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日本共産党

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赤旗

"勝負の2カ月"――選挙勝利、党づくりの挑戦をやりぬこう

2023年3月3日 中央委員会幹部会

 3日に出された日本共産党中央委員会幹部会の「訴え」は次のとおりです。


 戦争か、平和か――日本の命運を分ける歴史的情勢のもとで、101年の反戦平和の歴史をもつ党の存在意義にかけて、全国の地域、職場、学園で奮闘されている同志のみなさんに、心からの敬意をこめて連帯のあいさつをおくります。

 いよいよ統一地方選挙です。3月、4月は、7中総決定がよびかけた、強く大きな党をつくりながら、選挙勝利の諸課題をやりぬいて、統一地方選挙を必ず勝ち抜き、さらに「130%の党」へ前進していくという、わが党にとっての新しい歴史的挑戦をやりとげられるかどうか、文字通り"勝負の2カ月"となります。

 中央委員会幹部会は、すべての支部・グループのみなさん、党機関と地方議員・候補者のみなさんの力を一つに集め、この挑戦を成功させることを訴えます。

1、「130%の党」づくり――「手紙」と「返事」のとりくみが力を発揮しつつある

 7中総は、「『130%の党』をつくるための全党の支部・グループへの手紙」を、すべての支部・グループのみなさんにおくり、その討議・具体化とともに、「130%の党」と若い世代・真ん中世代の党勢倍加をめざす、自覚的目標と計画をしたためた「返事」を寄せていただくことをよびかけました。

 このよびかけに応え、支部の同志一人ひとりに「手紙」を渡して読んでもらう努力が広がり、2月末までに81・5%の支部が「手紙」を討議し、28・1%の支部から「返事」が届けられました。なお未討議の支部を残していますが、8割を超える支部が「手紙」を討議し、繰り返しの討議をへて真剣な「返事」がぞくぞくと寄せられていることは、支部が主役で、「130%の党」を実現し、直面する選挙戦に勝ち抜くたたかいをすすめるうえで、たしかな土台をつくりだしつつあります。

 それは、これまで党勢拡大に足を踏み出せなかった支部に前向きの変化をつくりだすなど、深いところから党の力を引き出しつつあります。2月度の党勢拡大の結果は、470人の新しい党員を迎え、日刊紙読者203人増、日曜版読者2369人増、電子版2人減となりました。党員では現勢での前進にあと一歩及ばない見込みですが、日刊紙、日曜版読者で前進へと転じたことは、重要です。

 中央委員会幹部会は、「手紙」を討議し、実践に踏み出し、「返事」を寄せていただいたすべての支部のみなさんに、熱い感謝の言葉をおくります。

「手紙」を討議し、「返事」を書くプロセスが、支部に大きな変化をもたらしつつある

 支部にとっては、「手紙」を討議し、「返事」を書くことが、支部の存在意義を確かめ合い、支部活動の現状と課題を見つめなおす契機となり、「130%の党」づくりと選挙勝利めざす活動に踏み出す力になっています。

 寄せられた「返事」からは、「130%の党」づくりについて、それぞれの支部が自らの問題として率直に意見を出し合い、討議した様子が、支部の実情とともに伝わってきます。

 「このままでは支部活動が続けられなくなるという危機感は私たち現場の支部の党員が痛いほど感じているところです。同時に、安倍政権以上にひどい岸田政権のもと『新しい戦前』がヒタヒタと押し寄せる恐ろしさ。賃金は上がらず、年金は下がる中、物価高が生活を直撃している現状。市民の皆さんの困難に寄り添い、この時代を変えるためには共産党の存在が欠かせないことも支部の共通認識として話し合われました」(地域支部)

 「党員拡大は頑張っている優秀な支部ができること、どこか他人事というか、あきらめの気持ちがありました。手紙を読んで自分たちの支部のことを、改めてその存在意義について考えました...このままでは支部の存続が危うくなる、保育園をつくり、保育運動の要として頑張ってきた党支部の灯を消したくないという思いだけは焦りとともに常に感じています。...今ここで新しい仲間を党に迎えたい、日本共産党のことをもっと知ってほしいという気持ちでいっぱいです」(職場支部)

 多くの支部で、「130%なんてできるのか」というところから議論が始まっています。それでも「手紙」を2回、3回、4回と読み、討議を重ね、「返事」を書くなかで、「このままでいいだろうか」「まず一つでも踏み出してみよう」と変化していっています。どんな「返事」を書くか相談する支部会議がもてたことで、支部会議を定例化するなど新たな活力を得た支部もあります。「手紙」を討議し、「返事」を書くプロセスが、支部に大きな変化をもたらしつつあります。

