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日本共産党

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赤旗

全国都道府県委員長会議

小池書記局長の討論のまとめ

2023年8月3日

 2日間の討論、お疲れさまでした。全体として、報告と志位委員長の中間発言を真正面から受け止めた、積極的な議論になりました。とくに志位委員長が中間発言で述べられた「ギアチェンジをはかろう」「8月活動を質的に変えていこう」という提起、「ここで運動の質を変えれば、8月の大きな前進も可能になってくるし、9月の大飛躍につながっていく」「なによりも大会時の回復・突破という最初のハードルを越える大きな流れをつくる8月になる」、そのカギは、「いかにして全党員運動、全支部運動にしていくかだ」という提起にこたえ、深める議論になりました。

 この2日間の会議は、すべての都道府県委員長が発言し、くりかえしの発言もあり、率直な意見も出されました。そして、双方向のやりとりもあって、お互いの認識も団結も深まるような、重要な会議になりました。2日間の会議にしてよかったと思います。

いかにして全党員の運動にしていくか――8中総決定の読了、『百年』史を力に

 討論の内容ですが、全党員の運動にしていくという点では、8中総決定の読了、徹底をはかることが何よりも重要だということが語られました。

 とくに、三重の大嶽県委員長から福岡の内田県委員長に、「8中総決定の徹底では全国平均に及んでいないのに、どうしてあれだけの党員拡大ができたのか」と質問があり、それに内田県委員長が、「どうしてできたのかと言えば、毎月前進を図る党勢拡大の独自追求をとことんやったからです」と答えました。しかし、目標の大会現勢回復・突破、192人の拡大にまでは至らなかった。内田県委員長は、「何といっても、8中総決定の全党員読了と全支部討議をやりぬいて、100%の支部が入党の働きかけに足を踏み出すところまでもっていかなければならない。法則的活動の貫徹が今度は問われる」と述べました。8中総決定の徹底、全支部運動に発展させていく重要性が示されていたと思います。

 会議では、毎月毎月の党勢拡大の独自追求と「手紙」の「返事」に学んだ法則的活動、これを対立させない、一体的に追求する。この問題についても率直な討論で深めあうことができました。非常に大事なやりとりでしたし、認識の発展がありました。

 討論の中で、反共攻撃がマスコミによってふりまかれ、党内にも少なからず影響を与えている。これを克服、払拭していかなければならないという発言も出されました。富山の上田県委員長は、「マスコミ、ネットニュースで反共攻撃の影響を受けていない党員はいない。しかしそれを、学習と8中総の討議で克服しつつある」と報告し、「行動を組織するときにも、短時間でも政治を語る。反共攻撃への反撃だけでなく希望も語る。機関の政治指導、語る力を学習で身につける必要がある」と強調されました。この点でも8中総の徹底が決定的だと思います。

 また、『百年』史が政治的意思統一にとって大きな力をもつことも確認できました。"『百年』史のポイントをまとめたものを"との要望も出されました。積極的要望だと思いますが、これは志位委員長が会見で『百年』史の特徴と重視した問題について端的に述べております。会見を、『百年』史の理解を進めるうえでぜひ活用していただきたい。もちろん今後、「赤旗」や雑誌などでも企画を行っていきますが、記者会見が基本だということを強調しておきたいと思います。

「手紙」と「返事」で全支部の運動に

 次に、全支部の運動にどうやって引き上げていくか。やはりカギは「手紙」と「返事」だということも、討論のなかで浮き彫りになりました。

 宮崎の来住県委員長が、昨日の私の報告のなかで紹介した支部のその後の大きな成果を紹介されました。この支部の「手紙」の「返事」、私も読みましたけれども、非常に真摯(しんし)で誠実な「返事」です。明るい支部会議の様子も伝わってくる「返事」です。こう書いてあります。

 「党勢拡大の討論になると、下を向き、だんだん無口になります。世間一般にある反共意識に対し、たじろぎがあります。しかし、そうしたなかでも、一歩一歩ですが、支部も党員も成長してきています。個々の党員の結びつきを党勢拡大に結びつけていく実践が大事だと思っております。一人ひとりの党員が読者拡大にまず足を踏み出してみる。一人でできなければ議員と行動することも含め、『手紙』にこたえていこう、と確認しました」

 この支部は、8中総をうけてこういう「返事」を出した。そして5月、6月は、読者拡大は2カ月で3人だったそうですが、7月は一気に11人の読者を増やした。こういう変化を支部にもたらしているのが「手紙」と「返事」のとりくみだという発言でした。

 高知の春名県委員長も、「カギはやはり8中総討議と『手紙』の返事だ。8月中に必ず全支部から『返事』をもらう努力を貫く。私が入った支部ではまず『手紙』の返事をと、いの一番で話している。目的意識性が必要だ。『返事』を書くことで、支部の存在意義がどこにあるのかについていやが応でも考えている。当事者性も生まれている。このとりくみを進めていきたい」ということでした。

 愛知の岩中県委員長は、「『手紙』の返事を出した支部が57%ある。いろんな苦労が書かれている。大事なことは、県・地区、私たち自身がこの『返事』に寄り添って支部を援助する、支部の困難を打開するのにどれだけ努力を払っているのかが問われる」と言われました。その通りだと思います。「返事」に寄り添って徹底的に支部への援助に力を尽くしていきたい。

