霊感商法や高額献金の要求などが社会問題化した統一協会(世界平和統一家庭連合)への解散命令請求について、東京高裁(三木素子裁判長)は4日、解散を命じた東京地裁決定(2025年3月)を支持し、協会側の即時抗告を棄却する決定をしました。協会側の弁護士は最高裁に特別抗告する考えを示しましたが、高裁決定で解散命令の効力が生じ、清算の手続きが始まります。(関連記事)
解散命令が実質的に確定したことで統一協会は宗教法人格を失い、税制上の優遇措置を受けられなくなります。一方で任意団体としての活動は認められ、政治組織「国際勝共連合」などの関連団体も活動を続けることが想定されます。
協会の不法行為について高裁決定は、1973年3月から2016年6月までの間に全国の506人に計約74億円の損害を与えたと認めました。全国霊感商法対策弁護士連絡会は、被害申告はごく一部に限られており、被害者はまだ多くいるとしています。
また高裁決定は、協会のコンプライアンス宣言(09年)後も「先祖を地獄の苦しみから解放して天国に引き上げる」などの口実で高額献金を求める不法行為が続き、22年度には献金予算額が宣言前を超える560億円になったと明らかにしました。
不法行為の態様は極めて悪質で「多人数の対象者に極めて多額の財産上の損害、多大な精神的苦痛」が発生し、信者の家族や親族にも影響を及ぼしたと強調。不法行為の結果は重大で、解散命令の要件の一つとされる「法令に違反し、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」に該当すると断じました。
高裁の資料によると、協会には24年度末の時点で約1040億円の資産がありました。東京地裁は伊藤尚弁護士を清算人に選任し、清算業務として協会の財産を調査・管理します。清算人は被害者を債権者と認め、弁済することが可能です。

