各分野の政策(2004年)

参議院選挙にのぞむ日本共産党の各分野の政策

13、社会のモラルの危機の克服──子どもたちを守り、子どもたちの声に耳をかたむける社会をつくる

2004年6月2日


 少年犯罪、いじめ、児童虐待、少女買春などの横行に、多くの国民が不安をもち、心を痛めています。日本共産党は、子どもたちに鋭くあらわれている日本社会のモラルの面での危機の克服を、21世紀に豊かで人間的な社会をきずくとりくみとして、重視します。

 社会の道義的危機の大もとには、自民党政治のもとでの国民の生活・労働・教育などでのさまざまなゆがみや矛盾、困難の蓄積があります。たとえ ば、長時間労働は「家族そろって夕食を」のだんらんを奪っています。弱肉強食の競争主義は、国民にゆとりのない生活を押しつけ、人と人との関係をぎすぎす したものにしています。国連からも「極度に競争的な教育制度のため子どもたちが発達のゆがみにさらされている」と批判されるほどの競争と管理の教育は、子 どもたちの成長と発達を妨げています。

 日本共産党は、これらのゆがみや矛盾、困難を民主的に打開し、「民主的なルールある社会」をきずきあげるとりくみを、国民のみなさんとともにすすめます。

 同時に日本共産党は、社会が独自にとりくむべき問題として、次の四点を重視します。

民主的社会にふさわしい市民道徳の規準の確立

 市民道徳は、一人一人の人間を大切にするために大切なことです。私たちは、侵略戦争の反省からつくられ、平和や民 主主義の原則を確立した憲法や教育基本法が、市民道徳を形成する土台になると考えます。同時に、市民道徳の規準は、政府や一政党が決めるものではありませ ん。広範な国民的な討論と合意で形成することを何より大切にします。

子どもを守るという社会のルールを各分野で確立する

 子どもを守ることは、社会の当然のルールです。ところが日本は、国際的にみてもこの分野の遅れが深刻な社会です。 児童虐待から子どもを守る専門職員も、イギリスの数分の一しか配置されていません。児童買春や性の商品化では、国連子どもの権利委員会からきびしい勧告が だされています。メディアでの暴力や性の表現が、子どもに野放しになっている点などでも立ち遅れています。子どもをまもるという社会のルールを各分野で確 立するために努力します。

 とくに、困難をかかえた子どもの相談・支援のための専門的な体制の拡充は急務です。児童相談所、児童養護施設、里親、児童自立支援施設、医療などの充実を重視します。

子どもの声が尊重され、社会に参加する権利を保障する

 子どもは、まわりから愛され、自分の悩みをうけとめられる経験のなかで、安心して生き、他人への思いやりをはぐく みます。ところが、競争社会・管理社会のなかで、そうした経験が奪われていることが、子どもたちの力をうばっています。子どもたちの声に耳を傾け、社会に 参加する権利をみとめる社会をつくるべきです。子どもの権利条約で保障された「意見表明権」や社会参加の保障を重視します。学校運営への参加や地域社会へ の参加などの流れを前進させます。

子どもの成長をささえあう草の根からのとりくみ

 市民道徳は、言葉だけでなく、現実の人間関係、社会関係をつうじてこそ、身についていくものです。子どもの成長をささえあう、草の根の多様な運動がひろがっています。私たちもその一員として力をつくすとともに、とりくみの協力、共同をひろげます。

 以上の立場から、国連・子どもの権利委員会の日本政府への勧告の実施を推進する……今年一月、国 連・子どもの権利委員会は日本政府に勧告をおこないました。「競争的学校制度」の是正、子どもの意見を尊重するための改善措置、子どもの権利の周知、思春 期の情緒障害や性的感染症、薬物濫用などに関する研究など多岐にわたる勧告と、子どもの権利条約を全面的に実施するために奮闘します。

 (c)日本共産党中央委員会