第7回ジェンダー連続講座ひらく 山口智美さん(米モンタナ州立大准教授)

写真.jpg日本共産党ジェンダー平等委員会が主催するジェンダー連続講座の7回目が、11月26日(土)に開かれ、オンラインで全国に配信されました。

2000年代半ばから草の根保守運動の調査・取材をし、統一協会関係者にも話を聞いてこられた、米モンタナ州立大准教授・山口智美さんを講師にお迎えし、「宗教右派とジェンダー、セクシュアリティ、家族をめぐる政治」と題して、お話をいただきました。

山口さんは、▽宗教右派が「家庭」「性的指向」に固執していること▽草の根のつながりをひろげながら家庭教育支援条例の制定に動いてきたこと▽自民党、安倍政権の動きによって「ジェンダー」という言葉が攻撃されてきたこと――などのバックラッシュの動きを分かりやすく整理して紹介。「対抗する側も、より地道な運動と連携が必要」と問題提起しました。

質疑応答では、「宗教右派の攻撃の対象が、当初は同性愛であったが現在トランスジェンダーバッシングに移行してきたのはなぜか。アメリカではトランス差別にどう対抗しているのか」「トランス女性の権利とフェミニズムとの対立をどう考えたら良いのか」「家庭教育支援条例に反対する理由を、どう明らかにすれば良いか」など5人の質問に回答。大いに力になる講座となりました。

以下のような感想が寄せられました。

  • 旧統一協会や日本会議などの団体は、様々な手段で日本の構造を固定し、多様性をなくそうとする狡猾で卑劣なやり方をする集団だと改めて憤りを感じました。これは女性だけの問題ではなく男性にも関係あることです。(秋田県)
  • 旧統一教会、家庭連合が、長い時間をかけて、政治に影響を与えるだけで無く主導して、反動から主流になっていった事、現在もそれが続いている事に、驚くと同時に恐怖も感じます。多くの人に知ってもらいたい。(長野県)
  • 私は育鵬社など日本会議系の教科書を採択させない運動に長年関わってきました。これほどのジェンダーバックラッシュと密接に関係していた事が改めてわかりました。包括的性教育を進めることの大事さを感じていますが、大きな相手を感じます。更に研究し頑張らねばならないと痛感しました。(千葉県)

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