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日本共産党

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赤旗

2014年 総選挙各分野政策

13、東日本大震災被災者支援、震災・防災対策

生活再建を基本に被災者への支援を強化します。災害に強いまちづくり、国土づくりをすすめます。

2014年11月


 2011年3月11日に発生した東日本大震災は、巨大地震と大津波、福島第一原発事故による放射能汚染という、かつて経験したことのない巨大かつ深刻な複合災害が広域におよび、3年8ヵ月が経過してもなお、約24万人の被災者が全国47都道府県で避難生活を強いられています(福島県の被災者がその半数強)。2014年8月の広島市土砂災害は、安全を無視した都市開発が多くの人命を奪いました。9月の木曽御嶽山の噴火災害では、火山活動の監視・観測、研究体制の脆弱さが改めて浮きぼりになりました。経済効率優先で被害を拡大させてきた政治の責任が問われています。

 防災対策は、災害が発生した後の応急対策や復旧・復興対策だけでなく、災害の発生を抑え、被害の拡大を防止するための予防対策を重視した対策に転換する必要があります。日本共産党は、(1)防災を無視した開発をやめ、必要な防災施設の整備と安全点検を徹底するなど防災まちづくりをすすめること、(2)観測体制の整備をすすめ、消防や住民などを中心とした地域の防災力を強化すること、(3)災害が発生した場合には、再度災害を防止するとともにすべての被災者を対象にした生活と生業の再建、被災者の自立にむけた支援をおこなうこと――このことを基本にすることが必要と考えます。

 

東日本大震災被災者支援は生活再建を基本に

 東日本大震災の復興について日本共産党は、「21世紀半ばのあるべき姿を目指す」ことや「わが国が直面する課題等の解決に資するための先導的施策への取組」などを国が押し付けるのでなく、被災者を中心に据えた復興をすすめることを要求してきました。被災地の実態にあわない国の基準によって支援の対象を振り分けるやり方を転換し、生活や生業の基盤である住宅や事業所・店舗なども含めすべての被災者を支援の対象とすべきです。被災者生活再建支援法にもとづく支援金を300万円から500万円に引き上げ、半壊などにも支援を拡大します。被災者の医療費窓口負担などを国の責任で免除するとともに、グループ補助金やまちづくり事業などについては、現場の声を反映させ、被災地にとって使い勝手のよい制度とすることが必要です。JR線の早期復旧をすすめることも地域の再建にとって不可欠です。政府は復興財源を来年度までしか示していません。国が、必要な復興財源を確保するとともに、住宅再建や被災者支援に地域の判断で使えるようにします。

 地震・津波と原発事故による複合災害により生活の基盤が奪われている福島県では、復旧・復興がすすまない中、避難指示区域の見直しを根拠にした東京電力による賠償切り捨ての動きが強められています。10月におこなわれた県知事選挙で「みんなで新しい県政をつくる会」は、①原発事故の収束と県内原発の全基廃炉、②徹底した除染と完全賠償、③子ども・県民の健康を全力で守る、④県民の一人ひとりの暮らし・生業の再建――「4つの願い」の実現を訴えました。国は、福島県以外の被災地を含め、安心して暮らせる条件を保証すべきです。

 

被災者への支援を強化します

 日本共産党は、被災者の最低限の住まいや生業など生活基盤の回復のための支援を国の責任でおこなうことを主張し、(1)自宅避難者をふくめ当面の生活の維持への支援をおこなうこと、(2)被災者生活再建支援制度については全壊や大規模半壊だけでなく半壊などに対象をひろげるとともに支給額を引き上げること、(3)地域経済とコミュニティの担い手である中小商工業者の事業の再建については金融に限定せず事業所や事業用施設・設備再建を直接支援の対象とすること、(4)被災者の自立にとって大きな障害となっている既存ローンの負担を抜本的に軽減すること、(5)被災住宅の被害判定については、竜巻や浸水被害、液状化などの宅地被害にも対応し、失われた住宅としての機能を反映した判定基準とすること──などを柱にした被災者支援を実現するため、引き続き被災者のみなさんと力をあわせます。

