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赤旗

「大運動」目標の達成 こうすればできる 全国活動者会議の討論から(2)

「大運動」目標の達成 こうすればできる

日本共産党 全国活動者会議 討論から(2)

2012年5月24日~25日


 24、25の両日、党本部で開かれた日本共産党全国活動者会議(全活)は、2日間で64人が発言し、党大会に匹敵する充実した討論がおこなわれました。活発な討論を紹介します。(「しんぶん赤旗」2012年5月30日付)


仮設住宅で党支部五つ誕生

住民と深く結びついて

 「東日本大震災の救援活動をしながら、『大運動』で党員拡大目標の100人を突破し、本日までに103人の新入党員をむかえています」

 全活会議のトップを切って発言したのは、宮城県東部地区委員会の渡邉昌明地区委員長代理です。会場の雰囲気は冒頭から盛り上がりました。

 党員が宮城県内で一番少なく、「年間数人の入党者しかいないこともたびたび」だった東部地区が、党員拡大で飛躍をつくったきっかけになったのは、全国の支援をえてとりくんだ大震災の救援活動と、現職の石巻市議団長をたてて初の県議の議席を勝ち取ったたたかいでした。

 威力を発揮したのは、仮設住宅で開いた「集い」です。

 三浦一敏県議を誕生させた県議選後、深く結びついた仮設住宅の入居者を対象に「集い」を開き、一気に8人の新入党員を迎えました。

 「これにびっくりし、勢いもついた」と話す渡邉さんは、「集い」では、記念講演ダイジェストDVDを見て、県議倍増でどう党の影響力が増したかなどを話して、懇談すると、身近な要求が次つぎと出されることを紹介。「みなさんの要求実現のために、共産党に入って、一緒に党を大きくしましょう」という三浦県議の率直な訴えが決意を引き出しているとのべました。新入党員が自らのつながりで新しい党員を迎えるなどの活動に発展し、仮設住宅に五つの党支部が次つぎ生まれています。

 長崎県佐世保市春日支部の中島一馬支部長は、「一昨日、『赤旗』日刊紙、日曜版ともに前回総選挙時を回復突破。党員は倍加を達成した」と語りました。

 支部は、「基地の町佐世保市で、共産党市議を複数にする」目標をもち、地域の信頼を得る支部になるための活動を「政策と計画」の中心にすえています。自治会や老人会、消防団活動などに積極的に参加。地域の要望をつかみ、「地域の人たちの頼りになる、もっと大きな党をつくろう」と努力してきました。こうした運動を通して「赤旗」読者を次つぎ増やしています。昨年迎えた30代の夫婦が、10代、20代の青年を党に迎え、地区の青年支部発足につながったと話すと、参加者の大きな拍手に包まれました。

 富山県富山地区の婦中東支部長の島坂幸子さんは、「農業をやっています。田植えの合間をぬってがんばり、日刊紙、日曜版読者の目標を超過達成しました」と朗らかに発言しました。

 富山市との合併で身近に議員がいなくなり、65歳の島坂さんが「若手」という支部が変化したのは昨年4月の市議補選への予定候補者擁立でした。

 全力でたたかうなかで、2人の新入党員を迎え、得票を1・7倍に。7月の支部総会では「今度こそ北陸信越ブロックから当選を」と得票目標を決め「政策と計画」を作成。5人の支部委員会を確立し、ハンドマイク宣伝や署名活動、「綱領・古典の連続教室」の学習や支部会議の改善などが力になっています。

市民3千人と放射線量測定

支部が主役で「車の両輪」

 「支部が主役」で要求活動と党勢拡大を「車の両輪」としてとりくむ――この提起も、発言で豊かに深められました。

 三輪由美衆院千葉6区予定候補は、松戸市で公園などの放射線量測定にすべての支部がとりくみ、のべ3000人の市民とともに、約3000ポイントを測定し、環境省にも結果を提出して一部除染が始まった経験について紹介しました。

 「ここで大事なのは『車の両輪』です。住民は何かしたいと強く思っています。だから訴えれば『赤旗』読者も大きく増えたし、交渉や除染などの行動もともにできた」

 ある公園では、測定に参加した小学6年生の女の子が「私、がんになりたくないの」とつぶやきました。「この一言が今も胸に突き刺さっている」という三輪さんは、「国会に行って原発ゼロをめざす。これが私の原点です」と発言しました。

