日本共産党の辰巳孝太郎議員は12日の衆院予算委員会で、政府が導入を狙う所得税額に上乗せする軍拡増税は「目的税」であり、税率さえ上げれば軍事費を調達できる仕組みづくりだとして、撤回を求めました。
(写真)質問する辰巳孝太郎議員=12日、衆院予算委
高市政権は、2026年度予算案に軍拡税源を確保するための「防衛特別所得税」を導入し、27年1月から所得税額に1%を課す増税を狙っています。22年に閣議決定した「安保3文書」で示した5年間で総額43兆円の軍事費の財源を確保するための増税です。
辰巳氏は「現行憲法下で、政府が軍事費の財源確保のために国民一般に増税を課したことはあるか」と追及。片山さつき財務・金融担当相は「現行憲法下で防衛力強化に必要な財源確保のために税制措置を行った例はない」と認めました。
辰巳氏は「軍事費増額のための増税は今回が初めてだ。戦前の反省から現行憲法では否定してきたものだ」と強調。「目的税」となることで「税率さえ上げれば、軍事費の調達ができる仕組みができる。軍拡に連動して増税のレールが敷かれるもので重大だ」と厳しく批判しました。
辰巳氏は、トランプ米政権が同盟国に中核的な軍事費で国内総生産(GDP)比3・5%、関連経費を含めた全体で5%への引き上げを求めていると指摘し、機械的にGDPに当てはめた場合、軍事費と国民1人当たりの金額はいくらか示すよう求めました。
財務省の宇波弘貴主計局長は、26年度の名目GDPを691・9兆円と見通すと、軍事費は3・5%なら24・2兆円、5%なら34・6兆円だと答弁。国民1人当たりの金額は、3・5%の場合は19万7000円、5%の場合は28万2000円と示しました。
辰巳氏は、安保3文書策定前は5兆円規模だった軍事費が35兆円もの途方もない規模になり、税収の4割が軍事費で教育予算の7倍以上だと指摘。「国民1人当たりの負担額も22年度の6万円から28万円へと22万円も増大する。こんな要求を受け入れたら、財政も国民生活もむちゃくちゃになる」と強調しました。
19日予定の日米首脳会談でトランプ大統領に荒唐無稽な軍拡要求には応じられないとはっきり伝えるべきだと追及。「米国と一体で軍事力を強化することが憲法9条を持つ国として許されるのか」とただし、国民の暮らしも平和も壊す大軍拡の撤回を強く求めました。(関連記事)