 東日本大震災では、就業機会の再建をふくめ、被災者が生活と生業の再建を果たしきるまでの支援の必要が明らかになりました。災害救助法にもとづく応急救助が、被災者の生活再建に効果的に結びつくようにするとともに、国庫負担を最大で全額とするなど必要な見直しをおこなうべきです。被災住宅の応急修理や障害物の除去については、高齢世帯や母子世帯など実際に自力ではできない世帯はすべて救助の対象とする、特別基準による基準額や適用期間の延長など、現金供与も含めて被災の状況に見合った全面的な活用を追求します。「震災障害者」への支援や激甚災害制度を含め被災者や被災地の実態に即した実効ある支援制度とするため全力をつくします。

 

災害に強いまちづくり、国土づくりをすすめます

 大都市では、「再開発」や「都市再生」の名による超高層ビルの建設ラッシュ、無秩序なまちづくりによって、雑居ビルや老朽木造住宅が混在しています。通勤や通学のため大規模な人口移動が繰り返され、迷路のような駅ターミナルに人があふれています。一方、地方では、山林の荒廃がすすみ、山間地などの集落の維持が深刻な問題となっています。市町村の広域合併は、住民と行政の距離をますます広げています。地域医療や介護・福祉の後退も深刻です。いったん地震や豪雨・洪水などが発生すれば、被害をいっそう拡大することにつながるこのような状況を、一つひとつ具体的に克服してゆくことが災害に強い社会を実現することになります。日本共産党は、災害による被害を拡大・深刻にするこうしたあり方を根本的に転換するため、住民のみなさんと力を合わせます。

事前の防災アセスメントの導入による災害の危険を無視した開発行為の規制など、経済効率優先でなく防災を重視したまちづくりをすすめるとともに、災害復旧にあたっては「原形復旧」をおしつけるのではなく、再度災害を防止するため必要な「改良復旧」をすすめます。

 地震による被害を最小限にくい止めるうえで、学校などの公共施設や緊急輸送路沿いの住宅などだけでなく、病院や大規模集客施設をはじめ宅地を含めたすべての住宅の耐震診断と耐震補強を計画的にすすめることが不可欠です。また、長周期地震動や地盤の液状化などへの対策を強めます。

 交通やガス・上下水道などライフライン施設、河川堤防、がけ崩れや土石流などの危険カ所、老朽化したため池など、災害危険カ所の調査・点検をおこない、その結果にもとづき補強や防災対策をすすめます。安全な避難を確保するとともに危険区域の住宅などの移転に対する支援を強化します。

 大規模な災害発生にあたって、消防や警察などの救援部隊を全国的に派遣する体制は急速に整備されてきました。その反面、地域の防災対策を日常的に点検・強化し、災害発生時には被災者救助の中心的役割を担う市町村消防の体制は、職員の不足が常態化しており、広域化による市町村災害対策本部との連携や地理不案内による初動体制の遅れなどが懸念されています。防災行政無線の整備を含め、消防職員の増員や消防水利の整備など、消防力を強化することは地域の防災力にとって不可欠です。ボランティアを含めた住民の知恵と力を取り入れ、地域防災計画を見直し、高齢者や障害者、住民の安全な避難など地域の防災対策を強化します。

 突風・竜巻や局所的豪雨災害による被害の拡大を防止するうえで、気象現象の的確な把握と住民の確実な避難をおこなうことがいよいよ切実に求められています。地震・津波や火山、気象の観測・監視体制を強化するとともに、地方自治体の避難情報の伝達が的確におこなえるようにするため、気象・火山現象などの相談窓口として地域の実態をふまえた防災センター機能の強化・確立をめざします。東海地震の予知を前提に、自衛隊の事前出動、住民の生活・営業の制限を可能とする大規模地震対策特別措置法については、廃止をふくめた見直しをおこないます。

 

石油コンビナートなど大都市圏の臨海部の安全対策をすすめます

 東日本大震災では広域にわたり大規模な液状化が発生、千葉県など臨海部の石油コンビナートで火災・爆発事故が発生しましたが、石油タンクだけでなく地盤の耐震化、液状化対策も不十分なまま放置されています。東京湾だけでなく大阪湾や伊勢湾など、大都市圏の臨海コンビナート地区は住宅密集地に隣接しています。大規模災害が発生した際の労働者・住民の安全、ライフラインの確保だけでなく、応急対策をすすめるうえでも臨海部の安全対策はとりわけ急務です。事業所まかせというあり方を改め、都道府県単位の防災計画だけでなく臨海部一帯の防災対策に国が責任を持ち、国と地方の関係行政機関と事業所が連携して、消防・防災体制と避難体制を抜本的に強化します。

 

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