党機関が支部の努力と苦労をまるごとつかみ、一緒に打開していく力に

 党機関にとっては、支部での「手紙」の討議に参加し、支部からの「返事」を読むことが、支部の努力や苦労をまるごとつかむ機会となり、支部に心を寄せて一緒に困難を打開する力となっています。中央を含む党機関と支部が、双方向で学びあい、力をあわせて党づくりをすすめる、新しい運動が始まっています。

 ある県からは、支部から返事が届いたさいに、よく読もうと努力を始めたことによって、党機関の姿勢が変化したと報告されています。職場支部については、支部会議を開けていないという側面だけに目が向いていましたが、「返事」をうけとるなかで、支部が困難な職場で奮闘していることがわかり、「全面的に支部を見よう」と認識が深まっていきました。県委員長は、「『返事』を書く活動を通じて、これまで見えなかった支部の実情に光があたり、支部と中間機関の新しい『血の通った』交流が始まろうとしている」と語っています。支部での「手紙」の討議に参加すること、なにより届いた返事をよく読むことによって、党機関が深いところで変化しています。

 2月に行った「返事を出した支部の支部長に聞く会」は、中央と支部が双方向で学びあい、この運動をすすめていく第一歩のとりくみとなりました。今後も、返事を生かして双方向で党づくりをすすめる決意です。

全支部が「手紙」を討議し、返事を出して実践に踏み出そう

 こうして、「手紙」と「返事」のとりくみは、「130%の党」づくりを成功させるうえでも、統一地方選挙に勝利するうえでも、重要な土台をつくりだしつつあります。一刻も早く、すべての支部が「手紙」を討議するために懇切な援助を強めるとともに、すべての支部が「返事」を寄せるとりくみをやりぬくことを呼びかけます。

 中央委員会幹部会として、心から訴えます。

 ――まだ「返事」を出せていない支部のみなさん。「返事」を書くことは、支部の存在意義を確かめあい、支部活動の新しい変化をつくる力に必ずなります。一日も早く返事をお寄せください。「手紙」をどう受け止めたか、どんな苦労や悩みがあるのか、ありのままの現状や課題を教えてください。お互いに学びあいながら、強く大きな党づくりに力をあわせましょう。私たちはあなたの支部の「返事」を待っています。

 ――「返事」をお寄せくださった支部のみなさん。みなさんの決意と努力に心からの敬意を表します。「返事」には、「130%の党」づくり、若い世代での党勢倍加への高い決意とともに、「130%はできると思えない」という率直な思いや、支部が抱える胸の痛む困難、悩みもたくさん寄せられています。同時に、多くの「返事」のなかで、「まず最初の一歩を踏み出したい」との決意が書かれていることは、とても大切だと考えます。決めたことを一つひとつ実行することから道は開かれるのではないでしょうか。中央も、全国の支部の「返事」と実践から学び、党づくりを学びあう交流会も開き、ともに探求・開拓して、一緒に「130%」への山を登っていく決意です。

 ――党機関のみなさん。支部の「返事」をしっかり読み、党機関の活動に生かし、支部と一緒に「130%の党」づくりと選挙勝利をめざす活動をすすめましょう。困難は支部と一つになって打開しましょう。2割近く残されている「手紙」未討議の支部の多くは、支部会議が長期に開催されていないなど、さまざまな困難を抱えている支部だと思います。一つひとつに懇切な援助を行い、「手紙」の討議を最後の一支部までやりぬくことを通じて、文字通りの"全支部が活動する党"をつくりだそうではありませんか。

 ――最後に全党の支部と党機関のみなさんに訴えます。選挙戦の最中でも、世代的継承をはかる党づくりを絶対に中断させず、党の総力を結集して前進させましょう。この間の大奮闘によって、近年にない前進がかちとられている民青同盟の新たな飛躍的前進へ、党と民青の共同の事業として、とりくみを強めましょう。青年・学生党員の拡大と成長のために、特別の努力をつくしましょう。

2、統一地方選挙をどう勝ち抜くか――「三つのカギ」を貫いてたたかいぬこう

 7中総決定では、選挙戦の情勢判断として、「統一地方選挙の勝利、前進の保障は築かれておらず、この間のとりくみの延長線上で推移するならば、現有議席を割り込み、少なくない議会で空白になりかねない状況にある」とのべました。その後の奮闘で一連の選挙区では勝利に向けた確かな変化をつくっていますが、なお全体としては、7中総時点の判断を変えることはできない状況であることを、率直にのべなければなりません。多くの選挙区で自民党、維新の会などが議席増をねらい、「共産党落とし」のシフトが敷かれ、一票一票のしのぎを削る激しい選挙戦になっています。

