【ワシントン=洞口昇幸】トランプ米大統領は3日、南米ベネズエラに大規模軍事攻撃を行い同国のマドゥロ大統領とその妻を拘束・連行したことに関して、「安全で適切、賢明な政権移行が実現するまで、われわれが国を運営していく」と表明しました。南部フロリダ州で開いた記者会見で述べました。(関連記事)
今回の攻撃を巡っては、国連のグテレス事務総長が声明で「国際法が順守されていないことを強く懸念する」と表明。国連安全保障理事会は5日に緊急会合を開きます。欧州連合(EU)や中南米諸国に加え、米議会内でも国際法違反を指摘する声が上がっています。国連憲章違反の武力行使に加えて、他国の主権を無視した“運営”にまで言及したトランプ政権に批判が高まるのは必至です。
トランプ氏は会見で、マドゥロ氏が麻薬組織の親玉であり、米司法当局が起訴しているため拘束したと軍事攻撃を正当化しました。また「必要なら2度目のさらに大規模な攻撃も行う」と明言。「ベネズエラのすべての政治・軍事関係者は、マドゥロに起きたことは自分たちにも起こり得る」と理解すべきだと脅迫しました。
トランプ氏は、米国によるベネズエラの「運営」の詳細は語りませんでした。一方で米軍地上部隊の投入は「恐れていない」と述べて否定しませんでした。ベネズエラの石油権益を米石油大手企業が掌握する方針も打ち出しました。
トランプ氏は、マドゥロ政権のロドリゲス副大統領が「大統領として宣誓した」と述べました。ロドリゲス氏とルビオ米国務長官が連絡を取り合っているといいます。
ただロイター通信によると、ロドリゲス氏はマドゥロ氏が「唯一の大統領」だと述べて、即時解放を求めています。ベネズエラの最高裁判所は3日、ロドリゲス氏に代理の大統領に就くよう命じました。
マドゥロ氏と妻を乗せた航空機は同日中に、米東部ニューヨーク州に到着しました。トランプ氏は、マドゥロ氏とその妻について、米国内で裁判にかけられると説明しています。

