かつてない大激戦の沖縄県知事選(8月27日告示、9月13日投票)と、同時期に行われる沖縄統一地方選必勝に向け、「日本共産党&うまんちゅ大集会」が26日、那覇市内で開かれました。3期目を目指す玉城デニー知事と日本共産党の市町村議選予定候補が必勝を訴えました。会場は約1200人が集い、熱気に包まれました。「沖縄の風」の伊波洋一、高良さちか両参院議員も登壇し、訴えました。
(写真)激励に応える玉城デニー知事(中央右)、志位和夫議長(その左)、統一地方選の予定候補者ら=26日、那覇市
応援の訴えに立った共産党の志位和夫議長は「平和で誇りある豊かな沖縄をつくるのか、この美しい島を再び戦場にするのか―沖縄は本土復帰後で最大の歴史的岐路にたっています」と指摘。三つの争点を訴えました。
第1の争点--普天間基地の無条件撤去、辺野古新基地建設中止の審判を
1996年のSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意で普天間基地の全面返還が約束されてから30年たっても、基地は1ミリも動いていません。その間、数多くの重大事故が発生。2025年度に、宜野湾市に寄せられた騒音などの苦情は、この10年で最多となりました。志位氏は「こんな状況は一刻も放置できません。普天間基地はただちに返せ―県民の総意をデニー知事に託しましょう」と力を込めました。
志位氏は、政府が言い続けてきた、辺野古新基地が普天間基地問題の「唯一の解決策」という言い分の大ウソが二重に明らかになったと告発。第1は、新基地は完成の展望が全くないことです。(1)工事が大幅に遅れ、埋め立てだけで数十年かかる(2)軟弱地盤は海面下90メートルに達し、現在の技術では改良は不可能―だとして「辺野古新基地はつくれません。つくれないものは『解決策』にはなりません」と強く批判しました。
第2は、辺野古が万一完成しても、普天間基地は戻ってこないということです。米国防総省が今年2月、辺野古新基地が完成しても、「長い滑走路」を用意しなければ「普天間は返還されない」という方針をとっていることが公式文書で明らかになりました。
志位氏は、会場で実際の文書のコピーを掲げ、「許しがたい話です」と力を込めました。
志位氏は「実は、この仕掛けは、30年前のSACO合意のなかに仕組まれていました」と告発。普天間代替施設(辺野古新基地)の滑走路が普天間よりも短いために、「有事」の出撃拠点として、短い滑走路では対応できない能力を「他の施設」の長い滑走路で補うと書かれていることを明らかにしました。
志位氏は、日本政府はこの真相をひた隠しにして、辺野古が「唯一の解決策」だと繰り返して強引に新基地建設を進めてきたが、その大ウソがばれてしまい、今年5月の日米防衛相会談の発表文からは、「唯一の解決策」という言葉がついに消えてしまったと指摘。「これが沖縄の米軍基地問題の到達点です。県民をだまし続けてきた日本政府の罪はあまりに深い」と怒りをこめました。
では、そうした「長い滑走路」をもつ施設はどこか、「3000メートル級の滑走路を2本もつ那覇空港しかありません」。志位氏はこう述べ、年間2000万人以上が利用する那覇空港を米軍の出撃拠点にしてしまえば、巨大な輸送機がひっきりなしに離着陸し、民間空港としての機能が停止すると指摘。「それでも『長い滑走路』が辺野古とは別にもう一本必要だ。那覇空港を『有事』に使えるように差し出せ、それができないなら普天間を使い続ける。これがアメリカの態度なのです」と告発しました。
実際、米国防総省は、普天間基地に61億円を投じ、航空燃料受け入れ施設を新設しています。志位氏は、デニー知事が「辺野古埋め立て容認の人々も含め県民を裏切るものです」と糾弾していることを紹介し、「沖縄県民が一つになり、こうした暴挙を許すなという声を、日米両政府に突き付けようではありませんか」と訴えました。