 選挙活動の到達点は、全国的には声の宣伝は115世帯に1カ所、ポスター張り出しは265世帯に1カ所(中央・地方作成分の33%)、支持拡大は目標比19%、「折り入って作戦」は目標比22%です。到達は大変遅れています。やりぬくために文字通りの大奮闘が求められています。

 統一地方選挙でいかにして勝利をつかみとるか。幹部会は、いまこそ7中総決定が提起した「現状を打開する三つのカギ」を貫くことを訴えます。

岸田大軍拡に正面から反対し、平和の対案を掲げる党の値打ちを広く有権者のものに

 第一のカギは、岸田政権の大軍拡に正面から反対し、平和の対案を掲げるなど、国政において日本共産党が果たしている役割を、広く有権者に知らせることです。

 この間のわが党の国会論戦は、岸田政権がやろうとしている敵基地攻撃能力保有と大軍拡の内容が、危険きわまるものであることをうきぼりにしました。

 ――「専守防衛」を完全に投げ捨て、射程2千キロ~3千キロ、音速の5倍以上の超高速で相手国の奥深くまで届くミサイルを保有・配備しようとしていること。

 ――自衛隊が米軍と融合する形で、相手国の基地や政府中枢、空港、港湾、鉄道、道路などを攻撃する全面戦争、先制攻撃の戦争に参加することになること。

 ――その結果、相手国の報復攻撃を招き、「日本を守る」どころか日本を焦土と化す危険をつくること。それを想定して全国の自衛隊基地の「強靱(きょうじん)化」がすすめられていること。

 ――大軍拡のために、増税ばかりか年金や医療のための積立金まで流用するなど、国民生活と国家財政の全面的破壊をもたらすこと。

 背筋が凍るような岸田大軍拡の中身を、広く国民に知らせようではありませんか。

 同時に、日本共産党の平和の対案――「外交ビジョン」を語ることが、ますます重要となっています。この間の演説会や対話でも、ASEANと協力し、地域のすべての国を包摂する平和の枠組みを発展させ、東アジアを戦争の心配のない地域にしていくという提案に、強い共感が広がっています。

 岸田大軍拡に正面から反対し、平和の対案を掲げて奮闘している党は、わが党をおいてほかにありません。ことの本質をつく報道を行っているメディアは「しんぶん赤旗」だけとなっています。こうしたわが党の存在と活動に、保守の方々を含む幅広い人々から期待の声が寄せられています。広く有権者のなかで平和の党――日本共産党の姿を語りぬき、共産党勝利で「平和の審判」を下そうではありませんか。

 さらに、「物価高騰から暮らしと経済を立て直す緊急提案」、「気候危機打開の2030戦略」、「ジェンダー平等の日本へ いまこそ政治の転換を」を活用し、暮らし、原発、気候危機、ジェンダー平等での党の政策を大いに語りましょう。

「反共は戦争前夜の声」――きっぱりとした回答を突きつけよう

 大軍拡に正面から立ち向かう党の存在と活動は、支配勢力からすれば怖いものがあります。それゆえの攻撃も激しいものがあります。党規約を無視した行動で除名された元党員を利用して、一部大手メディアが行っている「共産党は異論を認めない党」といった反共キャンペーンも、こうした流れのなかで起こっている動きです。

 こうした事実にもとづかない批判――攻撃に対して、党は、事実と道理に立った冷静な反論を行ってきました。「異論を認めない」などというのは、事実にまったく反することであり、わが党が民主的運営に力をつくしていること、指導部の選出方法についても、わが党にとって一番合理的で民主的なものであることを明らかにしてきました。わが党の一連の反論は、近く冊子にまとめて出版する予定です。この冊子も活用して、この機会に党規約と党綱領を大いに学び、党の真実の姿を広く明らかにしていこうではありませんか。

 識者からは「大軍拡を止めるために頑張っている日本共産党へのバッシングを許していいのか」「多くのメディアは大軍拡路線に対してまともな批判をしていません。日本共産党を攻撃する前にもっとやることがあるのではないでしょうか」とのエールもおくられています。かつて日本共産党を弾圧した後に、待っていたのは侵略戦争と、国の破滅でした。まさに「反共は戦争前夜の声」です。日本の平和と民主主義を守るうえでも、この逆流に負けるわけにはいきません。

