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日本共産党

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赤旗

幹部会への志位委員長の報告


 日本共産党が五日に開いた幹部会で、志位和夫委員長がおこなった報告とまとめは次のとおりです。


 連日の奮闘、ごくろうさまです。常任幹部会を代表して、幹部会への報告をおこないます。

 この幹部会を開いた目的は、七中総から五カ月が経過し、政治が新局面に入ってきたもとで、総選挙勝利にむけて、情勢と党の任務、活動の強化方向を明らかにすることにあります。

一、現政治局面の特徴と、総選挙勝利をめざす政治的構え

写真

(写真)報告する志位和夫委員長=5日、党本部

 報告の第一の主題として、現政治局面の特徴と、総選挙勝利をめざす政治的な構えについてのべます。

 麻生・自公政権は、政治的・政策的な破たんに加えて、首相自身の資質にかかわる問題、閣僚のスキャンダルなどで、国民に見放され、統治能力を喪失しつつあります。一方、民主党は、小沢代表の公設第一秘書が違法献金疑惑で逮捕され、国民への説明責任、政党としての自浄能力が厳しく問われています。

 先の予測は困難ですが、政局がきわめて流動的で不安定な局面に入っていることは間違いありません。政府予算案と関連法案が一段落ついたあとは、いつでも解散・総選挙になりうる緊迫した状況となっています。選挙勝利にとってこれからの一日一日が正念場となります。このもとでつぎのような政治的構えを全党に確立し、活動の飛躍をかちとる必要があります。

 一つは、政治的には、「論戦とたたかいで解散・総選挙に追い込んでいく」、「国民の要求・苦難にこたえた活動を大きく広げる」という、地に足をつけた、同時にもっとも攻勢的な姿勢を堅持してたたかいます。

 二つ目に、解散・総選挙は、四月ないし五月の総選挙の可能性が生まれているもとで、その場合にそなえ逆算でやるべきことをやりぬくとともに、選挙がのびたらさらに前進・躍進の条件が広がるようなたたかいをすすめます。かりにのびても半年後までには必ず総選挙となります。ただちに全党が最大の臨戦態勢をとり、攻勢に打って出るべきときであります。

 三つ目に、あと四カ月後に迫った都議選は、都政の前途はもとより国政を左右する全国的意義をもちます。東京の党組織が総選挙を前面に都議選勝利を一体にたたかうことはもちろんですが、全国の党組織も結びつきを生かして勝利のために支援を集中することを訴えるものです。

 四つ目に、一つひとつの中間地方選挙に、確実に勝利するとともに、得票目標の実現をめざして大幅得票増をはたし、総選挙勝利のうねりをつくっていくことも重要な仕事であります。

 以上、四つの構えを全党が確立し、活動の飛躍をかちとることを訴えるものです。

二、激動と転機にある情勢のもとでの日本共産党の役割

 報告の第二の主題は、激動と転機にある情勢のもとでの日本共産党の役割についてであります。

 七中総後の情勢は、国内外とも大きな激動と転機のなかにあります。国民の暮らしをめぐっては、アメリカ発の国際経済危機のもとで急速な景気悪化が起こり、国民生活に深刻な打撃をあたえています。世界を見ますと、アメリカ覇権主義が、軍事的にも経済的にも破たんするもとで、新しい世界秩序への流れが起こっています。

 こうした激動と転機にある情勢のもとで、政党の真価が問われています。国民の利益にたって奮闘する日本共産党と、激動する情勢に対応できず、党略にあけくれる「二大政党」との対比が、鮮やかに浮き彫りになりつつあります。

 「党旗びらき」では、「自民党政治の二つの『司令塔』の破たん」という角度から情勢をとらえました。この大局的見地をひきつづき堅持しつつ、今日の情勢のもとでの日本共産党のかけがえのない値打ちを、政党関係全体のなかでつかむことが大切であります。きょうは、そういう角度からいくつかの問題を報告します。

雇用破壊に反対するたたかい

注目すべき前向きの変化が生まれている

 第一は、雇用破壊に反対するたたかいについてです。

 大企業による「非正規切り」など急速な雇用破壊が、一大社会問題になっています。わが党は、国会でも、地方議会でも、職場・地域でも、雇用破壊を許さない、失業者を支援する、人間らしい労働のルールをつくるという三つの仕事に、総力をあげてとりくんできました。大企業との直接の会談、大企業への直接の要求活動というこれまでにないとりくみも、中央段階、地方段階で、おこなってきました。そのなかで情勢の注目すべき前向きの変化が生まれています。とりわけつぎの三つの点を強調したいと思います。

 一つは、財界・大企業の横暴勝手に対する社会的包囲がつくられつつあることです。わが党が一貫して主張してきた、「内部留保を取り崩して雇用を守れ」という声が、共通の声になりつつあります。国会への財界代表の招致というわが党の要求も、第一歩でありますが実現しました。そのなかで、まだ部分的ですが、大企業が「派遣切り」を撤回したり、直接雇用をすすめるなどの動きも起こっています。

 二つ目は、全国各地で労働者が連帯して立ち上がりつつあることです。昨年十一月以降で、百二十をこえる職場・企業で、非正規労働者が労働組合を結成し、あるいは既存の労組への加入がすすみました。これらは、一つひとつはまだ小さくても、日本社会の姿形を変える大きな意義をもつたたかいであります。

 三つ目に、「年越し派遣村」など失業者支援の温かい社会的連帯が各地で広がっています。この動きは、労働者の命をつなぐとともに、貧困と「派遣切り」の残酷さを明るみにだし、政治と行政を動かす力を発揮しています。

