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赤旗

2016参議院議員選挙/各分野の政策

51、シベリア・モンゴル抑留者

2016年6月


シベリア・モンゴル抑留者の実態調査、遺骨収集等の取り組みをすすめます

 「戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法(シベリア特措法)」(2010年6月)の成立・施行から6年余りが経ちました。シベリア特措法は、終戦直後、旧ソ連のシベリアやモンゴルに抑留され、強制労働に従事させられた元抑留者や遺族のねばり強い運動によって成立したものです。このシベリア特措法に基づき2012年3月までに、元抑留者には特別給付金(25万円~150万円)が支給されました。

 しかし、シベリア抑留問題には大きな課題が残されています。ひとつは、抑留者の名簿などが明らかにされてきたものの、抑留の全体像が明らかになっていないことです。政府にはシベリア特措法第13条に基づく責任をしっかりと果たしていくことが求められます。

 第13条は、政府に対して、強制抑留の実態調査等についての基本方針を策定し、強制抑留下での死亡確認や遺骨、遺品の収集を行い、またシベリア抑留問題に関する真実の究明、過酷な抑留体験の次世代への継承などの総合的な取り組みを、国が責任をもって実施することを法定化しました。これは、特別給付金の支給にとどめず、この歴史の真実を広く国民に広げ、歴史的検証を徹底するなかで、次世代にも継承してほしいという元抑留者の強い願いが込められたものです。政府は、「強制抑留の実態調査等に関する基本的な方針」を閣議決定し予算も措置されてきましたが、その取組はまだまだ十分なものではありません。

 シベリア特措法以後も、元強制抑留者や遺族の運動やシベリア抑留問題を研究する国内外の識者や専門家等の努力のなかで、新たな資料や事実も明らかになっています。これらを幅広く結集し、情報開示の徹底などを通じて、シベリア抑留の真実を国民に広げ取り組みをいっそうすすめていくことが必要です。

 また、シベリア特措法は、特別給付金受給者について日本国籍を有する生存者としたために、日本軍の軍人・軍属だった台湾・朝鮮半島出身等の強制抑留者が対象から外されていることも大きな問題です。こうした日本国籍以外の強制抑留者に応える方策の検討が必要です。

 

 

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