 平和の大攻勢、強く大きな党づくり、そして統一地方選挙の勝利で、反共キャンペーンに対してきっぱりとした回答を突きつけようではありませんか。

党地方議員団の抜群の値打ちを深い確信にし、有権者のなかに広げぬこう

 第二のカギは、党地方議員団の抜群の値打ちをみんなの深い確信にし、有権者のなかに広げぬくことです。

 地方政治をめぐる重要な特徴の一つ目は、日本共産党が、早くから一貫して掲げ、住民とともに実現のために力をつくしてきた一連の切実な要求――子どもの医療費助成、義務教育の給食無償化、補聴器購入補助などが、自民・公明・維新など「オール与党」の妨害をはねのけて、大きく前進し、実りつつあることです。「痴漢ゼロ」などジェンダー平等の課題でも、わが党の先駆的とりくみが、全国に広がりつつあります。

 二つ目は、国が自治体に押し付けている悪政――急性期ベッドを削減する「地域医療構想」、「国保の都道府県化」の名での値上げなどに対して、日本共産党議員団が住民を守る「防波堤」として、奮闘していることです。

 三つ目は、無駄な巨大開発、カジノ誘致をはじめ、自治体のゆがみにズバリとメスを入れる行政の監視役として、なくてはならない役割を果たしていることです。

 コロナ危機と物価高騰のもと、住民の暮らしと福祉を良くする自治体の役割がこんなに切実に求められているときはありません。日本共産党地方議員団の抜群の値打ちを、それぞれの自治体の特徴を踏まえて明らかにし、住民に広げぬき、勝利への道を切り開こうではありませんか。

強く大きな党をつくりながら、選挙勝利の独自の課題をやりぬく――揺るがず貫く

 第三のカギは、「強く大きな党をつくりながら、選挙勝利の独自の課題をやりぬくという新たなとりくみに挑戦する覚悟をかためて選挙戦をたたかいぬく」という7中総の方針を揺るがずに貫くことです。

 ――「130%の党」をめざす「中間目標」――3月末までに、党員でも読者でも、4年前の水準を回復・突破することを、選挙勝利との関係でも、党活動の中軸にすえ、最後まで追求しましょう。「中間目標」は、大きいように見えますが、支部で平均すれば、現勢で、2人の党員、2人の日刊紙読者、7人の日曜版読者を増やせば実現できます。「手紙」と「返事」のとりくみで"全支部が活動する党"をつくることを土台に、みんなで力をあわせて必ずやりぬこうではありませんか。

 ――全有権者規模の大量宣伝を強め、3月23日の知事選告示までに支持拡大で支持拡大目標を突破しましょう。選挙勝利のカナメ・「折り入って作戦」を大飛躍させ、どんなに遅くとも告示までに1回目の訴えをやりぬき、2回、3回と訴えましょう。全国遊説を大成功させ、「支部が主役」の「集い」を積極的に開きましょう。候補者決定を最後まで追求するとともに、最高の臨戦態勢・個別選対の体制を確立して奮闘しましょう。

 この間、「中間目標」達成をめざす党勢拡大と、選挙勝利に必要な宣伝・組織活動とを一体的に追求してこそ、前進を切り開くことができることを示す経験が、全国各地に生まれています。

 ある地区委員会は、1万2千人の対話、3300人への「折り入って」の働きかけを広げながら、1月に党員で前回統一地方選挙時を回復・突破し、読者拡大では昨年9月以降連続前進をかちとっています。市議候補の一人は、昨年の「特別期間」以降10人の入党者を迎えていますが、「折り入って作戦」にとりくみながら「担い手」を広げ、あらゆる行動の中で出会う、「この人なら『赤旗』を読んでくれるかな」「支持を広げてくれるかな」「入党してもらいたいな」という人に、支部と相談して入党を働きかけるなどしています。「特別期間」で入党した人が、ビラを配布したり、その家族が日曜版の配達・集金を担うなど、党をつくりながら選挙をたたかうことで新鮮な力が発揮されています。

 "党をつくってこそ、この選挙は勝ち抜ける""選挙の中でこそ党をつくり、「130%」への道を開く""「折り入って作戦」をはじめ選挙諸課題をやりぬく"――ここに思いを定め、この立場を最後まで揺るがず貫いて、選挙戦をたたかいぬこうではありませんか。

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