 わが党は、広い労働者・国民との連帯を強め、雇用破壊に反対し、人間らしく働ける日本をめざして、ひきつづき力をつくすものであります。

「大企業にモノを言える党か、モノを言われる党か」

 雇用危機への対応は、政党の真価を問うものとなりました。

 政府・与党の対応は、不十分な失業者対策にとどまり、大量解雇を止めるという姿勢がありません。失業者への支援はもとより大切ですが、それは雇用破壊をやめさせることと一体でこそ意味があります。「大量解雇を抵抗なくすすめるために、政府はセーフティーネットを用意せよ」という財界の意向にそった対応では、労働者の利益を守ることはできないどころか、逆の結果となります。

 同じ弱点は民主党にもみられます。この党も、失業給付の改善などをいいますが、大企業の「非正規切り」の動きに対して具体的行動を起こそうとはしません。こうした弱点は、衆院予算委員会の参考人質疑で、民主党の質問者が財界代表の言い訳に同調したことにもあらわれました。

 「大企業にモノを言える党か、大企業からモノを言われる党か」。ここに政党の真価をはかる試金石があることは、雇用危機をとおしても浮き彫りになっています。

経済危機から国民生活を守るたたかい

「ルールある経済社会」という主張が共感を広げている

 第二に、経済危機から国民生活を守るたたかいについて報告します。

 世界経済危機のもとでの、日本経済の異常に急速な悪化は、自公政権がすすめた「構造改革」の結果つくられた「外需頼み、内需ないがしろ」という経済のゆがみと脆弱(ぜいじゃく)さが、一気に噴き出したものでした。

 わが党は、この点を正確に診断し、「緊急経済提言」を発表し、経済危機から雇用と中小企業を守る緊急のとりくみとともに、「外需頼みから内需主導へ」「大企業応援から家計応援へ」の経済政策の抜本的転換をはかることを求めてきました。政府予算案に対して、抜本的組み替え案を提起してたたかってきました。

 雇用、社会保障、中小企業、農業、税制など、国民経済のあらゆる分野で、従来の大企業中心の政治を抜本的に転換し、内需の活性化をはかることが、暮らしを守り、日本経済再生をはかる道であるというわが党の主張は、共感を広げつつあります。「ルールなき資本主義」を正す、「ルールある経済社会」をめざすという、わが党の綱領的立場が、メディアでも注目され、日本経済改革の根本的処方せんとして、これまでにない広い層をとらえて国民のなかに共感を広げていることは重要であります。

経済危機にさいして、大企業を守るのか、国民生活を守るのか

 それでは、この問題への政府・与党の対応はどうでしょうか。

 麻生首相は、一連の発言のなかで、日本経済の急速な悪化を、もっぱら「アメリカからの津波」なるものに求め、自らの経済失政への自覚と反省がないのが特徴であります。その結果、政府の一連の「景気対策」なるものは、旧来型の大企業・大銀行応援の政策をつづけ、「定額給付金」に象徴される選挙目当ての党略をろうし、大企業・大資産家減税と一体に消費税増税を打ち出すというもので、暮らしと内需を良くするまともな内容は何もありません。

 民主党はどうか。この党は、「政権交代が最大の景気対策」を繰り返すだけであります。経済悪化と国民の苦難にどう応えるかの中身がありません。民主党は、政府予算案の「組み替え案」すら提出できませんでした。やってきたことは十分な審議抜きに政府予算案の衆議院での採決に「合意」するなど、政局的対応と政略だけであります。

 自公両党と民主党の動きを見るとき、この両者が、法人税減税・証券優遇税制を主張し、それと一体に、手順と時期の多少の違いはあっても消費税増税を唱えていることは、きわめて重大であります。

 経済危機にさいして、財界・大企業を守るのか、国民生活を守るのか。ここでも日本共産党の値打ちは、「二大政党」との対比で際立っています。

大きく変化する世界のなかでの日本の進路

オバマ政権の対日政策と、 日本共産党の論戦

 第三に、大きく変化する世界のなかでの日本の進路についてのべます。

 わが党は、オバマ政権発足に際して、この政権がアメリカ一国覇権主義からの転換をどのような方向ではかるか、その世界政策の具体化を注視するとともに、日米関係については、支配・従属から対等・平等への転換をはかることが急務であることを提起していくという態度を表明しました。

 オバマ政権の世界政策の全体に対する評価は、なおその具体化を見極める必要があります。しかし、対日政策については、日米軍事同盟の強化、「米軍再編」の名による基地強化・日米軍事一体化路線の推進など、その基本線に変化はみられず、むしろ「同盟強化」の名で、日本への負担と犠牲をいっそう強める方向があらわれています。

 わが党は、この問題点を、正面からつく論戦をすすめてきました。とりわけ、米海兵隊のグアム「移転」にさいしての巨額の財政負担、とくに戦闘部隊の基地建設費用まで日本の財政負担になっていることを暴露し、在日米軍強化こそが実態であり、「沖縄の負担軽減」がまやかしであることを明らかにしたわが党の論戦は、メディアも注目しました。これらは、日米軍事同盟解消という旗を確固として掲げる党ならではの論戦であります。

「日米同盟」絶対化か、 従属体制の解消か

 日米関係で、自公両党と民主党はどういう態度をとっているでしょうか。

 麻生政権は、日米外相会談で「米軍再編」に関する「日米協定」に調印し、つづく日米首脳会談を見ても、「日米同盟」絶対の立場から、米国の要求に唯々諾々と従う、きわめて屈辱的な姿勢をあらわにしています。

