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2026年10月11日

世界はICCを支持

国連・各国 米政権を批判

 【ワシントン=洞口昇幸】トランプ米政権は9日、戦争犯罪などを犯した個人を裁く国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)本体を制裁対象に指定すると発表しました。ICC判事などを歴任したナビ・ピレイ氏のノーベル平和賞受賞決定から数時間後の発表で、「法の支配」を敵視する姿勢を改めて示しました。発表直後から、国連や各国政府は米国の制裁を批判し、「ICCを守ろう」と呼び掛ける声を相次いで上げています。(関連記事)

 グテレス国連事務総長は、制裁措置を「非難する」とした声明を発表し、「国際刑事司法の実現を目指す国際社会の取り組みに対する重大な打撃だ」と指摘しました。またICCへの「揺るぎない支持」を表明し、全ての国に対し、国際法を支持するよう訴えました。

 ICCの本部があるオランダのベーレンドセン外相は声明で「非常に遺憾な措置だ。われわれは確固としてICCを守る立場に立つ」と表明しました。またX(旧ツイッター)で、赤根所長と電話で協議し「ICCとその職員への支持を続ける」と伝えたことを明らかにしました。

 スペイン外務省は声明で、「ICCと不処罰との闘いへのスペインの支持は確固としたものだ」「ICCの擁護は、重大犯罪の犠牲者を守り、責任者を追及し、ルールに基づく多国間秩序を守ることを意味する。スペインはこれらの原則を堅持する」と表明しました。

 ロイター通信によると、ドイツのフービッヒ司法相は、米国は戦後の国際刑事法の発展に貢献してきたとし、「その米国が国際刑事法の考えを破壊しようとしていることにはまったく驚かされる」と述べました。

 欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相)はXで、「ICCは国際刑事司法制度の礎だ」「ICCの擁護はEUの優先課題であり続ける」と表明。米政権の制裁発表の後に赤根氏と協議したことも明らかにしました。

 日本、カナダ、デンマーク、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、英国の8カ国外相は共同声明を発表し、制裁について「遺憾に思い、強く反対する」と表明。ICCを引き続き支援していくと表明しました。