選挙権の年齢を引き下げ、若者の政治参加をすすめます

 選挙権は18歳に引き下げられましたが、被選挙権は、参議院議員や都道府県知事で30歳以上、衆議院議員や市区町村長、地方議員で25歳以上であり、多くの若者が除外されています。すべての主要政党が18歳から入党できることをみても、18歳以上であれば政治を担う意欲と力量があることは明らかです。

若者が政治に参加し、主権者として活躍できるように以下の施策をすすめます。

―――被選挙権を速やかに引き下げます。

―――供託金を大幅に引き下げます。

―――主権者として選挙に気軽に多面的に参加できるよう、選挙運動の自由を広げます。

―――大学など若者が集中する場所への投票所設置をすすめます。

―――政治教育は、選挙制度の説明にとどまらず、政治に関する基本的知識を身につけ批判力を育むものにします。社会的に意見の対立がある問題は、一方的教化は避けつつ、議論の分かれている問題として正面から取り扱えるようにします。

政策