 民主党はどうか。この党は、言葉では「対等な日米関係」などといいますが、その実態はたいへんに危険なものであります。それは、アフガニスタン問題で国際治安支援部隊(ISAF)への自衛隊参加――アフガン本土への陸上自衛隊の派兵を唱えていること、ソマリア沖への自衛隊派兵もこの党の主導で始められていること、国連決議があれば海外での武力行使を憲法上可能にする解釈改憲と法的措置をすすめると国会答弁で言明していること、自衛隊の軍事力拡大によって米軍の肩代わりをすることを表明していることなど、一連の民主党の言明・行動で明らかであります。「日米同盟の強化」を米国に誓約し、自民党以上に危険な主張をおこない、従属体制に日本をより深く組み入れる立場をとりながら、「対等な日米同盟」などというのは、まったくの欺まんであるといわなければなりません。

 「日米軍事同盟」絶対論の立場にたつのか、日米軍事同盟解消を展望しながら、従属体制を解消するために真剣に力をつくすのか。世界の大勢が、アメリカ支配から脱却し、新しい民主的・平和的な国際秩序を求める動きを強めるもとで、ここでも日本の政党の真価が問われています。

金権腐敗政治一掃の課題と日本共産党のかけがえない値打ち

 第四に、金権腐敗政治一掃の課題と、日本共産党の立場について報告します。

 西松建設からの違法献金問題が、国政の重大問題となっています。

 民主党の小沢代表は、この重大な疑惑に対して、国民への説明責任を果たさず、根拠のない検察批判に終始するという居直りの姿勢をとっています。この小沢代表の姿勢を、民主党は党をあげて擁護するという態度をとっています。

 他方、自民党も、この疑惑について、正面からのまともな批判ができないという状況であります。

 違法献金疑惑に対して、日本共産党は、小沢代表と民主党に国民への説明責任を果たすことを厳しく求めるものであります。それをやる意思がないというのであれば、国会が真相究明の責任を果たさなければなりません。

 違法献金疑惑は、小沢代表だけの問題ではありません。自民党、民主党などの多数の政治家にも、同様の疑惑が問題とされています。それぞれが政治家・政党としての説明責任と自浄能力が厳しく問われています。

 この問題の根本には、金の力で政治をゆがめる企業献金問題があります。日本共産党は、疑惑の真相究明と責任追及をすすめるとともに、根本的な解決策として企業・団体献金の全面禁止を強く求めてたたかいます。また、「企業献金をなくしていく」ことを口実に導入された政党助成金もまた、そのあり方が根本から問われています。憲法に反し、政党を堕落させる政党助成金制度の撤廃も急務であります。

 日本共産党は、企業・団体献金も、政党助成金も一切受け取らず、草の根からの財政的な支えによって活動をしている唯一の政党です。この立場が、わが党が、大企業に堂々とモノが言える、金権腐敗政治を正面から追及し、一掃するためのたたかいにとりくめる根本にあることに誇りをもち、国民にこの党の値打ちを大いに訴えていこうではありませんか。

国民の苦難にこたえながら、日本の進路を堂々と示す

 大きな激動と転機の情勢のもとで、いま世界のどの国も、それぞれなりに、激動と危機に戦略的展望をもって対応しようとしています。アメリカはアメリカなりに、EU(欧州連合)はEUなりに、中国は中国なりに、それぞれが、いまの国際経済危機、さらに新しい世界情勢に、戦略的な対応をしようとしています。

 そのときに、日本はどうかというと、麻生・自公政権は、目先の政権延命という党略だけで行動し、日本のすすむべき進路を、もはやまったく示せなくなっています。民主党も「政権交代」をいうだけで、「政権交代」でどのような日本をつくるのか、その中身を示すことができません。

 こうしたなかで、日本共産党は、雇用問題、景気問題、外交政策、金権問題など、どの問題をとっても、国民の苦難、願いにこたえながら、日本の進路を堂々とさし示しています。この党の値打ちを広く訴えて、総選挙勝利に全力をつくそうではありませんか。

三、総選挙勝利をめざす活動の到達点と、強化方向について

 第三の主題として、総選挙勝利をめざす活動の到達点と強化方向について、報告します。

活動の到達点を正面からとらえ飛躍をつくろう

得票目標、他党との関係――2つの基準で自己点検を

 私たちの活動の到達点をどうとらえるか。つぎの二つの基準でつねに到達点を自己点検することが必要であります。

 第一は、「全国で六百五十万票以上という得票目標――それにみあってそれぞれの都道府県、地区委員会、自治体・行政区、支部で決めた得票目標の実現にふさわしい規模と速度の運動になっているかどうか」ということです。

 五中総では、六百五十万票以上を国政選挙の共通の全国目標として掲げ、達成をめざすことを決めました。この目標は、何よりも比例ブロックごとの議席増(確保)の目標をやりぬく保障であることを、あらためて銘記したいと思います。すなわち仮につぎの総選挙が現在の選挙制度導入後の過去最高をこえる投票率になり、どういう政党の組み合わせになろうと、それぞれの比例ブロックが決めた得票目標を達成するなら、ブロックごとの議席増(確保)の目標を、基本的に達成することができるわけです。

 一つひとつのブロックにとって、議席増は、活動とその成果の飛躍――これまでの政党間の力関係を大きく変える飛躍を実現して、はじめて可能になるものです。その目標となり、到達をはかる基準となるのが、得票目標であります。

 この目標を党全体がやりきるならば、大きな躍進となります。そういう大志ある目標であることをつかみ、その達成にふさわしい活動になっているかどうかを、機関も支部もつねに自己点検してすすむことが大切であります。