普天間基地問題の本当の解決の道はどこにあるのか―。志位氏は、政府も「唯一の解決策」と言えなくなくなった辺野古新基地はキッパリとやめ、普天間基地の無条件撤去へ、正面から対米交渉するよう求めました。もともと普天間基地は当時の国際法でも禁止していた土地の強奪の上につくられたものであり、「無法の上に強奪した土地は、無条件で沖縄県民に返すのが当たり前ではありませんか」と訴えました。
志位氏は「普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設の断念」という県民総意を示した沖縄「建白書」の値打ちがいよいよ光っていると指摘。「建白書」で県民が団結し、政府に実行を迫ろうと呼び掛けました。
第2の争点--沖縄の軍事要塞化を許さず、外交の力で平和をつくろう
(写真)パネルを示しながら訴える志位和夫議長=26日、那覇市
志位氏は、高市早苗首相が6月23日の「慰霊の日」の記者会見で、南西諸島を「わが国防衛の最前線」と位置づけたことについて、「『最前線』にするとは『敵に最も近い戦場にする』ということです。『慰霊の日』に、沖縄の軍事要塞(ようさい)化を宣言するなど、絶対に許せません」と訴えました。
志位氏は、先島諸島からの「疎開」で住民を追い出す一方、那覇市の自衛隊基地は地下化し、自衛隊だけは生き延びて戦い続けられるようにする計画を巡り、「かつての沖縄戦では、日本軍だけが地下のガマに潜んで生き延び、数多くの住民がガマから追い出され、米軍の砲爆撃で亡くなりました。軍は住民を守らない―。県民のみなさんが身をもって体験されてきた沖縄戦の教訓ではないでしょうか」と告発しました。
志位氏は、熊本、静岡両県に続いて、沖縄県に自衛隊の長射程ミサイル配備が狙われていると指摘。自衛隊増強を「理解する」という立場の自民党候補に勝利を許せば、配備計画が一気に進められるとして、「憲法違反の長射程ミサイル配備のたくらみに対して、デニー知事と日本共産党の勝利で断固ノーの審判を下しましょう」と呼び掛けました。
第3の争点--「誰一人取り残さない」デニー県政をさらに前進させよう
志位氏は、子どもの貧困対策、子どもの医療費助成や学校給食無償化の拡大、65歳以上の高齢者のバス・モノレール割引への実証実験など、デニー県政の2期8年の実績を紹介。「県民の草の根からの運動、デニー知事、日本共産党議員団の共同の成果です」と述べました。
もう一つはデニー県政の下で県の経済・財政が力強く前進していることです。観光収入は初の1兆円突破が見込まれ、国が沖縄振興予算を減らすなかでも県税収入は自民県政時代の約2倍に増え、26年度当初予算は過去最高となりました。
こうしたなか、26年度予算案は全会一致で可決。さらに、2月定例会では、知事提出の議案はすべて全会一致で可決されました。これは県政史上初の快挙です。志位氏は「自民党もデニー県政にはケチのつけようがなくなりました。ならばなぜ選挙に出るのか。破綻した辺野古新基地建設に何が何でもしがみつく。これしかなくなったのです」と指摘。「『誰一人取り残さない沖縄らしい優しい社会』をめざすデニー県政を、さらに前進させましょう」と力を込めました。
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志位氏は4~5月の北米訪問でアメリカ民主的社会主義者(DSA)と会談した際、沖縄の米軍新基地建設に反対する運動への連帯が語られたことを紹介。DSA綱領に「US軍事費の大幅削減、外国軍事基地の撤去、外国駐留軍の撤退」と明記していることにふれ、「日米の進歩勢力の連帯の力で、本当の友情で結ばれた『日米新時代』をつくろう」と訴えました。
志位氏は「日本維新の会、参政党、国民民主党を抱き込み、県民の意志を押しつぶそうとしている高市官邸に、絶対に負けるわけにいきません。オール沖縄の底力を発揮して、デニー知事の3回目の勝利、日本共産党の全員勝利を必ず勝ち取りましょう」と呼び掛けました。

