連載インタビュー企画 あなたの想いをカクサ〜ン! vol.3 TPP参加問題
たわら

昼かもしれませんが、こんばんは、俵米太郎です。本日は、日本共産党の農漁民局長にして、「日本の農業を守る女神」の異名もある、紙智子さんにお話をうかがいます。紙さん、お会いできて光栄です。おら、ファンでして。

紙

ありがとうございます。

たわら

さっそくだども紙さん、都会の人ほど「TPPって難しくてよくわからん」というんだべさ…。

紙

日本語で書いても「環太平洋連携協定」なんて、漢字ばっかりですしね。でもね、これは日本の国のあり方をガラリと変えてしまう大問題なんですよ。

たわら

おらだちにとっては「例外なき関税ゼロ」っつうのが、まんず死活問題です。関税がなくなったら、外国の安いコメがどんどん国内にはいってきてしまう!そんなことになったら、ニッポンのコメは全滅だべ!

TPP参加による農産物への影響試算
紙

政府の試算でも、食料自給率が39%から27%になるとしています。これは重大事態ですよ。アメリカの前大統領も、「食料自給は国家安全保障の問題であり、それが常に保障されている米国はありがたい」と言っていました。

たわら

そのアメリカが、おらだちの国には自給率を下げろって迫ってきてるってか!

紙

農業を守ることは、けっして農家だけの問題じゃありません。世界が食料不足の中、食料の自給は国民の安全・安心の土台です。農林業は日本の美しい景観も守っている。農業がすたれれば雇用が失われ、地域経済も打撃を受けます。全産業で10.5兆円も生産が減少し、190万2000人が職を失うとされています。

たわら

んだナ~! 紙さん、いま参加交渉はどんな具合なんだべか。

紙

TPP交渉参加に向けてのアメリカとの事前協議では、コメ、乳製品、砂糖など重要農産物の関税についても、何ひとつ守られる保証を得ることはできませんでした。その一方、牛肉、自動車、保険の3分野で、アメリカの要求を丸のみ。しかも、病院への株式会社の参入、公共事業の「地元優先発注」の撤廃、食品の安全基準の大幅緩和など、「アメリカの輸出のじゃま」とみなされるあらゆるルールの撤廃・緩和に向けて日米協議を行い、結論を出すことまで約束させられました。

たわら

安倍さんは「守るべきものを守る」なんて言っておったが、「アメリカ企業の利益を守る」って話だったんだべか!

紙

「米国産の冷凍フライドポテトを、日本が大腸菌の存在を理由に輸入を拒否するのはけしからん。油で揚げれば除去できる」なんて、米通商代表部は強弁してます。

たわら

じぇじぇ!そりゃねーべ!

紙

俵さん、いろんな東北弁使いますね(笑)。TPPでは、アメリカは医療保険制度の自由化も要求しています。これにより、皆が均一の価格で医療を受けられる日本の「皆保険(かいほけん)制度」が崩壊するかもしれません。

たわら

気軽に病院に行けない人が多くなるんだべな。

紙

そうです。マイケル・ムーア監督の「シッコ」という映画には、アメリカで、お金が払えなくなった入院患者が、管がついたまま病院から追い出されるシーンが出てきます。アメリカ型ルールを押しつけるなんて、絶対に食いとめないといけないですね。

たわら

おらのまちにも「TPP断固反対。ウソつかない。ブレない。」っていう自民党のポスターがはってあったが、ブレブレで、ウソばっかりでねぇか。

紙

共産党は、公約違反のTPP交渉参加をただちに撤回するよう強く求めています。北海道では、農協、経済界、医師会の人たちともTPP反対の一点で共闘が広がって、十勝地域ではTPP交渉参加表明後、安倍内閣の支持率が24%にまで落ちたんですよ。

自民党ポスター
たわら

でも紙さん。安倍さんは、「10年で農業・農村の所得倍増」するなんて言ってたべ。畑カカシっておらの友達も、ちょっと目移りしてるべ。

紙

TPPで農業をこわしながら「所得倍増」だなんてありえない。絵空事もいいところです。

たわら

やっぱそうだべなぁ。でも共産党も、農業がこのままでいいとは思っていないでしょ?

紙

もちろん!日本共産党は、農林漁業の本格的な再建が必要だと考えています。食料自給率50%台への引き上げを国づくりの柱に位置づけ、価格保障と所得補償の拡充、後継者育成支援を柱に、家族経営でも大規模経営でも成り立つ本格的な農業振興策をすすめる政策を掲げているんですよ。

たわら

やっぱ共産党は、中央と地方で言うことがいっしょ、言うこととやることがいっしょの政党だべ!

紙

TPP参加をあきらめさせるよう、これからもがんばります!

たわら

応援するべ、紙さん! あなたの想いを、カクサーン!