 第二は、「他党との関係で、宣伝戦でも組織戦でも、あらゆる活動で他党を凌駕(りょうが)する活動になっているかどうか」ということです。

 自民党と民主党は、国会では緊張感のない「なれあい」を演じていますが、選挙の現場では、一票一票をあらそう、しのぎを削る激戦を展開しています。とくに小選挙区で激しいつばぜりあいのたたかいをおこない、その勢いが比例選挙にも及ぶというのが、特徴となっています。この圧力で共産党を締め出そうというのが、もともとの「二大政党づくり」の狙いでもありました。

 そうしたなかでわが党の活動が、比例での前進・躍進に執念を燃やし、このたたかいの主戦場でどの党をもうわまわる活動になっているか。宣伝戦でも、組織戦でも、従来のわが党支持者の支持を確かなものにするとともに、他党支持層や無党派層に支持を広げる攻勢的な活動になっているか。他党との関係で、到達点をつねに自己点検しながら、前進することが必要であります。

全党の奮闘でつくってきた勝利の可能性と条件

 この二つの基準にてらして現在の活動の到達点をはかるとどうなるか。

 つぎの両面が大切です。すなわち、(1)全党の奮闘によって勝利の可能性と条件をつくってきたことに確信をもちつつ、(2)従来の延長線上の活動では勝利の保障はない、活動の飛躍なくして勝利なし、という両面をとらえることが必要です。

 全党の奮闘によって勝利の可能性と条件をつくってきたという点では、つぎの三つの点がきわめて重要であると考えます。

 一つは、経済危機のもとで、国民の苦難軽減という立党の精神に立ち、あらゆる分野で貧困打開と生活擁護に力を注ぐ中で、「困ったときは共産党へ」という社会的評価を得られるような信頼のきずなを、国民との間に築きつつあることです。内外のメディアもこの点に注目していることは、先日おこなった外国特派員協会での講演・質疑でも感じたことでした。この活動は、党員と党組織にとっても、その原点、初心を呼び起こし、誇りと活力をもたらしています。

 二つ目に、「綱領を語り、日本の前途を語り合う大運動」「集い」は、ひきつづき広がり、とりくみ支部は68・2%、のべ参加人数は六十四万五千人に達しました。演説会・シンポジウムは、どこでも盛況であり、参加者数はのべ四十九万二千人となりました。合計で百十三万七千人であります。党創立記念講演・ダイジェストビデオ・DVDの活用がひきつづき広がり、力を発揮していることも、うれしいことです。この運動は、党史上、画期的な運動に発展しつつあります。それは党と国民との結びつきと信頼を深め、選挙勝利の活動全体を推進する軸として大きな力を発揮しています。

 三つ目は、全党の努力によって、党勢拡大の上げ潮の流れを継続していることです。党員拡大は、毎月千人をこえる新入党員を迎え、五中総以来、新入党員は一万六千人をこえ、十六カ月連続前進をかちとっています。読者拡大は、一月度は後退しましたが、二月度は前進をかちとり、五中総以後の通算で、日刊紙の読者は七百五十五人の減、日曜版の読者は一万三千三百五十九人の増となっています。日刊紙の減は弱点ですが、全体としては全党の奮闘によって上げ潮の流れを継続しています。これは選挙勝利の条件を広げるとともに、党に活力と自信をもたらしています。

 全党の奮闘で築いてきた勝利の条件と可能性に、深い確信をもつことが重要です。

活動の飛躍なくして勝利なし

 同時に、従来の延長線上の活動では勝利の保障はない、いま活動の飛躍をかちとることなくして勝利なしということを、直視することが必要であります。

 それを示す重要なバロメーターは、中間地方選挙の結果です。七中総後、一政令市、四十五一般市、四十四町村で選挙がおこなわれ、わが党は百六十九人が立候補し、当選は百四十七人です(自民党は五十三人、公明党は百三十五人、民主党は五十一人、社民党は十八人)。党の議席占有率は7・85%から8・38%に前進しました。得票は七割の選挙区で前回を上回り、全国では前回選挙比105・4%と前進しました。このようにこの分野でも党は前進の流れをつくっています。得票目標を突破して大きく躍進した経験も生まれています。

 しかし、得票を減らし議席を失ったケース、得票を増やしながら競り負けて議席を失ったケースがあることは、重視しなければなりません。何よりも、得票を前回選挙比で伸ばしてはいるものの、基準とすべき得票目標比では74・5%と伸ばし方が足りません。他党との関係でみると、前回選挙比の得票は、共産党105・4%、自民党105・2%、公明党102・1%、民主党151・2%、社民党85・7%と、他党も多くが伸ばしています。ここには、総選挙を目前にして、党派間のたたかいが激烈になっていること、わが党の締め出しと落選を狙う反共シフトなどが敷かれていることなどが、反映しています。

 中間選挙の結果というのは、国政選挙の流れを先どりする、最大の客観的なバロメーターでもあります。そこでわが党は前進の流れをつくってはいるものの、飛躍をつくるにいたっていない。個々には成功例、失敗例があり、個々の教訓を引き出すことは重要ですが、全体の傾向がこうした現状にとどまっていることを直視しなければなりません。ここには現在の全党の活動の政治的勢いの反映があるととらえるべきです。

 この事実にてらしても、いまの活動の延長線上では総選挙勝利の保障はない。従来の延長線上でない、活動の飛躍なくして勝利なし――このことを銘記して、何としてもここで諸課題の飛躍をかちとることが必要であります。