 すべての支部から「返事」をもらうことに、こだわっていきたいと思います。石川県は、「返事」を出した支部が82%、ダントツに多くなっていますが、秋元県委員長は「毎週の県常任委員会で、『返事』を出した支部の一覧をつかんでいる。返事の内容とともに、未提出の支部の援助も討議している」と発言されました。支部の自発性に依拠して、「大運動」を全支部のとりくみに広げていく展望はここにあるわけですから、100%の支部が「返事」を出していく活動を、この8月にやりぬきましょう。

 なお、発言で「手紙」の「返事」を「週報」で復活してほしいと要望がありました。率直に言って中央にも「返事」のとりくみの把握と推進に不十分さがありました。「週報」に復活させる手だてをとりたいと思います。

すでに全支部運動に発展させる土台は存在している

 私は、すでに「大運動」を全支部運動に発展させていく土台はある。このことを強調したいと思います。

 すでに「手紙」の「返事」を出した支部が46・4%あります。「返事」には、支部によってさまざまな条件の違いもありますが、「車の両輪」の活動について、それぞれの決意や計画が記されています。党機関が、それを支部と一緒になって実践していく指導と援助をやりぬくならば、支部を基礎にした党勢拡大運動を大きく発展させる条件はすでに存在しているのです。

 そして、「手紙」を討議した支部が85・8%あり、まだ「返事」を出すにはいたっていないが、真剣な討議を行っている支部が40%近くあることも重要です。すでに討議を行っていること自体が、全支部運動に発展させていくうえでの重要な土台だと捉えることが大切ではないでしょうか。これらの支部に対して、「返事」を寄せていただくように援助するとともに、「大運動」でも目標と計画をもってもらい、働きかけに足を踏み出してもらう。そして、文字通り100%の支部が「返事」を寄せてくれるまで指導を貫徹することです。

 このようにこの会議で提起した「全支部運動」は、決して不可能なことではない。すでにその土台はあります。それを生かすかどうかは党機関の具体的な指導にかかっていることを訴えたい。この土台を生かして文字通りの全支部運動に発展させ、「大運動」の"質"を変え、党勢拡大の大きなうねりをつくりだそうではありませんか。

 「返事」を出した支部、「手紙」を討議した支部の力に依拠して、8月ただちに「最初のハードル」=大会時回復・突破への大きな流れをつくりだそうではありませんか。

志位委員長の「入党のよびかけ」を8月からも

 志位委員長の「入党のよびかけ」、この活用の重要性も多くの県委員長から語られました。

 長野の鮎沢県委員長からは、使う前によく議論することの重要性が語られました。中信地区がこの「よびかけ」を地区の常任委員会で議論して、"党員でよかった""私の人生は間違っていなかった"と交流され、この「入党のよびかけ」で勝負を決めようと、直ちに「赤旗」の全読者分印刷して、これを届けながら自らの思いを語ろうと働きかけが始まっている。ここが大事だと思うのですが、ただ読み上げるだけでなく、それとあわせてそれぞれの党員が自分の党員への思いを語っていく。それができるのが志位委員長の「入党のよびかけ」だと思います。ぜひこれを広げていきたい。

 和歌山の下角県委員長は、志位委員長の「入党のよびかけ」を町内3100世帯のうち2700世帯に入っている地方新聞に折り込んだ。こういう大胆なとりくみが行われていることも重要です。志位委員長の「入党のよびかけ」は7月だけのものではありませんので、8月も9月も活用することを訴えたいと思います。

党機関の長の構え――気迫を込めて訴えよう

 討論全体を貫いて、すべての県委員長から語られたのが、長の構えと姿勢をめぐる自己分析でした。

 東京の田辺都委員長は、「福岡の西部地区委員長と自分が何が違うのか」「みなさんよろしいですかと言えているかが違いだ」と発言されました。田辺さんは、どうやって党勢拡大を進めるかの絵は描いた、方針にした、会議はしたと。しかしそれだと異論は出ない。まあ方針はこれでよいのではないかということになっている。そうではなく、福岡の西部地区委員長は、提起したうえで、真剣に気迫を込めて「みなさん、よろしいですか」というところまで迫っている。「この政治的な真剣さ、まさに気迫、『胆力』ということも委員長が言われたが、そこが最大の違いだ」と言われました。非常に大事だと思います。そういう立場に立ってこそ、全支部が立ち上がる運動をつくることができる。中央も、県でも、こういう政治的な気迫をもって8月の実践に臨んでいきたい。

 埼玉・荻原県委員長が言われたように、カギはお盆前だと思います。一刻を争って今日の会議で議論したことを伝え、意思統一をしていく。そして8中総を急いで全党員へ届けきりましょう。支部に入って、週1回の支部会議の開催をこの8月から進めていきましょう。機関役員への訴えを出すとか、党員や支部への手紙を出すというようなことも検討されている発言もありました。ありとあらゆる手だてをとって、お盆前に必ず飛躍をつくっていくために全力を挙げようではありませんか。

 神奈川の田母神県委員長が、「『仕切り直し』にしないことだ」と発言されました。非常に大事だと思います。いったん立ち止まって意思統一しなおすということではなく、走りながらギアチェンジをしていく。自転車でも止まってギアチェンジしたらチェーンが外れてしまいます。

 走りながらやるのがギアチェンジですから、止まらずに、突っ走る。そして必ず大変化、大飛躍をつくりだすことをよびかけて、討論のまとめとしたいと思います。

 ともにがんばりましょう。

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