 大震災の被災地の岩手県宮古地区は、常任委員会、地区委員会総会、支部会議の定期開催と「車の両輪」を根底にすえた活動に努力してきました。いま、党の姿が地域住民に見えるようになり、行政や社会福祉協議会などとの共同が広がっています。

 「この間の仮設団地内部の集会所や談話室での『集い』がその力になっている」と田中尚委員長(宮古市議)。要求活動と党建設を握って離さないことが大事だと強調し、地域支部の日常活動に被災者支援を位置づけていると発言しました。

 2010年は、新入党員が7人でした。「大運動」では、入党を働きかける際、支部会議への出席や党費を納めるなどの「四つの大切」にこだわり、28人を党に迎えている経験をユーモアを交えて紹介しました。

 「『支部が主役』の党活動の一つの要が、『車の両輪』の活動」と発言したのは千葉・中部地区の松田義明委員長です。支部会議開催と「政策と計画」にもとづく「車の両輪」の活動こそ、「支部が主役」の活動の発展方向だと強調しました。特養ホーム建設や学校統廃合反対の運動では、千葉市を動かして具体的な成果に結びついています。

 「『拡大ばっかり』と言われていた地区ニュースも、こうした支部の要求運動も意識的にとりあげ、あわせて党勢拡大の経験などで激励するよう改善してきました」

 川崎中部地区の佐川潤委員長は「震災・原発をめぐる要求に真剣に挑んで、地区委員会は成長したと感じている」とのべました。これまでなかなか手が届かなかった若い世代・子育て世代とのつながりをつくり、少なくない党員・民青同盟員を増やしています。

 昨年12月の支部総会で自ら名のりでて支部長になった名古屋北西地区・保育園支部の支部長は、本気になって「大運動」をすすめようと、今までもっていなかった「政策と計画」をつくり、5人の党員と38人の「赤旗」読者を増やしたことを紹介しました。

 支部では、「いい保育をつくりたい。実践したい」という願いから出発し、5年、10年先を見通して職場を担っていく次の世代をつくろうと話し合っています。

 「子ども・子育て新システム」の阻止へ、連日キャンペーンをはる「赤旗」の記事がまわりで話題になり、運動を広げていると発言。6000人が集まった「新システム」反対の集会を他紙がまったく報道していないことを同僚に話すと、「こうやって本当のことが知らされていないんだね」と日刊紙を購読してくれた経験を紹介しました。

党を丸ごと語れる機会

「集い」が推進の“軸”

 日本共産党を丸ごと知ってもらう「集い」を、選挙勝利と「大運動」を推進するあらゆる活動の「軸」に位置づけ、“少人数で気軽に”とりくんでいる各地の多彩な経験も紹介されました。

 北海道十勝地区は「大運動」で8割を超える支部が入党を働きかけ、党員を迎えた支部は7割近くになります。佐藤糸江委員長は、支部主催の「集い」開催に力を入れてきたことを強調し、「どれだけ多くの人に党を丸ごと知ってもらい、国政・地方政治で果たしている役割、『提言』の中身をわかってもらうかが重要です」と発言しました。

 最近、参加者から「聞きたいことがあるけれど、大勢だと話しづらい。5人、10人くらいでできないか」と要望が出され、党員・支持者宅で「お茶の間懇談会」を開くようにして、要望や意見もたくさん出されるようになったとのべました。

 十勝では「TPP参加反対」の運動が、民主団体も参加する「オール十勝」の運動に発展し、自治体、農協などと連携し、町村単位でも「講演会」やビラを作成して全世帯に届ける運動が広がっています。

 衆院東京21区予定候補の吉岡正史・立川昭島地区委員長は、「『集い』革命」という言葉が飛び出すほど、「提言」を片手に、個人宅での「集い」を重視してきたと語りました。参加した「集い」は150カ所、週に5、6カ所のペースです。個人宅で開く「効果」について、「気軽に参加でき、党外の人の割合も、参加者数も格段に多くなる」「発言しやすい雰囲気があり、意見交換も率直で、論戦力に磨きがかかる」「党勢拡大がすすみ、毎月党員を迎えることができる」ことなどを強調しました。