いかにして活動の飛躍をつくるか

すべての支部と党員の参加する活動に

 それでは、いかにしてそれをなしとげるか。五中総以来、全党の努力でつくってきた前進の流れのうえにたって、いかにして活動の飛躍をつくるかについてのべたいと思います。

 各都道府県委員長からの報告で、多くの同志が共通してのべているのは、とくに党勢拡大で、毎月「何とか増勢」という水準からなかなか脱しきれず、飛躍が起こせない決定的理由として、党勢拡大にとりくむ支部と党員が少ないこと、その原因には、支部と党員に指導・援助が徹底していないこと、とくに政治指導がなかなか行き届かないことが悩みであるということです。

 実際、党員拡大で大会後、新しい党員を迎えた支部は37・6%、毎月の読者拡大で成果をあげている支部は、全党的には三割台にとどまっています。

 党勢拡大をふくめて選挙勝利の活動を、一部の支部と党員の活動から、どうやってすべての支部、すべての党員の参加する活動にしていくか。いかにして活動の飛躍をつくるかの最大のカギは、やはりここにあります。

3つの点で指導と活動の水準の抜本的な引き上げを

 そのために、いまどういう努力が求められるか。綱領、第二十四回党大会決定、この間の中央委員会決定、「党創立八十六周年記念講演」「党旗びらきあいさつ」などを徹底し、政治指導を豊かにおこなうことは、全支部・全党員参加の党活動の根本であり、ひきつづき力を注ぎたいと思います。

 それをすすめるうえで、党の指導と活動の水準の抜本的な引き上げが、いま必要となっていると考えます。

 私たちは、この間、選挙勝利の活動で総合的前進をはかり、読者拡大で前回総選挙時を突破したり、あとわずかに迫っている三つの地区委員会(千葉・東葛地区、奈良・奈良地区、福岡・西部地区)の地区委員長に、くわしく教訓の聞き取りをおこないました。そこには指導と活動を一段高い水準に引き上げようという努力が共通してみられました。それをふまえて、つぎの三つの点での努力をとくに強調したいと思います。

 一つは、地区でも、自治体・行政区でも、支部でも、得票目標をあらためて明確にして、生きたものとすることです。すすんだ地区委員会では、共通して得票目標が、形式的な確認でなく、あらゆる活動のなかで自覚され、それにふさわしい活動が具体化され、支部や行政区が競い合ってその達成のための活動に挑戦しています。得票目標が生きた目標となっていて、党活動の中心にすわっているのです。ある地区委員長からは、「得票目標にどう接近するかという位置づけが明確だから、支部ごと、自治体ごとに競い合ってやりぬこうとなっている。読者拡大も前回時を回復し突破しなければ票はだせない、過去最高の読者でたたかおうが合言葉になっている」という報告がよせられました。

 二つ目は、すべての支部、党員に指導・援助の手がとどくように、機関体制を強化しているということです。とくに、地区常任委員会で集団で政治討議ができる体制を確立することを考えて、常任委員会に非常勤の幹部を結集しています。行政区単位に補助指導機関をつくり、その責任者には職場活動などで経験をつみ政治力もあるベテランの非常勤の同志になってもらい、その同志が常任委員会に参加することで、常任委員会の指導力が格段に引き上がり、支部への指導・援助がゆきとどくようになっています。いま多くの党組織では、専従者が減少していると思いますが、一方で政治力のあるベテランの同志はうんと増えていると思います。そういう方々の力を結集する努力が、こういう形でなされています。

 三つ目は、支部会議を週一回、定期的に開催できるようになるよう、援助の手をつくしていることです。そのために、「職場問題学習・交流講座」で強調した三つの点――「支部の苦労に心を寄せ、実情を聞き、謙虚に学ぶことから出発する」、「支部を直面する課題に役立つかどうかの短期の目で見ずに、長期の目で援助する」、「支部活動をはげます機関の独自のとりくみをおこなう」ことを、職場支部だけでなく地域・学園支部に対しても重視しています。支部長会議の持ち方についても、交流ができ、楽しく、元気が出るように工夫しています。こういう努力のなかで、支部会議の定期開催、週一回の定例化に、精魂を傾けて努力しています。

 すべての支部、党員が参加する活動をつくるためには、これらの三つの点での努力が大切ではないか。そしてこの三つの点での努力をはかることは、さきほど総選挙勝利にむけて最大の臨戦態勢をとるとのべましたが、選挙戦にむけて確立すべき臨戦態勢の中身そのものであります。得票目標、指導体制、支部会議、これらの面での指導と活動の水準を抜本的に引き上げることに成功するならば、いざ選挙本番になったときに、党の力を深いところからくみつくす最大の保障となるでしょう。

 この問題は、みなさんが一番苦労している問題だと思います。討論で、ぜひ深めてほしいと思います。

総選挙勝利をめざす諸課題について

 つぎに総選挙勝利をめざす諸課題について報告します。

 これはすでにこれまでの諸決定、機関紙、財政、選対、青年・学生など各分野ごとの全国会議で提起した方針で明瞭(めいりょう)ですが、それらのすでに提起されている方針を前提において、いくつかの強化点・留意点について報告します。

立党の精神を発揮し、国民の苦難軽減のとりくみを

 第一は、立党の精神を発揮して、国民の苦難を軽減するとりくみをさらに強めるということです。

 国民生活のあらゆる分野でのたたかいを発展させること、日常的な生活相談、労働相談が大切ですが、とくにつぎの二つを強調しておきたいと思います。

 雇用破壊とのたたかいは、「非正規切り」がいよいよ深刻さを増す中で、雇い止めが集中する三月は大きな正念場の月になります。国会質問の成果を生かして、無法な「派遣切り」「期間工切り」を撤回させ、直接雇用・正社員化をかちとるため、労働局に申請し是正を求める活動を強化します。労働局への申請と同時並行で、派遣先企業に対して直接働きかけ、正社員化の義務を果たさせるたたかいを思い切って組織していくことが重要であります。

