このページの音声ブラウザ用簡易ページはここをクリック

日本共産党

  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

ENGLISH PAGE

赤旗

➡各分野の目次

9 性的マイノリティー・LGBT/SOGI

性的マイノリティーの人たちの人権と生活向上のために

2019年6月

 日本共産党はLGBT/SOGIに関する差別のない社会をめざし、性的マイノリティー(少数者)の人たちの人権と生活向上のためにとりくみます。

 どういう立場や分野の問題であれ、マイノリティー(少数者)の人たちが肩身の狭い思いで生活せざるをえなかったり、あるいは差別や偏見のためにありのままの自分を肯定できなかったりすれば、それは健全な社会とはいえません。逆に、マイノリティーといわれる人たちが暮らしやすいほど、その社会のすべての構成員にとっても暮らしやすい社会であるといえます。

 とくに性的マイノリティーをめぐっては、問題が、ふだんほとんど公然と語られることのない性意識・性行動にかかわる事柄であり、また、当事者がカミングアウト(公表)しなければ事態が表面化しないために、〝最後のマイノリティー〟といわれてきました。しかし、この間、性の多様性を認め合い、性的マイノリティーへの差別をなくし、誰もが個人の尊厳を尊重される社会の実現を求める運動が広がり、行政や社会を大きく動かしてきました。

 日本共産党は今年の参議院選挙の公約の柱の一つに「9,差別や分断をなくし、誰もが尊厳をもって自分らしく生きられる社会に」を掲げ、この中で「(4)LGBT/SOGI(性的指向・性自認)に関する差別のない社会をつくります」として、性的マイノリティーの人たちの人権と生活向上の政策を打ち出しました。

 (くわしくは→https://www.jcp.or.jp/web_policy/2019/06/2019-saninsen-seisaku.html#_09

 この公約の実現へ、全力を尽くします。

※LGBTとSOGIの用語について

 LGBTは、レズビアン(女性同性愛)、ゲイ(男性同性愛)、バイセクシャル(両性愛)、トランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)の英語の頭文字で、性的マイノリティーの総称として使われています。さらに多様な性的指向・性自認を含む表現として、LGBTs(複数形のs)やLGBTQ(Qはクエスチョニング=自分の性別が分からない・意図的に決めていない人、と、クィア=性的マイノリティーの総称の頭文字)などの言葉が使われることもあります。

 SOGI(ソジ)とは、セクシャル・オリエンテーション(SO=性的指向)とジェンダー・アイデンティティー(GI=性自認)の頭文字から作られた言葉です。性的マイノリティーの人も、異性愛者の人も、すべての人の多様な性的指向・性自認を認め合おうという意味で使われるようになっています。

同性婚を認める民法改正を行います

 2019年2月14日、日本で生活する13組の同性カップルが、「同性カップルが結婚(法律婚)できないのは憲法違反だ」と、東京・札幌・大阪・名古屋で一斉に国を提訴しました。同性婚が認められないことの違憲性を問う日本で初めての訴訟として、注目を集めています。

 〝憲法24条1項の「両性の合意」は男女を意味し、同性婚は憲法で禁じられている〟という意見がありますが、この規定は、昔の家制度のもとで、本人の意思や希望とは無関係に父母や戸主の言いなりに結婚させられてきた婚姻の形態を抜本的に変えて、「個人の尊重」の理念のもとに、結婚は本人たちの合意だけでできるように定めたものです。制定趣旨に照らせば、この条文が異性カップル以外の結婚を禁じたものとは解釈できません。むしろ、性別を問わずすべての人に「婚姻の自由」を保障しているものであり、同性婚を認めることは憲法の精神にそったものです。

 同性婚を認めることは、世界の潮流となっています。1989年にデンマークで初めて、同性カップルに異性カップルが結婚している場合とほぼ同等の権利を認める「登録パートナーシップ制度」ができました。2001年に、オランダで同性婚が実現しました。現在では、ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニアなど、2019年1月現在、25カ国で同性婚が可能になっています(参考:「一般社団法人Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に」のホームページ)。この流れはアジアにも広がり、今年5月17日、台湾で同性婚を認める法律が成立しました。

 日本共産党は、日本でも同性婚を認める法整備に踏み出すことを求めます。今年6月4日、日本共産党を含む野党3党が、性的指向にかかわらず平等に婚姻が認められる「婚姻の平等」を実現する法案を国会に提出しました。この法案は継続審議となっており、この実現に力を尽くします。

同性カップルの権利保障をすすめるパートナーシップ条例・制度を推進します

 パートナーシップ制度とは、制度を導入した自治体の中で、同性カップルにも異性カップルが結婚している場合とほぼ同等の権利を認めるものです。公営住宅への入居、緊急時の病院での面会などで、親族同様の扱いを受けることが可能になります。日本では2015年に東京都渋谷区で実現したのを皮切りに、2019年6月現在は22自治体まで広がっています(別表)。さらに7月1日からは、都道府県レベルでは初めて、茨城県でパートナーシップ宣誓制度が始まります。

