LGBT差別にNO たつみコータローを再び国会へ! 地続きでみんなにつながる問題です

森田晃一 堺市議会議員のスピーチ

写真 大阪女性大宣伝

(写真提供:大阪民主新報)日本共産党大阪女性後援会の「#JCP With You 女性大宣伝」で演説するたつみ参院大阪選挙区候補=7月6日、大阪市内

7月6日、大阪市内でおこなわれた「#JCP With You 女性大宣伝」での森田晃一堺市議会議員のスピーチから

 日本共産党の堺市議会議員を務めております森田晃一と申します。先ほどからみなさんのお話を聞いて、本当に胸が詰まるようなお話がたくさんありました。

 先日、ある病院で働いている看護師さんとお話をする機会をいただき、患者さんからも病院内でも、看護師さんが多くのセクハラを受けているという実態を伺いました。職場では「セクハラを受けたら、それは自分自身が自分を守り切れていないから、あなたのせいだ」と言われると聞いて、私は憤りを通り越して、この怒りをどこにぶつけたらいいのかわからなくなって、涙がこぼれてきました。私は「ぜひこの問題を解決するために取り組ませてほしい」とお願いしましたが、彼女は「もしこれが表に出たら、私が特定される。だから表沙汰にしないでほしい」と言いました。被害者が黙らなければならないこんな社会、間違っているのではないでしょうか。セクハラを受けた人たちが声を上げづらい、こういう社会こそ、政治の力で変えていこうではありませんか。今回行われている参議院選挙は、まさにジェンダー問題を真正面から取り上げた初めての選挙です。

 私は今日、LGBTと総称される性的マイノリティーの人権保障の話をしにきました。LGBTの人権保障の課題は、最近生まれたものでしょうか。違います。昔からあったんです。どのコミュニティにもLGBTと総称される性的マイノリティーの人が存在する、このことに気づくことが大切なのではないでしょうか。私は、LGBTの方の人権の保障について、1期目の時から毎回の堺市議会で取り上げてきました。ようやく、今、堺市でもパートナーシップ制度というものが実施されるようになりました。このなかで保障されるのは、例えば、市営住宅へ同性カップルも申請をすれば一緒に住むことができる。そして民間会社の、例えば携帯電話の「家族割」、こういうものも証明書があれば受けられる。しかし、本来であれば、このような人権は保障されていて当たり前のことではないでしょうか。

 今、各自治体で、パートナーシップ制度がつくられていますが、一緒に住む権利を勝ち取ることができるのは、多くはその自治体の市営住宅や府営住宅などです。民間のマンションに入ろうと思えば、ルームシェアをしている友達だと偽って住まなければならない。つまり社会に対して嘘をつかなければ、一緒に住むこともままならない状況だと、私は訴えたいと思います。嘘をつかせるような社会を変えなければなりません。みなさん、人と人が愛し合うということはどういうことでしょうか。今回、大阪選挙区から立候補しているたつみコータローさんはこう言いました。――人を愛する、好きになる気持ちというのは、とても柔らかい部分だ、こういう表現をしてくれました。本当にそうだと思います。私は、当事者のみなさんからもたくさんお声を聞いてきました。

「ただ好きな人と住みたい。ほんとにただそれだけなんです。それだけのことが今、社会に認められていない。こんな社会はおかしいじゃないですか」

 性自認、性的指向のことが問題となって、政治の場でわざわざ語られなければいけない。こういう状況こそ変えていかなければならない。性自認や性的指向は、誰も同じ人はいない。まさにグラデーションです。その当たり前を社会で実現させていかなければなりません。

写真 森田晃一堺市議

(写真提供:大阪民主新報)スピーチする森田晃一堺市議=7月6日、大阪市内

 LGBTと総称される性的マイノリティーの方の中には同性愛者の方もいらっしゃいますし、生まれたときの性別とは違う性自認で今社会を生きている人たちもたくさんいらっしゃいます。トランスジェンダーと言われる人たちです。自分の性が男か女か定まらないという人もいます。私は性的マイノリティーの人の人権保障、ここをしっかりとやっていくということは、女性のみなさんの権利もしっかり守ることにつながると考えています。例えば、男性として生まれた方が女性として生きていこうとしたとき、女性特有の生きづらさを感じることでしょう。生まれたときに女性であった人が男性として生きていくときにも、「男性だから」「男だから」と性的役割を押しつけられることもあるでしょう。だから、性的マイノリティー、とりわけトランスジェンダーが抱える問題は、地続きで、異性愛者である私を含めてすべての人の人権問題であると訴えたいと思います。

 先日、日本記者クラブが主催した党首討論の場で、LGBT・性的マイノリティーの方に対して法的な権利を保障するべきかどうかという質問に対して、手を上げなかったのが自民党と公明党です。この自民党と公明党が国会では多くの議席を有している。この状況を今回の参議院選挙で何としても変えていこうではありませんか。日本共産党が心ある野党のみなさんと手を組んで解決をしていきたいと、このように考えている次第です。

 今回の参議員選挙は本当に大切な選挙です。大阪選挙区のたつみコータローさんは、性暴力被害などのジェンダー問題だけでなく、モリカケ問題、コンビニのオーナーさんの働き方の問題、学生さんがローン地獄に陥っている問題に取り組んできました。ブラックバイト、ブラック企業にもきちんとメスを入れている。これらの問題を解決するために働く、私たちの自慢の議員であります。LGBT、性的マイノリティーの方々の権利を保障するためにも、比例では日本共産党を大きくしていただき、大阪選挙区ではたつみコータローを再び国会へ押し上げていただきますよう、重ねてお願い申し上げます。

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