 社会保障と消費税をめぐるたたかいも重要になります。社会保障の支えを最も必要とする所得の少ない人々が、制度から排除されている問題を、医療保険、年金、介護保険、雇用保険、障害者福祉、保育、生活保護など、あらゆる分野でただし、社会保障の原理を「応益負担」から「応能負担」に転換させ、社会保障費削減から拡充へと転換させていくために力をつくします。そのたたかいと一体に、消費税増税の目的が、社会保障のためでなく、大企業減税の穴埋めにあることを広く明らかにし、これに反対する世論と運動を大いに強めていくことを呼びかけるものです。

大量政治宣伝、対話・支持拡大の大波を

 第二は、大量政治宣伝の強化、対話・支持拡大の大波をおこすことです。

 宣伝では、目に見え、音に聞こえる宣伝を抜本的に強化し、日本列島のすみずみに共産党の風を吹かせたい。ポスターを一枚残らず張り出そうではありませんか。宣伝カー、ハンドマイクを使った草の根の宣伝は、わが党の最も有力な宣伝手段の一つであり、他党がまねができないものです。国政候補、地方議員、党機関の幹部が、支部と一体に、街に打って出ようではありませんか。ブロックごとの一斉駅頭宣伝、企業の門前宣伝などが活発にとりくまれています。とくにこの間の新しい特徴は、企業の門前宣伝で、これまでは労働者がなかなかビラを受け取ってくれなかったのが、たいへん受け取りが良くなっているということです。労働者のなかに共産党の声が届くようになったということが、全国から報告されています。こうした活動も大いに強めていきましょう。

 対話・支持拡大の前進・飛躍の大波をおこすことを、この局面で大いに重視しなければなりません。いまそのカギとして強調したいのは、意識化と集約であります。すなわち、いま党がとりくんでいるあらゆる活動――国民の要求実現の活動、演説会の参加のよびかけ、「大運動」「集い」のとりくみ、党勢拡大運動などのなかで、無数の対話が現にとりくまれています。そのなかで全国どこでも「比例は日本共産党に」と呼びかけることを意識化し、それを集約する。この活動を三百六十万人の後援会員の力をかりて、ともにとりくむことで、前進・飛躍の大波をおこそうではありませんか。

 三月から四月にかけて、全国七十カ所以上で、中央から弁士が参加した演説会が計画されています。それをこれまでにない規模、新しい人々の参加で大成功させ、活動の飛躍をかちとる大きな跳躍台にしていこうではありませんか。

「大運動」「集い」を100万人を超える規模に

 第三は、「大運動」「集い」を、一刻も早く百万人を超える規模に発展させることであります。

 これまで党に関心や接点をもたなかった人々が、広く注目を寄せている情勢のもとで、この運動をさらに思い切って広げることが、たいへん重要です。難しくせず、身近な関心から出発して、党をまるごと理解してもらう。そういう立場で、気軽にこの運動にとりくみ、さらに大きく広げることを呼びかけるものです。

 とくに、いま党に新たな注目を寄せている人々の心をつかむうえでは、政策問題でのわが党に対する共感とともに、理念問題、党の歴史、党の運営など、党の全体像をわかってもらうことが、たいへん重要です。「政策はよくわかるし、一番筋が通っており、いうことはない。でも共産党という名前がどうも」といった疑問や質問が、広い人々との対話に足を踏み出せば踏み出すほど、たくさん出てきます。私は、最近、監査懇話会という、大手企業や中堅企業の監査役をおこなっている方々の集いに呼ばれて、「日本共産党はどんな日本をめざすのか」をテーマに講演する機会がありましたが、そこでの質疑でも、やはり同じような声が出されました。それらをていねいに解きほぐしてこそ、党の支持に獲得できると思います。「集い」はその絶好の場であります。そのことをこの経験からも実感したところです。

党勢拡大運動の水準を量・質ともにさらに高いものに

 第四は、党勢拡大運動の水準を量・質ともにさらに高いものに発展させようということであります。

 その最大のカギは、すでにのべたように、この運動を全支部、全党員の参加する運動に発展させることにあります。

 党員拡大のテンポを、毎月千人というテンポから二千人というテンポに、さらに加速させましょう。この間、党に迎え入れた新しい同志は、新鮮な活力を党組織全体にもたらし、党活動の質を変えるような役割を果たしています。この間の一連の中間地方選挙で、激烈なたたかいを勝ち抜くうえでも、素晴らしい力を発揮しています。

 わが党は、北九州市議選、前橋市議選、大分市議選で、激しい選挙で全員当選をかちとりましたが、「どんなドラマがありましたか」と聞きますと、共通して新入党員の活躍が報告されました。「一言でいえば、ものおじしない、何事も意欲的、決まったことをやりぬこうとする、この"新鮮力"にひっぱられ、励まされた選挙だった」という報告もありました。新入党員は国民との間に壁がない。ですから「ものおじ」せず、国民のなかにどんどん入っていく。そして新入党員の真剣な姿勢をみて、ベテランの同志も党員としての原点や初心をよびさまされています。まさに「新鮮力」であります。

 この流れが、さらに加速し、全支部のものになれば、どんなに素晴らしい力を発揮するかは、はかりしれないものがあります。ぜひ党員拡大で、大きな飛躍をつくりだそうではありませんか。

 読者拡大は、最も苦労が多い分野だと思います。毎月のみなさんの活動に、心からの敬意を申し上げます。とくにこの分野で、「月間」などを設けずに、これだけ継続的に前進の流れをつくってきたことは、かつてないことであります。そこに確信をもち、日刊紙、日曜版で総選挙時回復、突破に挑戦し、かならず飛躍をつくりたいと思います。