 「読者もいない小さな有権者50人ほどの集落で、4月に13人、5月に2人の新入党員を迎えました」と話し始めたのは、熊本県南部地区・芦北支部長の坂本登・芦北町議です。この地域の水俣病被害の救済を迫った市田書記局長の国会質問と記念講演ダイジェストDVDを視聴した「集い」で、「涙を流している人、『俺たちは共産党への考えが間違っていた』という人、身を乗り出して見る人など、私語もありません。『ぜひ入党を』の訴えに、『おれも、おれも』と10人が入党申込書を書いてくれた」と坂本さんが発言すると、会場に驚きの声が広がりました。

 清水忠史衆院近畿比例・大阪4区予定候補は、「『集い』では、現状の告発・悪政の批判とあわせ、こうすれば展望が開けるという具体的な日本改革の提案を語り、日本共産党に入っていっしょに頑張りましょうと正面からよびかけている」と語りました。「本当に社会主義・共産主義をめざしているんですか」「共産党が政権をとっても大丈夫ですか」という質問もあります。「綱領や安全保障政策など、党を丸ごと知ってもらう『集い』が本当に大切だと思う」と語る清水さん。3中総以降、155回の「集い」・演説会に参加し、支部とともに56人の新入党員を迎え、日刊紙59人、日曜版154人の読者をふやしています。

新入党員が支部に活力 会議も明るくて楽しく

党員拡大が“根幹”

 党員拡大を党勢拡大の「根幹」と位置づけて前進をつくりだしている経験、新入党員を迎えたことで支部が活性化している経験を紹介する発言がつづきました。そして「特別期間」を明るく元気にとりくむ決意を固めあうものになりました。

 「支部の政治目標実現にとって、党員拡大を中心とした『大運動』は、決定的な意味をもちます」と発言したのは青森県東青地区の浪岡支部長の天内(あまない)慎也・青森市議です。有権者比0・5%以上の党をめざし「大運動」で毎月1人以上、1年で12人の党員を迎えるという目標を掲げ、5月に突破したとの報告に、参加者は驚きをもって受けとめました。日曜版読者は、前回総選挙時比でプラス15人、日刊紙はあと1人です。

 市議選の支持者や「赤旗」読者、党員の結びつき、生活相談で結びついた人に、党創立89周年DVDを見る「集い」や、国政・市政報告会に誘い、入党を訴えています。「党生活確立の3原則」や党員同士の交流を重視するなかで、新入党員が家族や知人に党の魅力を語るようになり、「自分も党に入りたいと申し込む人も生まれています」。

 新入党員のうち20代が2人、30代が2人、50代までが6割の7人を占めます。天内さんは「毎週開く支部会議は、みんなで政治や党の役割を学ぶことを中心に、明るく楽しいものになった」と語りました。

 熊本県の久保山啓介委員長は、「大運動」の最大の眼目は、文字通りすべての支部で党員を増やすこと、それをやれる党を本気でつくることだと強調しました。

 新入党員が自らのつながりで新たな党員を迎え、何人もの読者を増やしたり、支部が新入党員がしっかり成長できるよう会議の定例化に踏み切り、支部学習を始めたり、「新しく党員が増えたことを契機に、支部が活性化し、変革の党にふさわしい党づくりの努力が始まっている」とのべました。

 「昨晩、青年職員が入党したとのうれしい連絡が入りました」と話し始めたのは、民主的医療機関の中央党グループの責任者です。全国の党組織と連携し、「大運動」に入って300人を党に迎えています。事前に「ともに医療や福祉を変えていこう」と訴えて、対象者の心の準備ができて「党を知る会」に参加してもらうことが大事だとのべました。

 命と健康を守る職場に身を置き、日々、社会の矛盾に直面するなか、「民主的医療運動にとっても、党にとっても、後継者の育成は待ったなしの課題です」と強調しました。

女性地区委員長 迫力の発言

 発言した日本共産党の北海道十勝、長野県諏訪・塩尻・木曽、奈良の地区委員長(代理を含む)は女性です。3人の迫力ある発言は印象的でした。

 十勝地区の佐藤糸江委員長は、「大運動」で掲げた120人の党員拡大目標をやりきって参加しました。全国でトップの拡大数です。

 TPP反対の「オール十勝」のたたかい、17回目を迎えた地区主催の「食と農のつどい」、議員と支部が連携した住民要求実現の運動と党勢拡大の「車の両輪」の活動をダイナミックに、きめ細やかに展開しています。

