【ニューヨーク=遠藤誠二】核不拡散条約(NPT)再検討会議(27日~)に参加するため米ニューヨークを訪れている日本共産党の志位和夫議長は24日、中満泉国連事務次長(軍縮担当上級代表)に対し、NPT再検討会議成功にむけた要請を行いました。 (要請全文) (関連2面)
(写真)中満国連事務次長(右)と握手する(左へ)志位議長、吉良参院議員=24日、国連本部
志位氏は、NPTと核兵器禁止条約(TPNW)は「核兵器のない世界」実現のための“車の両輪”だと指摘し、再検討会議の成功を願っていますと伝えました。
また、「過去2回の再検討会議は、成果文書を発出できずに終わる結果となりました。今回も成果文書なしに終われば国際社会にマイナスのメッセージを送ることになります」と強調。積極的内容を盛り込んだ成果文書を発出する必要性を訴えました。
志位氏は、日本共産党は核兵器禁止条約の発展を心から願っているが、「再検討会議としてコンセンサスで採択可能な最小限のもの」として4点を提起しました。
第一は、「すべての締約国が国連憲章に従い武力による威嚇や武力行使を慎むことを表明し順守する」ことです。核保有大国によって国連憲章違反の無法な戦争が横行するなかでとりわけ重要だと指摘しました。
第二は、「すべての締約国が核兵器の使用、使用の威嚇を行わない保証を非核保有国に与えることを再確認し、具体化・履行する」ことです。現在、核保有大国によって公然と核兵器使用の威嚇が非核兵器保有国に対して行われていることは重大だとのべました。
第三は、「NPT第6条の履行の停滞、後退を打開するために、これまでの再検討会議で確認された--(1)「核兵器の全面廃絶に対する核兵器国の明確な約束」(2)「核兵器の使用による破局的な人道上の結果に対する深い懸念の表明」(3)「核兵器のない世界を達成し維持するために必要な枠組みを確立するための特別な取り組み」--などの諸点を「再確認し、具体化・履行する」ことです。核保有国はNPT第6条に明記された軍備撤廃の責任を果たしているとはいえず、NPTの信頼を損なう最大の問題となっていると指摘しました。
第四は、「中東を非核・非大量破壊兵器地帯にする1995年の再検討会議の決議を再確認し、具体化・履行する」ことです。NPT無期限延長問題(95年)のさいの最大の課題の一つとなったとして、イスラエルを含む中東での非核地帯をつくることは現在の中東での戦争との関わりでも極めて重要だと述べました。
志位氏は最後に、「私の要請は、すべてのNPT締約国が賛成して採択された内容を再確認・履行することを求めるものですが、核兵器を巡る安全保障環境が悪化するなかで、これらの内容を再確認する成果文書が発出されるならば、きわめて重要な積極的意義をもつことになります」と強調しました。吉良よし子参院議員は、「非核三原則見直しなどへの不安が広がる一方、被爆者の方々をはじめNPT会議の成功への期待があります。ぜひ成果文書を実らせてほしい」と語りました。
志位氏の要請に対して、中満氏は「方向性を共有しています」「今回は成果文書を絶対に出さないといけません」と表明し、「危機的な状況だからこそ(6条の履行にむけ)反転の機会にしなければなりません」とのべ、「これまでの誓約を逆戻りさせず、再確認する」ことの重要性を強調。会議2週目の半ばごろに成果文書の草案提示をめざしていると語りました。