 2017年7月に発足した「LGBT自治体議員連盟」に、日本共産党の議員も参加しています。パートナーシップ条例・制度を、引き続き推進していきます。

パートナーシップ制度がある自治体(施行日)

  • 東京都渋谷区(2015年4月1日)
  • 東京都世田谷区(2015年11月1日)
  • 三重県伊賀市(2016年4月1日)
  • 兵庫県宝塚市(2016年6月1日)
  • 沖縄県那覇市(2016年7月8日)
  • 北海道札幌市(2017年6月1日)
  • 福岡県福岡市(2018年4月2日)
  • 大阪府大阪市(2018年7月9日)
  • 東京都中野区(2018年8月20日)
  • 群馬県大泉町(2019年1月1日)
  • 千葉県千葉市(2019年1月29日)
  • 東京都豊島区(2019年4月1日)
  • 東京都江戸川区(2019年4月1日)
  • 東京都府中市(2019年4月1日)
  • 神奈川県横須賀市(2019年4月1日)
  • 神奈川県小田原市(2019年4月1日)
  • 大阪府堺市(2019年4月1日)
  • 大阪府牧方市(2019年4月1日)
  • 岡山県総社市(2019年4月1日)
  • 熊本県熊本市(2019年4月1日)
  • 栃木県鹿沼市(2019年6月3日)
  • 宮崎県宮崎市(2019年6月10日)
  • 茨城県(2019年7月1日)

野党が共同提出している「LGBT差別解消法案」の成立をめざします

 LGBT/SOGIについての施策が一定前進し、社会的な認知が広がってきたとはいえ、当事者がかかえる困難は依然として大きなものがあります。とくに、意図的な同性愛嫌悪(=ホモフォビア)も放置できませんが、性的マイノリティーについて関心や知識がないことからくる差別と偏見にたいする当事者の苦痛はたいへんなものです。

 2018年12月5日、日本共産党、立憲民主党、国民民主党、無所属の会、自由党、社民党の野党5党1会派で、「性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する法律案」(通称・LGBT差別解消法案)を国会に提出しました。同法案は、性的指向や性自認を理由とする差別について、行政機関や事業者における「差別的取扱いの禁止」を定め、職場や学校などでの差別を解消する方策を盛り込み、実効性確保のために主務大臣が指導や勧告などをおこなうとしています。

 【法案はこちら】

 http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g19001057.htm

 【法案要綱はこちら】

 http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/youkou/g19001057.htm

 この法案は、通常国会閉会に伴い継続審議となりました。日本共産党は国会で他の政党と協力し、法案成立のために全力を尽くします。

社会のあらゆる場面で権利保障と理解促進をすすめます

 日本共産党は、性的マイノリティーの一人ひとりが、社会や地域、企業、学校のなかで自然な存在として溶け込み、そうしたなかで「ありのままの自分」を肯定できるようになるため、当面、次のような施策を推進することを求めていきます。

 公的書類における不必要な性別欄を撤廃します。

 学校(教育機関)や地域でのLGBT/SOGIの理解促進に力を注ぎます。子ども・若者が、周囲や学校等のLGBT/SOGIに対する無理解から、自己肯定感をはぐくめず、いじめのターゲットとなったり、自死念慮を強めたりしていることが報告されています。当事者の子ども・若者の「居場所づくり」に取り組む民間団体の実践に学び、行政も乗り出し全国的な普及をはかります。

 企業が、相談窓口の設置や福利厚生、「誰でもトイレ」の設置、社内研修など適切なLGBT/SOGI対策を実施することを呼びかけます。国や自治体としてLGBT/SOGI対策に積極的にとりくむ企業の顕彰をおこないます。

 病院や自治体窓口などで個人を呼ぶ際、姓名ではなく番号で伝えるよう要請します。「トランスジェンダーだが戸籍の性別変更をしていない場合、名前と見た目の性別が異なるので奇異な目で見られるのがつらい」などの声があがっていることを踏まえ、SOGIに配慮した仕組みづくりや取り組みを求めます。

 現行の「性同一性障害特例法」第3条について、未成年の子どもがいても性別の変更を可能にするとともに、性別変更の他の要件についても見直しを検討します。

 性別適合手術に伴うホルモン治療にも保険適用を拡充することを求めます。性別適合手術は2018年4月から保険適用となりましたが、同時に実施されることの多いホルモン治療が適用外のため「混合診療」となってしまい、実質的には保険が使えないということが起きています。

  

政策