 会場からはおどろく声があがりました。

 奈良地区の西本文子委員長は、連日の結集会議で日刊紙50部、党員を迎えた支部5割突破の4日間作戦を成功させて、発言に立ちました。

 常勤体制は、西本さんと、48歳の女性副委員長、機関紙部員、71歳の女性常任委員。「ぜい弱です。だからこそと、毎朝9時半から『赤旗』の読み合わせに始まる打ち合わせをして、意思統一をはかっています」

  100%の支部が支部会議を開く責任は地区にある―と努力し、「崩壊寸前の支部が30代の新入党員を迎えて元気になり、支部会議での学習や宣伝、党勢拡大 に足を踏み出した」「支部会議の定例化に努力してきた職場支部が読者を増やせるようになり、3月は読者拡大の成果支部の3割が職場支部に」などの変化をお こしています。

 前県議の毛利栄子さんは、地区委員長の上田秀昭さんが小選挙区予定候補となり、諏訪・塩尻・木曽地区委員長代理になりました。「自分の選挙を7回やってきたが、担がれたことはあっても、担いだことはない。手探りのなかで一生懸命頑張っている」と。

 うまくいかないこと、毎日悩むことも多い日々ですが、「増やそうという『大運動』をとりくんできて、その時点(出発)より減ることはありえない」と「赤旗」読者を連続前進させてきました。

 前回総選挙時の読者数までには「頭がくらくらするような」数があります。「やれるかやれないかではなく、やらなきゃいけないということが、胸にずしりときました。私自身が腹をすえるということを出発点にしなければならない」と、目標達成への決心をにじませました。

何度も訪問し4中総を徹底

会議と決定で党をつくる

 「過半数の党員が学べば、地区が変わる」―。三重県南部地区の谷中三好委員長は、4中総の読了・徹底を党員の62・3%にのばし、「綱領・古典の連続教室」を、3割の党員が学び、半数の支部が学習するなどの努力を通じて生まれている変化を発言しました。

 常任委員の一人が、毎回の「連続教室」の講義後すぐに文書におこして、常任委員会で集団学習。「常任だけではもったいない」と、全党員分印刷して支部におろし、支部教室にとりくむ支部を広げています。

 4中総を時々の情勢との関係で新鮮に学ぼうと、繰り返し討議することの必要性を強調し、支部に出かけた際は、4中総で分析した情勢が地区内のどこに生まれているかをリアルに語る努力をしてきました。

 あるベテラン党員は、4中総を学んで、「これまで自分のなかでは民主連合政府はホコリをかぶっていた。国政選挙は苦しい連続だったが、いまは報われる情勢」と数年ぶりに2人の読者を増やしました。

 「『大運動』のとりくみに、これまでと違う変化を感じています」と谷中さん。党勢拡大の成果党員は倍に広がっています。「目標の総達成は並大抵ではありません。全支部、全党員が決起すれば、達成は可能である、この立場に立ちきって、全力を注ぎます」

 岡山県瀬戸内市の邑久(おく)支部は、「大運動」に入って5人の新入党員を迎えて目標を達成し、「赤旗」読者は前回総選挙時を超え、過去最高に挑戦しています。

 島津一生支部長は、「全員が結集し、新しい結びつきのなかで、党活動のすそ野が広がっている。その原動力はどこからくるのか」と投げかけ、四点を紹介しました。

 (1)月に一度の茶話会、毎週の支部会議など何はともあれ、集まる(2)中央決定をもとにして、自分たちの腹におとし、自分たちで決め、計画する(3)192号を迎えた週1~2回の支部ニュース。リアルで多彩、読めば支部会議や拡大行動の参加につながる(4)月4回のハンドマイク宣伝など、党の顔を地域に出すこと―です。

 群馬県前橋地区の富士見支部は、「大運動」で、新入党員を4人迎え、「赤旗」日刊紙読者の前回総選挙時比は119%、日曜版は109%です。岩崎始支部長があげる教訓の一つは「車の両輪」の活動の大事さです。支部員自身がさまざまな困難をかかえ、ともすれば「自分の生活を守るだけで精いっぱい」になりがちでした。地域住民の中に飛び込み、要求実現にとりくむなかで成長し、住民から感謝、激励されるなかで党員としての自覚や誇りも高まりました。週1回の支部会議を確実に開き、1時間は学習にあてることを貫いています。欠席者にはもれなく支部ニュースも届けています。毎月の拡大計画を決めて実行する積み重ねが前進をつくりだしました。