 ここで飛躍をつくるには、全支部、全党員の運動にしていくという大道以外の安易な道はほかにありません。全党的には現在の三割台の成果支部を、四割台にすれば安定的に前進し、五割台にすれば飛躍がおこります。全支部の運動にすることをめざして、うまずたゆまずとりくむ努力をはらいたいと思います。とくにこの三月、四月に、全支部成果をめざして飛躍をつくることを心から呼びかけるものです。

 また読者拡大を全党員が参加する運動にすることを追求したいと思います。党員の条件に応じて、多様な形で党勢拡大運動への参加を追求することが大切です。たとえば自分で増やすのはまだ難しいけれど、知り合いを紹介することはできるという同志もいるでしょう。そうした形もふくめて、可能なあらゆる形で参加を呼びかけようではありませんか。

 党員が日刊紙を購読すること、日刊紙読者の拡大を読者拡大の中枢に位置づけることを、ひきつづき意識的に追求することも重要であります。

青年・学生のなかでの活動のいっそうの強化を

 第五は、青年・学生のなかでの活動をさらに強めることです。

 六中総は積極的に受け止められ、これを指針に若い世代のなかでのとりくみの新しい前進の芽がたくさん生まれています。とくに雇用問題での青年大集会の大きな成功、「派遣切り」とのたたかいで発揮されている若い力、学生や高校生のなかでの高すぎる学費を軽減する運動など、若い世代のなかで、切実な要求にもとづいて、社会的連帯の輪が多面的に広がっていることには、大きな未来があります。

 こうしたたたかいと一体に、民青同盟の強化、とくに地区委員会の再建にひきつづき共同してとりくむとともに、学生のなかでの活動を新入生歓迎の時期に思い切って強化するようにしたいと思います。

 一つ、具体的な提案をおこないたい。党幹部、国会議員、候補者が先頭に立って講師をつとめ、全国の大学で可能なかぎり「集い」を開き、学生の知的関心、要求にかみあって、党を大いに語り、未来を語り合う運動に、全党的にとりくむことを、この幹部会として呼びかけることを提案したいと思います。

 未来は青年のものであり、日本共産党こそ若者の味方の党であります。若い世代のなかで党躍進の流れをつくることに、新たな知恵と力を結集してとりくもうではありませんか。

 以上、当面の活動の強化点、留意点についてのべました。この幹部会は、たいへん緊迫した政治局面のもとで開かれることになりましたが、総選挙勝利にむけて全党が総決起していくうえでの大きな転機になるよう、充実した討論をお願いして報告とします。


志位委員長のまとめ

 どうもごくろうさまでした。常任幹部会の提起を正面から受け止めた、たいへん豊かで積極的な討論がおこなわれたと思います。討論のまとめとして、三点ほど発言しておきたいと思います。

国民の苦難軽減の活動、とくに労働者のなかでの活動について

 第一は、討論を聞いて、国民の暮らしが非常に深刻になるもとで、国民の苦難の軽減のために献身するというわが党の立党の精神、党の存在意義、これがいま全国のどの党組織でも発揮されているということを感じました。これは非常に素晴らしいことですし、そしてこうした活動のなかで党員が誇りを持って活力を高めているということが、共通して報告されましたが、これも今後の大きな力になっていくと思います。

 わけても、きょうの発言を聞いておりまして、労働者のなかでわが党が大きな存在感をもって活動が展開できるようになったというのは、たいへん大きな変化だと思います。

 これまでわが党にとって、職場支部の活動、労働者の中での活動というのは、個々の支部、党員の不屈の奮闘はありながら全体として思うように前進がかちとれてきたとは言えなかった面がありました。しかし、今大会期になって、「職場講座」などもおこない、系統的なとりくみを開始し、派遣問題が社会的な大問題になるなかで、これにも正面からとりくむなかで、それを一つの契機としながら、労働者のなかに日本共産党の声がとどくようになってきた。

 発言では、工場の門前、企業の門前などでの宣伝で、これまでビラがみんなゴミ箱に"直行"していたのが、ほとんど捨てられることなく、よく受け取ってくれるようになったことが報告されましたが、これはほんとうに大きな変化だと思います。日本の人口の七割は労働者階級であるわけですから、その巨大な多数者に日本共産党の声がとどくようになってきたというのは非常に重要な変化です。これは、全党が、労働者のさまざまな苦しみに心を寄せてたたかってきたなかでつくられた変化だと思います。この変化は、大いに発展性があるし、ぜひもっと発展させたいと思って聞きました。

 もちろん、労働問題とともに、社会保障や消費税の問題、中小企業の問題、農業の問題など、国民生活の全分野で、貧困と格差が広がり、そこに経済危機が襲いかかるなかで、国民の暮らしが非常事態になっていますから、あらゆる分野で国民の苦難軽減という立党の精神を発揮した活動を、さらに発展させていきたいと思います。

支部と党員を援助するための機関の量的・質的水準を高める

 第二は、どうやって飛躍をおこすかという問題ですが、発言を聞いていろいろな苦労や試行錯誤もあると感じましたが、要は、支部と党員に対して、機関がどれだけの手厚い「量」、どれだけの水準の高い「質」で、指導と援助をおこなうかで、飛躍がつくれるかどうかが決まってくると思います。

 「量」という点では、わが党には、約二万二千の支部があり、四十万人余の党員がいるわけですから、すべての支部と同志たちの心に灯をともすには、それだけの量的な力がないと、これは手が届かないわけです。

