各分野政策(2013年)

2013年参議院選挙各分野政策

23、公務員制度改革

政官業の癒着を断ち切り、国民本位の公務員制度改革、行政改革をめざします

20136


天下りを禁止し、政官業の癒着を断ち切ります

 原発メーカーに天下った元経産事務次官が原発輸出を叫び、国からの受注拡大を狙うIT企業に前財務次官が天下っています。安倍内閣で自公政権が復活し、官業癒着が横行し始めています。そもそも、民間企業への天下りを原則禁止していた国家公務員法を改悪し、天下りを野放しにしたのが、第一次安倍内閣でした。この2007年の改悪により、あっせんによる天下りでなければ、自由に民間企業に天下りことが可能になったのです。

この改悪を後押ししたのは財界です。財界は自らの要求を霞が関に実行させるために、官僚機構と経済界との垣根を取っ払い、“リボルビングドア(回転ドア)”のように自由に行き来できる仕組みを目指しています。この意をくんで、第一次安倍政権はその障害となっている国家公務員法の天下り禁止規定の改悪に取り組んだのです。

この改悪により、2011年には、経産省・資源エネルギー庁長官が堂々と東京電力顧問に天下るという事件も起こりました。民主党政権は、あっせんによる天下りではなかったとこれを容認しましたが、東日本大震災での原発事故をうけて、国民世論の厳しい批判がまき起こり、日本共産党の国会での追及で、顧問辞職に追い込まれました。癒着が指摘された経産省も、幹部官僚の電力会社への天下り自粛に追い込まれました。しかし、この自粛を法制化し、天下りを禁止するところまでは至りませんでした。今こそ、天下りを禁止し、厳格に実施する法改正が必要です。また、原発をめぐっては、電力会社や労働組合から自民党議員や民主党議員への政治献金も明るみに出ています。政官業の癒着を断ち切るには、天下り禁止に加えて、企業・団体献金の禁止も不可欠です。

住民・国民の目線で働く民主的な公務員制度の実現を目指します

 天下りや官民癒着の背景には、特権官僚層の存在があります。

現在の公務員制度は、戦前の公務員が「天皇の官吏」と位置づけられていたことへの反省から、「全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」(憲法第15条)と規定されています。しかし、歴代自民党政権のもとで、そうした規定に反して、キャリアと呼ばれる特権官僚層が復活し、政権政党と癒着構造を形成してきました。

自公政権は、この特権官僚層を官邸に服従させるために、国家公務員を一元管理するなど「国家公務員制度改革」を推進する基本法を2008年に制定しました。

その後、自公政権と政権交代した民主党政権は、この基本法にしたがって、官邸が幹部公務員を一元管理する国家公務員制度改革法案をそれぞれ提出してきました。これらは、すべて廃案となりましたが、政権中枢と特権官僚の新たな癒着構造の形成をもくろむものにほかなりません。

特権官僚層を温存する「改革」ではなく、特権官僚層を生みだすキャリアシステムそのものにメスを入れ、天下りを禁止し、幹部も含めて国家公務員全員が、住民と国民の目線にたって働くように改革すべきです。私たちは、公務員が「全体の奉仕者」として、公正中立で効率的な行政を第一とする民主的公務員制度への改革を求めていきます。

労働基本権を回復し、公務員の労働条件の向上をはかります

 特権官僚層が、天下り先を渡り歩き、驚くほどの退職金をせしめる一方で、一般の公務員の職場では、労働条件の悪化が進行しています。自公政権が進めてきた公務員削減によって非常勤職員が常態化し、長時間労働やサービス残業が横行してきました。東日本大震災後は、さらに復興業務が加わり、サービス残業が膨れ上がっています。その一方で、復興財源を口実に、自民党・公明党は、時の民主党政権とともに、平均7・8%という大幅な国家公務員給与の引き下げも強行しました。国家公務員には、スト権などの労働基本権がはく奪されている代償として人事院勧告制度がありますが、この賃下げは、こうした制度にすら基づかない憲法違反のものでした。

安倍内閣は、さらに、この国家公務員給与引下げを、地方公務員にも波及させるための地方交付税法案すら今国会に提出しました。

公務員の賃下げは、公務員の生活を破壊するだけでなく、民間の賃下げと相まって、日本の労働条件全体を引き下げ、デフレの一因ともなっています。

いまこそ、公務員の労働基本権を回復し、労働条件の向上に転換すべきときです。

 

 (c)日本共産党中央委員会