 「中央決定にもとづいて活動すれば、支部は必ず変えられる」と発言したのは京都・中京地区朱八下(しゅはちしも)支部の山田愛毅支部長。6年間で40人、「大運動」で13人の新入党員を迎え、有権者比1%の支部を実現しました。得票率50%を実現するための「政策と計画」を常に補強し、本気で実行してきました。「大運動」で迎え入れた党員の半数以上が40代以下。震災や原発、非正規雇用などで「若い人が近づいている」「拡大の条件は広がっている」と、「革命党にふさわしい党づくり」への前進の決意をのべました。

 トヨタ自動車の本拠地、豊田市の上郷(かみごう)支部は、1年半にわたって支部会議開催と会議参加者を増やす努力を続けてきました。職場を退職して地域に移り、支部長になった田中富美子さんは、「一番大変だったのは党費納入」と言います。「あんた誰?」と聞きかえしてきた支部員にも7回、8回と訪問して、話を聞いて党費納入を促してきました。4中総決定は全員に届け、読了・徹底は86%に。「車の両輪」の活動も重ね、「大運動」では8人の新入党員を迎えました。「党員拡大は、粘り強く働きかければできることだと思えるようになりました」(田中さん)。

 鹿児島地区の東谷山支部長の長野孝子さんは、4月の鹿児島市議選で、40年間務めた現職議員が党を裏切って無所属で立予定候補するという困難に直面しました。「かけがえのない党の議席を失うわけにはいかない」「今こそ、党の真の姿を知ってもらう機会に」と、勇気をもってがんばりぬきました。

 選挙期間中も月3回以上の支部会議を開き、4年間続いた後援会ニュースの配布、「綱領・古典の連続教室」の受講などが困難をはねのける力になったと語りました。ひるまず徹底して党の姿を語り、見事全員当選をかちとりました。

 「もうすでに、彼ら、彼女らなしには考えられないほどです」。福岡県那珂川(なかがわ)町の平山ひとみ町議は、「大運動」のなかで迎えた17人の新入党員の頑張りをはつらつと紹介しました。未活動になっている人は一人もいません。

 地域の支部は、支部長が「支部会議参加が、党員の成長のカギ」だと、数年前から毎週の支部会議を昼と夜に開いています。若い子育て世代の党員が増えたことで、月1回、日曜日の会議も始めました。気軽に参加できるようにと、「簡単なお昼ご飯も用意するから、子どもも連れておいで」と案内しています。「新しい人をおとしてはならない」と繰り返し党員訪問している支部長もいます。

 昨年6月の町委員会で「各支部が毎月1人の新入党員を増やしたら、町全体で党員100人も不可能ではない」となり、「党員の大増やし」が始まりました。「党創立記念講演ダイジェストDVDを使いまくらせてもらいました」の発言に、会場は笑いに包まれました。

市委員会発足後、党員1.6倍

補助指導機関力を発揮

 補助指導機関を確立・強化することが、すべての支部、党員に懇切な指導と援助を行い、党活動を発展させている力になっていることが紹介されました。

 千葉県流山市の植田忠義市委員長は「補助指導機関を確立したことによって、支部の実情に目が向き、『支部が主役』の党活動を前進させる力になった」と語りました。

 市委員会発足4年余で100%の支部が新入党員を迎え、党員は1・6倍に。一番努力してきたことは、全国情勢と結んで流山市の情勢を明らかにし、身近な市民・有権者の実態や願い、変化などの具体的な事実に即して党支部の存在価値や課題と、その課題をやりぬくことで切り開かれる展望を示すことでした。

 市委員会が決めた「三つのしてはいけないこと」((1)支部の邪魔をしてはいけない(2)押しつけてはいけない(3)支部からの意見を無視してはいけない)や「必ずやるべき三つのこと」((1)夢もロマンもある「成長・発展目標」を明確にする(2)支部の「政策と計画」を尊重し、その実現へ一緒に活動する(3)支部を励ます政治活動にとりくむ)の紹介に、大きくうなずきメモをする参加者もいました。