 その点では、きょうの発言でもいわれましたけれども、党機関が、非常勤の同志の力を結集する。この点では、いまほどその条件のあるときはないと思います。経験豊かな同志が、職場を退職して、まだまだ元気いっぱいという方が、どこでもたくさんおられると思います。そういう同志の力を思い切って借り、力をあわせて支部への指導・援助をおこなう。

 それから、全国の県役員と地区役員は、すべてあわせると一万人をこえています。そこにも非常勤の方が含まれているわけですが、この一万人をこす幹部が、それぞれの条件におうじて、機関役員としての仕事をすれば、全国二万二千の支部にたいして、手が届く指導・援助はできるはずです。ですから、現に選出されている地区役員、県役員の力をくみつくすということも大切になってきます。

 それとともに、補助指導機関を適切に設けて、厚みのある指導体制をつくる。そういう人たちも結集して地区の常任委員会の活動も豊かにする。こうして量的にどれだけの分厚い指導体制を、この機会につくることができるかどうかが、非常に大切なカギになっています。人が足りないと嘆いていてもはじまりません。人はいる。潜在的な力はたくさんある。党の潜在力をあまさず引き出して、量的に勝利に必要な布陣をつくる。

 同時に「質」が大切です。質という点では、支部への政治指導・援助ができる機関に成長するということです。支部に入ってみんなを元気にする力を機関がもつということです。そのためには、学習が必要でしょうし、時間をとった政治討議も必要だと思います。それらを腰をすえてやって、指導の質をどれだけ高めるかということも大切です。

 発言のなかで、地区役員の同志のなかには支部になかなか入れない同志も少なくないという状況が報告されましたけれども、みんなが入れるようにするためには、地区委員会での学習と政治討議ということを重視するということが、大事になってくると思います。

 質という点でもう一つ大切なのは、機関の指導姿勢だと思います。報告でものべましたけれども、支部の現場の悩みや要求に心を寄せて、また経験に学びながら、党の方針をきちんと伝えて、いっしょになって困難を打開していく。そういう指導姿勢にたって、支部に接していく。そうした努力、活動改善もこの機に大いにおこなって、機関と支部がほんとうに血の通った関係となるように、力をつくしていきたいと思います。

この3月から必ず飛躍を――党勢拡大の綱領的位置づけに立って

 第三に、強調したいのは、この三月が大事だということです。この三月に何としても、諸課題の飛躍をつくる。きょうの会議は、端的に言えば飛躍をつくろうというのが主題ですが、三月から必ず飛躍をつくるということを、私たち幹部会が先頭に立って、必ずなしとげたいと思います。

 とりわけ、党員拡大とともに機関紙拡大で必ず飛躍をつくる。機関紙を大幅に増やす月にしたい。前回選挙時回復、突破をめざして、大幅に増やす月に必ずするという決意を固めあいたいと思います。

 ここで一つの基準になるのは、二〇〇四年の三月の経験です。二〇〇四年の三月は、一万六千人の読者を前進させました。あの時は、参議院選挙に向かって三割増の読者をめざすということで、重点的に力を集中し、ともかく必死になってがんばって、三月という難しい月に突破をしたわけです。このときには、全党的に53%の支部が成果をあげています。このとりくみを、総選挙を前にしたこの三月には、必ず超えることを呼びかけたいと思います。そのために二〇〇四年にやったことは全部やるという構えで、あらゆる手をつくそうではありませんか。

 同時に五年前とは大きく違う条件があるわけです。五年前には拡大に集中した運動だったわけですけれども、いまやっている運動はそうではない。国民の要求実現のたたかいにとりくみ、「大運動」にとりくみ、そういう中で党勢拡大も継続的に発展させてきたわけです。はるかに活動の質は豊かになっていると思います。そういう点では、大きく増やす条件もはるかに豊かだと思います。

 そういう豊かな条件を生かしながら、同時に、五年前にやったことを思い起こして、あの時にやったことをみんなやるという構えで大飛躍をつくる。今月は、月末の「増か、減か」という「攻防」にならないように、きょうは五日ですけれども毎日毎日が勝負という構えで、この三月から党勢拡大の飛躍をみんなの力でつくることを呼びかけたいと思います。

 党勢拡大の課題を、綱領ではどう位置づけているか。綱領の第十三節に、日本の民主主義的変革は統一戦線によって実現するとのべていますが、そこで、「日本共産党が、高い政治的、理論的な力量と、労働者をはじめ国民諸階層と広く深く結びついた強大な組織力をもって発展することは、統一戦線の発展のための決定的な条件となる」と明記しています。

 私たちが、日本の民主主義的変革を実現する力は統一戦線であり、統一戦線を発展させるための「決定的な条件」は、強大な日本共産党の建設にある。これが党勢拡大の綱領的位置づけです。その第一歩がこの三月であり、そしてさらに継続的に党勢拡大の発展をかちとり、総選挙に向かって党勢拡大で飛躍を必ず成し遂げて、勝利をつかみたい。今度の選挙では、「実力が足らなかった」というような反省を絶対にしなくてもよいように、がんばりぬきたいと思います。

 それから、選挙が終わっても党勢拡大は続けます。選挙のあとには党大会があります。党大会にむけてもちろん増やす必要がある。そして来年は参議院選挙ですから、それにむけてさらに増やす必要がある。党勢拡大というのは、綱領路線の実現をめざして、綱領に書いてあるような位置づけで、うまずたゆまず追求する課題なのです。

 そういう大きな志をもって、先にいけばいくほどこの運動が発展するような展望をもって、その第一歩として、この三月の関門を必ず突破して前進するようにがんばりたいと思います。以上で、討論のまとめとします。

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