 神戸市の西下勝・灘区委員長は、灘区で28カ月間連続で49人を党に迎え(「大運動」は45%の支部で19人)、「赤旗」日刊紙、日曜版とも11カ月連続前進中であるとのべ、「こうした一定の前進ができているのは、灘区委員会の確立とその活動にある」と語りました。

 区委員会を結成し、区の政治目標を明確にしたことで、政党の力関係を変えることが自覚的な共通の目標となったとのべ、「支部が主役」の活動を発展させるために、毎週の活動交流で困難なことでもみんなの前で出し合うことができるようになっていることなどを、「区委員会確立前にはなかった明確な変化です」と語りました。

 衆院埼玉1区の青柳伸二予定候補は、さいたま市見沼区で全支部が「大運動」で新入党員を迎え、「赤旗」読者は日刊紙、日曜版とも増勢していると報告しました。

 昨年のいっせい地方選後の3中総の討論で、自力の不足の打開こそが選挙勝利のカギだということを総括の中心点として確認しました。党員拡大は成り行き任せだったことを反省しました。

 「支部長会議で出されるいろいろな種類の後ろ向きの意見は、支部会議では多数派とみた方が正解。支部長は説得できずに悩んでいるケースも多い。だからそうした意見ときちんと向き合って議論した方が支部長も支部で発言しやすくなる」

 「対象者があがらない」という支部に青柳さんが「私が考える対象者を提供するから支部で議論してほしい。その会議には私も参加するから」。そのねらいは「対象者のとらえ方についてわかってもらうこと。こうして(支部で)一致した人に当たると、大変“打率”が高い結果になった」と報告しました。

「初めて聞いた話」「面白い」

若い世代の探求心を大事に

 若い世代の気持ちや願いに応えた活動に、新しい“発展の芽”が生まれています。4人の青年・学生党員がその経験をみずみずしく発言しました。

 新入生歓迎運動で19人の新しい民青同盟員を迎えている東京のある大学の学生支部長は、「とくに力になっているのは民青の学習セミナーでの科学的社会主義と党綱領を学ぶとりくみです」とのべました。新入生に、消費税が法人税の穴埋めに使われてきたこと、復興の妨げになることを伝えると、「初めて聞いた。知らないということは怖いですね。面白そう」と民青に加盟した経験などを紹介し、「新入生に綱領路線での学びが新鮮で面白そうと受けとめられています」と語りました。

 三重県南部地区の鳥羽支部で青年班の班長をしている中村浩二さんは、昨年12月に地域支部の青年班に再編されたことで、支部が活性化している経験を語りました。再編による青年班のメリットについて、日常的にベテラン党員や議員に相談できるようになり、一緒に活動することで地域のこともよくわかり、勉強になることも多いと発言。「青年の要求をすぐに議会でとりあげてもらうこともでき、再編は大事だった」と振り返りました。

 京都のある学生集合支部の支部長は、地域にある大学すべてで新同盟員を迎え、過去4年間の拡大数の合計を上回る飛躍となっていると発言しました。「新歓で新入生の知的探求や温かい人間的連帯の要求に、しっかりと応えたことが大きな前進につながった」と語りました。

 新歓の中心メンバーの2人は、昨年10月に入党した民青同盟員です。「支部では、入党を機にあらためて支部会議の毎週開催を大切にし、毎回の綱領学習や春休みの『綱領・古典の連続教室』視聴など、学習を中心に新入党員と一緒に成長できる支部づくりに努力してきた」とのべました。

 「『大運動』期間中の昨年12月に党員になりました」と発言し、温かい拍手に包まれたのは西日本のある大学の学生支部の代表です。その初々しくも、しっかりした発言が参加者の共感をよびました。

 支部は「大運動」で新入党員3人、新同盟員7人を迎えています。前進の要因として、3点をあげました。一つは、社会情勢の変化と、学生の意識の変化、二つは、学内のさまざまな団体・組織で中心になって活動し、多様な要求と合致していること、三つは、拡大にねばり強く努力し、全員が日刊紙を読み、毎週の支部会議を大事にし、党員・同盟員みんなが成長できる活動に努力していることです。

正面から党語り信頼された

職場支部前進の手応え

 「端緒的」「貴重な成果をあげているとはいえ、まだ第一歩」としつつも、各地の職場での党建設の新たな前進が報告されました。

 滋賀県湖北地区委員会の山田満委員長は、教育分野の五つの支部で7人の新入党員を迎えたとのべました。うち5人は20代、30代です。

 「大運動」の提起に応えて、教育分野の支部長会議で党勢拡大の論議を開始。党員拡大を“重い課題”にしないように、「結果にこだわらず、毎月どこかの支部で気軽に党へ誘おう」を合言葉に、計画を具体化しました。

 「初めての成果は1カ月後。この党員拡大でとても大事な教訓を得ました」と山田さん。入党を決意した青年はすでに8枚の入党申込書を持っていました。何度も入党の誘いを受けましたが、その場が飲み会など、話を受け止めるわけにはいかなかったのです。「人生の選択として党員となる道を選んでもらう時には、私たちが熱い思いで一緒にがんばろうと語りかける。そういう党員拡大でなければ、相手に私たちの思いを伝えることはできません」

 神奈川県の自治体労働組合グループの女性は、2日に新入党員を迎えました。就職して「赤旗」を読むようになり、組合活動を通じてアメリカと財界にべったりの政治の問題を知り、党を支持するようになっていました。しかし最初は「支持はするが入党はできない」。

 返事を聞いて「私自身、36年前に入党の話をされたときに同じ返事をしたことを思い出しました」。若い党員とともに2回、3回と訴えました。

 「彼女が最終的に入党を決意したのは、こちらがあきらめずにねばり強く訴え続けたからだと思います。私自身も先輩があきらめずに誘い続けてくれ、最終的に熱意に押されて決意しました。本当に入ってほしいと思ったなら、相手の気持ちも考えながら、あきらめないで訴え続けることだと思います」

 職場では平和問題を中心に青年の活動が活発化し、「自治体の仕事とは、職員の役割は」を学ぶとりくみもスタート。党も泊まりこみ学習会を開いて党勢拡大を真剣に討議し、この間、2人の労組役員が入党しました。

 大阪府の職場支部援助委員の山口隆さんは、大阪における教育基本条例、職員基本条例反対のたたかいで、全国でも大阪でも共同が大きく広がり、地域・草の根でのとりくみが前進したと紹介。「これらのたたかいを前進させるうえで日本共産党と『赤旗』の果たしてきた役割は極めて重要です」とのべました。

 「大運動」期間中に教育分野で入党した18人全員が青年です。「2条例を許さないとりくみを通じて青年が大きく成長しています。攻撃の激しさにたじろぐことなく、むしろ激しさの奥にある相手側の弱点を見抜き、教育の条理に確信を深め、胸を張ってたたかっています」と紹介すると、大きな拍手がわきました。山口さんは「グループの会議では、各自治体や地域の教職員党委員会、党支部と連絡をとった結果が報告され、それに基づいてどうとりくむかを議論している。市町村段階の党と一体となって労組グループがとりくむことができていることは重要です」とのべました。

 青森県東青地区の畑中孝之委員長は、9人の新入党員を迎えた民主的医療機関の「大運動」のとりくみについて発言しました。

 業務の多忙化や反共攻撃のなかで支部会議が定例化できず、党員同士の結びつきが弱まっていました。地区として対策委員会を設置し、毎月、対策会議や支部長会議を開始しました。「党員を拡大できる党活動の確立」を最大目標にし、三つの努力((1)困難を突破して支部会議を開き、現状に流されずに党員としての自覚を持とう(2)職場に政治と党を語る場をつくり、党が見えるようにしよう(3)若い世代への働きかけをめざそう)を始めました。「支部会議は、昼の短時間ではなく、月1回でも時間がとれる夜の開催をと討議しました」と畑中さん。

 このなかで、13年間、党員拡大がなかった支部で20~40代の5人が次々と入党し、一気に変わったといいます。

 「なぜ党の人が、自分が共産党員であることを隠すのか、不思議だった」という新入党員の声を紹介し、「正面から政治と党、医療機関の職員としての頑張りがいを語ってこそ、職員に信頼されると確信を深めました」と語りました。

 東京の民主的医療機関で働く男性は「大運動」で11人の新入党員を迎えた力となった要求実現のとりくみと「集い」の経験を報告。民主的な医療機関と党の役割にあらためて光を当てて感動と共感を広げる機会となっていること、「『集い』では肩ひじ張らない等身大の話がいい」「『集い』は党と医療分野で頑張る原点をつかむ場となっている」と、5人の入党の思いにふれつつ語りました。

 

党紹介